慢性腰痛はなぜ長引く?身体の変化と重なって現れる腰痛の原因とは
「腰痛が何か月も続いていて、良くなったと思ってもまた痛くなる。」
「病院では腰の変化を指摘されたけれど、本当にそれだけが原因なのか気になる。」
「腰痛だけではなく、身体のほかの不調まで重なっていて毎日の生活がつらい。」
このように、一時的な腰の痛みではなく、何か月、何年と慢性的な腰痛に悩まされている方は少なくありません。
腰痛は非常に身近な症状ですが、その現れ方はさまざまです。長時間座っていると痛くなる人もいれば、立ったり歩いたりすることで痛みが強くなる人もいます。また、腰痛だけではなく、脚のしびれや生理に伴う不調、年齢による身体の変化など、別の問題と重なっていることもあります。
慢性的な腰痛が続けば、「姿勢が悪いから」「運動不足だから」「年齢のせいだから」と考えてしまうこともあるでしょう。レントゲンやMRIなどの検査で椎間板や骨の変化を指摘され、それが腰痛の原因だと思っている方もいるかもしれません。
もちろん、腰痛の中には医療機関での検査や治療が必要なものもあります。強い痛みが続く場合や、脚の著しい筋力低下、排尿・排便に関する異常、発熱などを伴う場合には、自己判断せず適切な医療機関を受診することが大切です。
一方で、腰痛を考えるときに注目したいのは、痛みが出ている腰だけではありません。私たちの身体は、仕事や生活環境、年齢による変化など、日々さまざまな負担や変化に対応しながら生活しています。そのため、慢性的な腰痛も、身体全体で起きている変化の中から捉えていくという視点が大切になります。
実際に腰痛で悩んでいる方を見ても、その背景は一人ひとり異なります。長時間のテレワークをきっかけに腰痛が悪化し、生理痛にも悩んでいる人もいれば、更年期を迎えて身体の状態が変化する中で、それまでの腰痛が強くなる人もいます。また、腰椎椎間板変性症と診断され、歩くことにも支障が出るほど腰の痛みに悩まされている人もいます。
だからこそ、慢性腰痛を単に「腰に負担がかかっているから」と一括りにするのではなく、その人の身体にどのような変化が起き、その変化に身体がどのように適応しているのかまで含めて考えることが重要です。
このコラムでは、慢性腰痛とはどのような状態なのか、身体全体の変化と腰痛との関係、そして実際に異なる背景から慢性腰痛に悩まされていた3つの症例について解説していきます。
■テレワークで悪化した慢性腰痛に生理痛まで重なっていた症例
今回ご紹介する1つ目の症例は、以前から腰痛を抱えていたものの、テレワークをきっかけに症状が悪化し、生理痛にも悩まされていた30代の女性です。
もともと学生時代から腰痛を感じることがあり、社会人になってからはデスクワークによって腰の重さや痛みを感じることが増えていました。特にテレワークが中心となってからは、長時間座り続ける生活が続き、以前よりも腰痛を強く感じるようになっていました。
さらに、生理が始まると腰痛が強くなり、下腹部の痛みや身体のだるさなども重なることで、仕事に集中することが難しいほどつらくなることがありました。鎮痛薬を服用しながら仕事を続けることもあり、「デスクワークによる腰痛」と「生理に伴う不調」の両方を抱えている状態でした。
前田カイロプラクティック藤沢院では、長時間座っていることや生理そのものだけを腰痛の原因と決めつけるのではなく、レントゲン評価、視診、静的触診、動的触診、体表温度測定など複数の検査を組み合わせ、身体全体の状態を評価しました。
検査結果をもとにサブラクセーションを見極め、必要と判断した箇所へアジャストメントを継続したところ、慢性的に感じていた腰の重さや痛みに変化がみられるようになりました。また、生理の時期に強くなっていた腰痛や身体の不調にも変化がみられ、以前のように鎮痛薬に頼ることも少なくなっていきました。
この症例で注目したいのは、「長時間座っていたから腰が痛くなった」「生理だから腰が痛くなった」という一つの要因だけで身体の状態を捉えなかったことです。
テレワークによる生活環境の変化も、生理周期による身体の変化も、その人にとっては日常の中で起こる変化の一つです。身体には本来、こうした環境や身体内部の変化に適応しながら状態を調整していく働きがあります。
カイロプラクティックでは、腰痛や生理痛を直接治すことを目的としているわけではありません。脳と身体との情報交換を妨げているサブラクセーションを見極め、アジャストメントによって神経が適切に働ける環境を整えることで、その人自身が持っている「治るチカラ」が最大限に発揮できる状態を目指します。
