2026.07.28

シーズン中もシーズンオフも身体のケアが重要な理由|パフォーマンスを維持するために大切なこと

カテゴリ: 健康通信
シーズン中もシーズンオフも身体のケアが重要な理由|パフォーマンスを維持するために大切なこと

試合や大会が続くシーズン中は、練習や試合に集中するあまり、身体のケアが後回しになってしまう選手も少なくありません。一方で、シーズンオフになると「試合がないから少し休めば大丈夫」と考え、身体のメンテナンスを意識しなくなることもあります。

しかし、スポーツで高いパフォーマンスを発揮し続けるためには、シーズン中だけでなくシーズンオフの過ごし方も非常に重要です。実際に、トップアスリートの多くは、痛みが出てから身体をケアするのではなく、年間を通してコンディションを管理し、ケガの予防やパフォーマンスの維持・向上に取り組んでいます。

スポーツによるケガは、必ずしも一度の大きな衝撃だけで起こるわけではありません。日々の練習や試合によって少しずつ蓄積した負担が、ある日突然痛みとして現れるケースも少なくありません。そのため、痛みがない時期こそ、自分の身体の状態を知り、コンディションを整えておくことが大切です。

今回のコラムでは、シーズン中とシーズンオフでは身体にどのような違いがあるのか、なぜ継続的な身体のケアがパフォーマンスやケガの予防につながるのか、そしてカイロプラクティックがどのような視点で身体を評価しているのかについて解説します。

■ シーズン中とシーズンオフでは、身体にかかる負担が大きく異なります

スポーツを続けていると、「シーズン中は身体に負担がかかる」というイメージを持つ方は多いと思います。しかし、身体にとって重要なのは、負担がかかることだけではなく、「負担と回復のバランス」が保たれているかどうかです。

シーズン中は、練習や試合が続くことで、筋肉や関節、靭帯などに繰り返し負荷が加わります。本来、身体は運動によって生じた小さなダメージを修復しながら強くなっていきますが、疲労が十分に回復しない状態で運動を続けると、身体への負担が少しずつ蓄積していきます。このような状態は「オーバーユース(使いすぎ)」と呼ばれ、野球肩や野球肘、シンスプリント、疲労骨折など、スポーツ障害の一因になることがあります。

一方、シーズンオフは身体を休める大切な時期ですが、「何もしない期間」と考えるのは適切ではありません。蓄積した疲労を回復させるだけでなく、柔軟性や関節の動き、筋力のバランスを見直し、次のシーズンに向けて身体の土台を整える貴重な期間でもあります。この時期のコンディショニングが、新しいシーズンのパフォーマンスやケガの予防に大きく影響すると考えられています。

近年のスポーツ医学では、十分な睡眠や栄養、適切なリカバリー(回復)が競技力の向上だけでなく、ケガの予防にも重要であることが報告されています。特に成長期の選手は、骨や筋肉が発達する時期であるため、練習量だけでなく、身体を回復させる時間も同じくらい重要です。

しかし、実際には「少し張っているだけだから大丈夫」「痛みがないから問題ない」と考え、そのまま練習を続けてしまうケースも少なくありません。身体は突然悲鳴を上げるわけではなく、多くの場合、小さな疲労や動きの変化を積み重ねながら、少しずつサインを出しています。

■ ケガは突然ではありません。身体は痛みが出る前からサインを送っています

スポーツ中のケガというと、「相手と接触した」「着地に失敗した」など、突然起こるものをイメージされる方も多いかもしれません。しかし、肩や肘、腰、膝などの痛みは、日々の負担が積み重なった結果として現れるケースも少なくありません。

「最近、身体が硬くなった」「疲れが抜けにくい」「左右で動きやすさが違う」「フォームが安定しない」といった変化は、身体が発している小さなサインである可能性があります。

身体は一つの関節だけで動いているわけではありません。投球やランニング、ジャンプ、スイングなど、あらゆるスポーツ動作は、足から骨盤、背骨、肩甲骨、首までが連動することで成り立っています。そのため、一つの関節の動きが低下すると、その影響を補うために別の場所へ負担が集中します。

例えば、胸椎の動きが低下すると肩や腰が代わりに大きく動こうとし、股関節の動きが制限されると膝や腰への負担が増えることがあります。このような代償動作は、一時的にはパフォーマンスを維持できても、同じ状態が続けば一部の組織へ負担が集中し、やがてケガにつながる可能性があります。

トップアスリートほど、痛みが出てからではなく、痛みが出る前の身体の変化を重要視しています。最高のパフォーマンスを維持するためには、痛みのある場所だけを見るのではなく、身体全体がどのように連動し、どこへ負担が集中しているのかを評価することが大切です。

■ パフォーマンスを支えるのは筋力だけではありません。脳と身体をつなぐ神経伝達が重要です

スポーツでは、筋力や柔軟性、技術の向上が注目されます。しかし、それらをコントロールしているのは筋肉そのものではなく、脳から送られる神経の働きです。

脳は、皮膚や筋肉、関節、腱、靭帯など全身から送られてくる情報を神経を介して受け取り、現在の身体の状態を把握しています。そして、その情報をもとに、どの筋肉をどの順番で働かせるのか、どれくらいの力を発揮するのか、身体のバランスをどのように保つのかを瞬時に判断しています。

私たちカイロプラクターは、この脳と身体の神経伝達を妨げているサブラクセーション(根本原因)がないかを確認することを大切にしています。

そのため当院では、体表温度検査、視診検査、静的触診、動的触診、レントゲン評価という5つの検査を組み合わせ、それぞれ異なる角度から身体を評価しています。一つの検査だけで判断するのではなく、複数の情報が一致したときに初めてサブラクセーション(根本原因)を特定します。

検査の目的は、多くの場所をアジャストメントするためではありません。本当に必要な場所を正確に見極めるためです。原因を正しく評価できなければ、本当に必要なアジャストメントを行うことはできません。反対に、サブラクセーション(根本原因)を正確に特定できれば、多くの場所へアプローチする必要はありません。

私たちは、背骨や骨盤を評価し、本当に必要な場所だけをアジャストメントすることで、脳と身体が円滑に情報をやり取りできる状態を目指しています。その結果として、その人が本来持っている自然治癒力や適応能力が十分に発揮され、長いシーズンを戦い抜くためのコンディション維持や、競技パフォーマンスの向上につながると考えています。

スポーツで高いパフォーマンスを発揮し続けるためには、シーズン中だけでなく、シーズンオフをどのように過ごすかも非常に重要です。

痛みやケガは、ある日突然起こるものばかりではありません。日々の練習や試合によって蓄積した小さな負担や、身体の動きの変化が積み重なり、身体からのサインとして現れることがあります。そのサインを見逃さず、身体の状態を定期的に確認することが、ケガの予防やコンディションの維持、そして競技力の向上につながります。

「痛くなってからケアをする」のではなく、「痛みなく競技を続けるために身体を知る」という考え方が、長くスポーツを楽しみ、自分が持っている力を十分に発揮するためには大切です。

身体の状態を正しく知ることが、競技力向上への第一歩になるかもしれません。

藤沢市でスポーツによるお身体の不調やコンディショニング、パフォーマンス向上を目指したい方からも多くご相談をいただいています。学生アスリートから社会人、趣味でスポーツを楽しむ方まで、ご自身の身体について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

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中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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