2026.10.23

腰痛だけじゃない?不眠や風邪を引きやすい身体と自律神経の関係

カテゴリ: 健康通信
腰痛だけじゃない?不眠や風邪を引きやすい身体と自律神経の関係

「風邪を引くことが多く、体調を崩しやすい。」
「夜中に何度も目が覚めてしまい、ぐっすり眠れない。」
「腰痛や頭痛が続き、思うように運動を楽しめない。」

このような不調が重なると、それぞれ別の問題だと考え、症状ごとに対処している方も多いのではないでしょうか。

腰痛や肩の痛みは筋肉や関節の状態、睡眠の問題は生活習慣やストレス、風邪を引きやすいことは免疫機能など、それぞれに関係する要因があります。一方で、私たちの身体は、運動や休息、睡眠、免疫反応など、さまざまな機能が互いに関わり合いながら働いています。

その働きを支える仕組みの一つが、自律神経です。自律神経は、心拍や血圧、消化など、意識しなくても行われる身体の機能を調整しています。また、睡眠やストレス反応、免疫機能にも自律神経を含む複数の生理的な仕組みが関わっています。ただし、腰痛や不眠、風邪を引きやすいことが、すべて自律神経の乱れによって起こるわけではありません。

では、身体の痛みだけでなく、睡眠や体調の変化にも目を向けることには、どのような意味があるのでしょうか。

このコラムでは、腰痛や不眠、風邪を引きやすいと感じる背景に目を向けながら、自律神経と身体の働きの関係、そしてカイロプラクティックが神経機能を重視する理由について解説します。

■ 睡眠や免疫機能はどう保たれる?自律神経と身体の働き

私たちの身体は、起きているときも眠っているときも、体温や血圧、心拍、消化など、生命を維持するためのさまざまな機能を調整しています。その仕組みの一つが自律神経です。自律神経には交感神経と副交感神経があり、状況に応じて働きを調整することで、身体が活動と休息を切り替えられるようにしています。

交感神経は活動や緊張に対応するときに働きが高まりやすく、副交感神経は休息や消化などに関わっています。大切なのは、どちらか一方が優位であればよいということではなく、そのときの状況に応じて身体の働きが調整されることです。仕事や運動に取り組むときと、ゆっくり休むときとでは、身体に求められる状態が異なります。こうした調整は、日々の活動を支える重要な仕組みです。

睡眠も、こうした身体の調整と関わっています。眠る時間や目覚める時間は、体内時計による約24時間周期のリズムや、起きている時間に応じて高まる睡眠への欲求などによって調整されています。また、ストレスや生活時間の乱れ、就寝前の強い光、カフェインの摂取なども、寝つきや睡眠の維持に影響することがあります。

寝つくまでに時間がかかる、夜中に何度も目が覚めるといった状態が続くと、十分に休息できず、日中の疲労感や集中力の低下につながることがあります。ただし、不眠の背景には、生活習慣や精神的な緊張だけでなく、痛み、服用している薬、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害、その他の健康上の問題が関係している場合もあります。睡眠の問題が続くときは、自律神経だけに原因を求めず、背景を幅広く確認することが大切です。

また、私たちの身体には、細菌やウイルスなどの病原体から身を守る免疫システムが備わっています。免疫機能は、免疫細胞をはじめとするさまざまな仕組みによって維持されており、睡眠不足や慢性的なストレスなどが免疫反応に影響することも知られています。一方で、風邪を引く頻度には、病原体に接触する機会や生活環境、年齢、基礎疾患など、複数の要因が関係します。そのため、風邪を引きやすいという自覚だけで、免疫力の低下や自律神経の乱れを判断することはできません。

さらに、腰痛や頭痛などの痛みと睡眠も、互いに影響し合うことがあります。痛みがあると寝返りが打ちにくくなったり、痛みが気になって寝つきにくくなったりする一方、睡眠が十分に取れない状態が続くと、疲労感が強まり、痛みを感じやすくなる場合もあります。こうした関係を考えると、身体の不調を理解する際には、痛みがある場所だけでなく、睡眠や休息、日常生活の状況にも目を向けることが大切です。

腰痛、不眠、頭痛、風邪を引きやすいといった悩みが同時にみられても、それらが一つの原因から生じているとは限りません。それぞれの症状について必要な評価を受けながら、身体がどのような状態にあるのかを幅広い視点から捉えることが、健康管理を考える第一歩になります。

■ 症状だけでなく身体全体を見る意味とは?神経機能に着目するカイロプラクティック

身体に不調が現れたとき、私たちは痛みや違和感がある部分に意識を向けがちです。もちろん、症状が現れている部位の状態を確認することは大切です。しかし、身体は筋肉や関節、神経系などが相互に関わりながら働いているため、一つの症状だけで身体全体の状態を判断することはできません。

例えば、腰痛がある場合には、腰部の筋肉や関節だけでなく、受傷時の動作や運動量、日常生活での姿勢、休息の状況なども確認する必要があります。また、複数の不調が重なっている場合には、それぞれの症状について考えながら、生活習慣や身体の使い方など、共通する背景がないかを振り返ることも大切です。ただし、症状が複数あるからといって、必ずしも同じ原因によって起こっているとは限りません。