この症例は、慢性腰痛を考えるときに、痛みを感じている腰だけではなく、仕事環境や身体に起きている変化まで含めて、その人の身体全体を捉えることの大切さを示す一例です。
▶テレワークで悪化した慢性腰痛と生理痛が重なっていた詳しい症例報告はこちら
■慢性腰痛に更年期による身体の変化が重なっていた症例
2つ目にご紹介するのは、20代の頃から慢性的な腰痛を抱え、40代になってから更年期による身体の変化も重なるようになった女性の症例です。
以前から腰には弱さを感じることが多く、疲労が蓄積したときや長時間同じ姿勢が続いたあとには、腰の重だるさや痛みを感じていました。過去にはぎっくり腰を経験したこともあり、その後も腰痛は良い時期と悪い時期を繰り返していました。
しかし、40代になってから、それまでとは違う身体の変化が現れるようになりました。突然身体が熱くなって大量の汗が出るようになり、婦人科では更年期障害と診断されました。それと同じ時期から、それまで慢性的に抱えていた腰痛も強く感じるようになっていました。
つまりこの症例では、長年続いていた慢性腰痛だけではなく、更年期という身体が大きく変化する時期が重なっていたことになります。
当院では、更年期障害そのものや痛みを感じている腰だけに注目するのではなく、レントゲン評価、視診、静的触診、動的触診、体表温度測定など複数の検査を組み合わせ、身体全体の状態を評価しました。
検査結果をもとにサブラクセーションを見極め、必要と判断した箇所へアジャストメントを継続していく中で、長年続いていた腰痛に変化がみられるようになりました。また、突然のほてりや大量の発汗といった更年期に伴って現れていた不調にも変化がみられ、仕事中も以前より快適に過ごせるようになっていきました。
この症例で大切なのは、「更年期だから仕方がない」「昔から腰が悪いから仕方がない」と、それぞれの問題を切り離して考えなかったことです。
更年期には、女性ホルモンの分泌量が大きく変化します。それに伴い、身体はそれまでとは異なる環境へ適応していく必要があります。ほてりや発汗など目立つ症状に意識が向きやすい時期ですが、その人が以前から抱えていた腰痛などの不調が同じ時期に強くなることもあります。
カイロプラクティックでは、更年期障害や慢性腰痛そのものを直接治すことを目的としているわけではありません。神経の働きを妨げているサブラクセーションを見極め、脳と身体との情報交換が適切に行われる環境を整えることで、その人自身が持っている「治るチカラ」を最大限に発揮できる状態を目指します。
この症例は、長年続いている慢性腰痛であっても、痛みを感じている腰だけを見るのではなく、年齢とともに起こる身体の変化や、その変化に身体がどのように適応しているのかまで含めて捉えることの大切さを示す一例です。
■腰椎椎間板変性症と診断され、歩くこともつらくなっていた症例
3つ目にご紹介するのは、腰椎椎間板変性症と診断され、腰の痛みによって歩くこともつらくなっていた70代の女性の症例です。
以前から腰痛を感じることはありましたが、次第に症状が強くなり、腰だけではなく臀部から太ももにかけてしびれも感じるようになっていました。長く歩くことが難しくなり、日常生活にも影響が及ぶようになったため医療機関を受診したところ、腰椎椎間板変性症と診断されました。
腰椎の椎間板は、背骨に加わる衝撃を吸収しながら身体を支える重要な役割を担っています。加齢などに伴って椎間板の水分量が減少すると、厚みや弾力性が低下し、画像上でもさまざまな変化が確認されることがあります。
しかし、この症例では「腰椎椎間板変性症と診断されたから、椎間板だけを問題として考える」という捉え方はしませんでした。当院では、レントゲン評価、視診、静的触診、動的触診、体表温度測定など複数の検査を組み合わせ、画像上の変化も重要な情報の一つとして確認しながら、身体全体の状態を評価しました。
それぞれの検査結果を照らし合わせながらサブラクセーションを見極め、必要と判断した箇所へアジャストメントを継続していく中で、長く続いていた腰の痛みや臀部から太ももにかけてのしびれに変化がみられるようになりました。歩くことへの不安も次第に少なくなり、日常生活でも以前より身体を動かせるようになっていきました。
この症例で大切なのは、画像検査で確認された椎間板の変性を無視することでも、反対に画像上の変化だけですべての症状を説明することでもありません。
年齢を重ねれば、椎間板をはじめ身体にはさまざまな構造上の変化が現れます。そうした変化を適切に把握することは重要ですが、同時に、その身体が現在どのように機能し、日常生活で受ける負担にどのように適応しているのかという視点も必要になります。
