2026.06.20

足を組むと骨盤は歪む?いつも同じ足を組んでしまう理由とは

足を組むと骨盤は歪む?いつも同じ足を組んでしまう理由とは

「足を組むと骨盤が歪みますよ。」

このような話を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

そのため、「足を組むクセを直さなければ」「骨盤が歪んで腰痛や肩こりの原因になるかもしれない」と気になっている方も少なくありません。

しかし、少し考えてみてください。足を組むクセがある方の多くは、いつも同じ側の足を上にして組んでいませんか。そして、反対側で組もうとすると、「なんだか落ち着かない」「組みにくい」と感じる方が少なくありません。

もし足を組むことが単なるクセなのであれば、左右どちらでも同じように組めるはずです。それでも無意識のうちに同じ足を選んでしまうということは、身体にはその姿勢を選ばなければならない理由があるのかもしれません。つまり、「足を組むこと」が原因なのではなく、「足を組みたくなる身体の状態」が先にあるという見方もできるのです。

では、本当に足を組むことが骨盤を歪ませているのでしょうか。それとも、骨盤や身体全体の状態が、足を組みたくさせているのでしょうか。

今回のコラムでは、「足を組むと骨盤が歪む」という一般的な考え方とは少し違う視点から、足を組むクセと身体の関係について解説していきます。

 

■ 足を組むことが原因ではなく、身体がその姿勢を選んでいるのかもしれません

「足を組むと骨盤が歪む。」

このように言われることがありますが、私たちは足を組むことそのものが骨盤のバランスを崩す原因とは考えていません。

もちろん、長時間同じ姿勢を続ければ、筋肉や関節へ負担がかかることはあります。しかし、それだけで骨盤の状態が決まるほど、人間の身体は単純ではありません。

例えば、足を組むクセがあっても腰痛や肩こりのない方がいる一方で、足を組む習慣がなくても慢性的な不調に悩まれている方もいらっしゃいます。もし本当に足を組むことだけが原因であれば、この違いを説明することはできません。

さらに、多くの方は無意識のうちに毎回同じ側の足を上にして組んでいます。反対側で組もうとすると、「なんだか落ち着かない」「組みにくい」と感じる方も少なくありません。これは単なるクセというよりも、身体が現在の状態で最も楽にバランスを保てる姿勢を選んでいる可能性があります。

私たちの身体は、脳が神経を介して筋肉や関節から送られてくる情報を絶えず受け取りながら、重力の中で最も安定する姿勢を無意識のうちに選択しています。足を組むという行動も、その情報をもとに身体が選択した一つの結果であり、「足を組みたい」のではなく、「足を組んだ方が今の身体には楽だ」と判断しているのかもしれません。

だからこそ、大切なのは「足を組まないように意識すること」ではありません。まずは、なぜ身体が足を組みたくなる状態になっているのかという視点から考えることが重要なのです。そこに目を向けることで、足を組むクセに対する見方も大きく変わるかもしれません。

■ なぜ、いつも同じ足を組みたくなるのでしょうか

足を組むクセがある方にお話を伺うと、多くの方が「いつも同じ側の足を上にして組む」と答えられます。そして、反対側で組もうとすると、「落ち着かない」「すぐに元へ戻してしまう」と感じる方も少なくありません。

これは単なる習慣というよりも、身体が現在のバランスで最も安定しやすい姿勢を選んでいる可能性があります。

私たちの身体は、座っている間も重力の影響を受け続けています。骨盤や背骨、股関節は互いに連動しながら身体の重心を支え、頭の位置を安定させています。しかし、骨盤や背骨のバランスに左右差が生じると、身体は無意識のうちに重心を移動させながら、そのバランスを保とうとします。

その結果として現れる反応の一つが、「いつも同じ足を組む」という姿勢です。

足を組むことで骨盤の傾きや体重のかかり方が変化し、一時的に座りやすさを感じることがあります。つまり、「足を組んでいる」のではなく、「足を組んだ方が今の身体では楽に座れる状態になっている」と考えることもできるのです。

もちろん、すべての方が同じ理由で足を組んでいるわけではありません。しかし、身体は常に神経を介して筋肉や関節から情報を受け取り、「どうすれば最も負担が少ないか」を瞬時に判断しています。そのため、毎回同じ側の足を選んでしまうことにも、身体なりの理由が隠れている可能性があります。

だからこそ、「足を組むクセを直そう」と考える前に、なぜ身体はその姿勢を選び続けているのかという視点で身体全体を見ていくことが大切なのです。そこに目を向けることで、足を組むクセに対する見方も大きく変わるかもしれません。

■ 本当に大切なのは、「足を組まないこと」ではなく、「足を組みたくなる理由」を知ることです

足を組むクセがあると、「このクセを直さなければ骨盤が歪んでしまう」と考えてしまう方は少なくありません。しかし、身体がその姿勢を選んでいる理由を考えずに、無理に足を組まないよう意識するだけでは、根本的な解決につながらないことがあります。

私たちの身体は、立っているときだけではなく、座っているときも重力の影響を受けながらバランスを保っています。そのため、骨盤や背骨の状態が変化すると、脳は神経を介して筋肉や関節から送られてくる情報をもとに、「今の身体で最も安定する姿勢」を瞬時に選択しています。足を組むという行動も、そのような姿勢制御の結果として現れている可能性があります。

だからこそ、カイロプラクティックでは「足を組むクセを直す」という考え方ではなく、「なぜ身体は足を組まなければ楽に座れない状態になっているのか」という視点を大切にしています。そのため当院では、体表温度検査、視診検査、静的触診、動的触診、レントゲン評価を組み合わせ、神経系の働きや骨盤・背骨を含めた身体全体の状態を総合的に評価しています。

私たちが目指しているのは、足を組むことを我慢する身体ではありません。身体が無意識にバランスを補正しなくても、自然に安定して座れる状態を目指すことです。その結果として、足を組まなくても違和感なく過ごせる身体へ近づいていくと私たちは考えています。

いつも同じ足を組んでしまうという何気ないクセも、身体からの大切なサインなのかもしれません。そのクセだけを直そうとするのではなく、なぜ身体がその姿勢を選んでいるのかという視点で、ご自身の身体を見つめ直してみませんか。

ぜひ日々の健康維持のために、カイロプラクティックケアを役立ててみてください。

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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が銀座に開院した塩川カイロプラクティックに内弟子として入り、塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事。副院長まで務める。
また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務め、後任の育成にも力を入れている。
2023年5月、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院として、地元である藤沢の地で「前田カイロプラクティック藤沢院」を開院。

シオカワグループの一員として、インサイドアウトの健康文化を日本に根付かせるため、一人でも多くの人にカイロプラクティックの持つ無限の価値を知っていただくことを使命とし、感謝・感動・希望に溢れる社会の実現を目指している。

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