カイロプラクティックが重視するのは、脳と身体をつなぐ神経系の働きです。脳や神経は、身体から送られる感覚情報を処理し、筋肉の働きや姿勢、動作などの調整に関わっています。カイロプラクティックでは、こうした神経機能の視点から身体の状態を評価し、関節の動きや姿勢なども確認しながら、必要な対応を検討します。

前田カイロプラクティック藤沢院では、視診、静的触診、動的触診、体表温度検査、必要に応じたレントゲン評価など、複数の検査を通して身体の状態を確認しています。そのうえで、カイロプラクティックでいうサブラクセーション、すなわち神経機能に影響する要因として捉える状態を評価し、必要に応じてアジャストメントを行います。特定の症状だけを手がかりに原因を決めつけるのではなく、検査で得られた情報を総合的に考えることを大切にしています。

ただし、関節の動きや体表温度の左右差などの検査所見だけで、不眠や免疫機能の低下、風邪を引きやすいことの原因を特定できるわけではありません。また、アジャストメントによって睡眠障害や免疫機能の問題が改善することが保証されるものでもありません。腰痛や頭痛が強い場合、睡眠の問題が長く続く場合、感染症を繰り返すことが気になる場合には、必要に応じて医療機関で評価を受けることが大切です。

身体全体の状態を把握することは、今ある症状だけでなく、日々の生活や休息、運動習慣を見直すきっかけにもなります。症状が現れている部分だけにとらわれず、身体の働きを幅広い視点から捉えることが、長期的な健康管理を考えるうえで大切です。

■ 腰痛や不眠、繰り返す体調不良に悩んでいた20代男性

身体の不調が重なると、仕事や日常生活だけでなく、好きなスポーツやトレーニングを続けることも難しくなる場合があります。これまで当たり前にできていたことが思うようにできなくなり、痛み以外の不調も続くと、身体の状態に不安を感じる方もいらっしゃいます。

前田カイロプラクティック藤沢院には、サッカーの練習中に腰を痛め、日常生活にも支障が出るほどの痛みを抱えた20代男性が来院されました。小学生の頃からサッカーを続け、社会人になってからも国内外でプレーしていた男性ですが、生活環境が変化するなかで、月に1回ほど風邪を引くようになっていました。さらに、寝つくまでに時間がかかる、夜中に何度も目が覚める、夕方以降に頭痛が出るといった悩みも抱えていました。

また、トレーニング中に右肩を痛めた後、痛みが落ち着くと運動を再開し、再び痛みが出ると休むことを繰り返していました。その後、胸部にも痛みが現れ、思うようにトレーニングを続けられない状態になっていました。腰痛に加えて複数の不調が続いていたことから、身体の状態を確認したいと考え、当院のホームページをきっかけに来院されました。

初回来院時には、腰を手で支えながら歩く様子がみられ、腰部や首から肩にかけて筋肉の緊張が確認されました。また、当院の検査では右仙腸関節の可動域制限や、骨盤・上部頸椎周辺の体表温度の左右差なども認められました。これらの所見を含めて身体の状態を評価し、ケア計画を検討しました。ただし、検査で確認された所見だけで、腰痛や不眠、風邪を引きやすいことの原因を特定できるわけではありません。

ケアを継続するなかで、男性からは腰の痛みが軽減し、歩行時の不安が少なくなったことが報告されました。その後、サッカーの対人練習にも参加できるようになり、スクワットも痛みなく行えるようになったそうです。さらに、通院を続けるなかで、夜中に目が覚めずに朝まで眠れる日が続くようになり、頭痛の頻度も以前より減ったと話されていました。

来院から約5か月後には、以前は月に1回ほど風邪を引いていたものの、気づけば体調を崩さずに過ごせていたと報告されました。右肩や胸部の痛みについても変化がみられ、最終的には高負荷のトレーニングを痛みなく行えるようになったそうです。現在は、身体のメンテナンスを目的に、3週間に1回のアジャストメントを継続されています。

この男性は、ケアを継続するなかで、腰痛や睡眠、頭痛、トレーニング時の痛みなど、複数の変化を実感されました。ただし、これらの変化がアジャストメントだけによって生じたと断定することはできません。それぞれの症状には異なる要因が関係していた可能性があり、症状に応じた医療機関での評価も重要です。

身体の不調が重なっているときは、一つひとつの症状に目を向けるとともに、睡眠や休息、運動習慣、生活環境なども振り返ることが大切です。身体の状態を知り、必要なケアや生活習慣の見直しを続けることが、スポーツや日常生活を長く楽しむための一歩になります。

▶頻繁に風邪を引き、不眠や腰痛に悩んでいた20代男性の症例報告はこちら

▶その他、腰痛に関する症例報告はこちら

▶腰痛の対する前田カイロプラクティック藤沢院のアプローチはこちら

ご予約・お問合せはお電話またはLINEから

お電話での予約
TEL:0466-21-9624
LINEでの予約
QRコードを読み取り、トーク画面から「予約希望」とご連絡ください。
中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

コラム一覧へ戻る
pagetop