カイロプラクティックでは、腰椎椎間板変性症そのものや腰痛、しびれを直接治すことを目的としているわけではありません。神経の働きを妨げているサブラクセーションを見極め、脳と身体との情報交換が適切に行われる環境を整えることで、その人自身が持っている「治るチカラ」が最大限に発揮できる状態を目指します。
今回ご紹介した3つの症例は、テレワークと生理に伴う身体の変化、更年期による身体の変化、そして加齢に伴う椎間板の変性と、それぞれ異なる背景を持っていました。それでも、いずれの症例でも腰痛だけを切り離して考えるのではなく、その人の身体全体がどのような状態にあり、さまざまな変化にどのように適応しているのかを評価することが重要でした。
慢性腰痛が長引いている場合には、「腰が悪いから」「年齢だから」「仕事で座っているから」と一つの理由だけで捉えるのではなく、その人の身体全体に目を向けることも大切です。前田カイロプラクティック藤沢院では、症状そのものを追いかけるのではなく、複数の検査を通してサブラクセーションを見極め、その人自身の「治るチカラ」が最大限に発揮できるようサポートしています。
▶腰椎椎間板変性症で歩くのもつらかった腰の痛みの詳しい症例報告はこちら
■長引く慢性腰痛は身体全体の変化から考えることが大切です
慢性腰痛と一言でいっても、その人が置かれている環境や身体に起きている変化はさまざまです。今回ご紹介した3つの症例でも、テレワークによる生活環境の変化と生理に伴う不調、更年期による身体の変化、そして腰椎椎間板変性症と、それぞれ異なる背景の中で腰痛に悩まされていました。
腰痛が長く続いていると、「座っている時間が長いから」「年齢のせいだから」「画像検査で異常を指摘されたから」と、何か一つの原因に答えを求めたくなるかもしれません。しかし、人間の身体は一つひとつの部位が独立して働いているわけではなく、日々変化する環境に身体全体で適応しながら生命を維持しています。
だからこそ慢性腰痛を考えるときには、痛みを感じている腰だけではなく、その人の身体全体がどのような状態にあり、仕事や生活環境、年齢に伴う変化などにどのように適応しているのかという視点が大切です。
前田カイロプラクティック藤沢院では、腰痛という症状だけを追いかけるのではなく、レントゲン評価、視診、静的触診、動的触診、体表温度測定など複数の検査を組み合わせ、身体全体を評価しています。そして、脳と身体との情報交換を妨げているサブラクセーションを見極め、必要な箇所に対してアジャストメントを行います。
カイロプラクターが腰痛を直接治しているわけではありません。身体を回復へ導くのは、その人自身が生まれながらに持っている「治るチカラ」です。神経の働きを整え、脳と身体との情報交換が適切に行われる環境をつくることで、その力が最大限に発揮できる状態を目指すことがカイロプラクティックの役割です。
長年続く腰痛があるからといって、「昔から腰が弱いから仕方がない」「年齢だから仕方がない」と諦める必要はありません。痛みが現れている場所だけではなく、身体全体に目を向けることで、これまでとは違った視点から自分の身体と向き合うきっかけになるかもしれません。
今回ご紹介した3つの症例からも分かるように、慢性腰痛の背景には、その人がこれまで過ごしてきた生活や身体に起きているさまざまな変化があります。症状だけを見るのではなく、その人自身の身体を見ること。それが、長引く腰痛と向き合ううえで大切な第一歩です。
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執筆者前田 一真
神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が銀座に開院した塩川カイロプラクティックに内弟子として入り、塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事。副院長まで務める。
また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務め、後任の育成にも力を入れている。
2023年5月、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院として、地元である藤沢の地で「前田カイロプラクティック藤沢院」を開院。
シオカワグループの一員として、インサイドアウトの健康文化を日本に根付かせるため、一人でも多くの人にカイロプラクティックの持つ無限の価値を知っていただくことを使命とし、感謝・感動・希望に溢れる社会の実現を目指している。


