「生理のたびに腰が重い…」その原因は本当に子宮のチカラだけ?
生理が近づく、あるいは始まると、決まってやってくる腰の重だるさや鋭い痛み。
「女性の身体の仕組み上、こればかりは毎月のことだから……」と、痛みが強くなる前に鎮痛薬を飲み、カイロでお腹や腰を温めて、嵐が過ぎ去るのをじっと待つ。そんな過ごし方が習慣になっている方も多いのではないでしょうか。
薬を飲めば、確かにその場の痛みは和らぎます。しかし、翌月になればまた同じように腰が痛み出し、「年々、薬の量が増えている気がする」「温めてもその時しか楽にならない」と、根本的な解決が見えずに悩んでいる声も少なくありません。
私たちはつい「生理中の腰痛=子宮の収縮(ホルモン)が原因」と一括りに考えてしまいがちです。しかし、実はその見方だけで終わらせてしまうと、あなたの身体が発している「もっと根本的なサイン」を見落としてしまう可能性があります。
今回のコラムでは、毎月繰り返す生理時の腰痛について、一般的なホルモンや冷えの症状を一歩踏込み、身体をコントロールする神経系と骨盤のつながりというカイロプラクティックの視点からお伝えしていきます。
■「人によって痛みが全く違う」という事実が教えてくれること
一般的に、生理にともなう腰痛は「プロスタグランジンという物質が分泌され、子宮が過剰に収縮してお腹や腰の血管を圧迫するから」と説明されます。だからこそ、その収縮を抑える薬を飲んだり、血行を良くするために温めたりするアプローチが主流になっています。
ですが、ここで少し視野を広げてみてください。
もし、腰痛の原因が生理という現象そのもの(物質の分泌)だけにあるのだとしたら、生理を迎えるすべての女性が、毎月同じように激しい腰痛に悩まされるはずです。
しかし現実には、生理中であっても腰痛をほとんど感じずに普段通り過ごせる人がいる一方で、動けなくなるほど重い腰痛で毎月寝込んでしまう人もいらっしゃいます。また、先月は平気だったのに今月はなぜか腰が割れそうなほど痛いというように、同じ人であってもその月によって症状の出方は大きく異なります。仕事のストレスが溜まっている月ほど腰痛がきつい、といった経験を持つ方も多いはずです。
この違いを考えると、単に「生理中だから」「ホルモンのせいだから」という理由だけでは、あなたの腰痛の本質を説明できないことが分かります。生理現象は痛みの引き金にはなりますが、それを大火事にしてしまうかどうかは、私たちの身体の状態に左右されているのです。
■薬で痛みを消しても、翌月に繰り返してしまう根本的な理由
カイロプラクティックでは、身体のホルモンの分泌、子宮の適切な収縮、筋肉の柔軟性などの働きはすべて、脳と全身を行き来する神経のサイクルによって内側からコントロールされていると考えます。
特に、子宮や卵巣といった骨盤内の臓器へ命令を伝える神経は、腰椎や骨盤、仙骨の隙間を通っています。
ここで想像してみてほしいのです。もし、普段の姿勢や生活習慣のクセによって、ベースとなる骨盤の動きがすでに制限されていたり、神経の通り道に滞りが生じていたりしたらどうでしょうか。
ただでさえ生理中は骨盤周りに負荷がかかるのに、土台である骨盤がスムーズに動かず、神経の命令も100%届いていない状態であれば、身体は必要以上に子宮を収縮させたり、腰周りの筋肉を過剰に緊張させてディフェンスしようとしたりします。この内側の神経サイクルの少しの乱れが、外側へ現れたものが毎月の激しい腰痛です。
鎮痛薬は、神経が脳へ送っている「ここに異常があるよ」というSOSのサインを一時的にブロックする役目を果たします。目の前の苦痛を和らげるためには大切な選択ですが、それはあくまでサインを隠しているだけ。腰の骨や骨盤の機能、あるいは神経の滞りという内側の原因がそのまま残っていれば、次の生理現象という負荷がかかったときに、身体が再びSOSのサインとして腰痛を出すのは当然のことなのです。
■症状をただ排除するのではなく、「内側の働き」に目を向ける
生理痛や腰痛が重いと、「この痛みを今すぐ消し去りたい」と思うのは当然の心理です。
しかし、痛みという結果だけを見て「鎮痛薬で抑え込む」「腰をマッサージする」という対処を繰り返していても、あなたの骨盤や神経が今どのような状態にあるのかという根本的な解決には至りません。大切なのは、痛みをただ排除することではなく、「なぜ生理の負荷に耐えられない状態に、今、身体がなってしまっているのか」を客観的に知ることです。
そのためには、主観や一つの症状だけで判断するのではなく、科学的・多角的なアプローチでお身体全体を正しく評価する必要があります。
骨盤のどの部分の動きが制限され、神経のサイクルを妨げる運動病理を引き起こしているのか。それぞれのデータがパズルのピースのように組み合わさることで、初めて表面的な痛みの裏にある根本原因が浮かび上がってきます。
カイロプラクティックは、私たちの身体が本来持っている自然治癒力を最大限に引き出すことです。
生理痛にともなう腰痛を諦める前に、身体の状態を正しく知ることが毎月の憂鬱から抜け出すための本当のスタートになるはずです。
藤沢市で婦人科系のお体の不調に悩まれている方からも多くご相談をいただいています。ご自身の身体について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
ご予約・お問合せはお電話またはLINEから
- お電話での予約
- TEL:0466-21-9624
- LINEでの予約
- QRコードを読み取り、トーク画面から「予約希望」とご連絡ください。

執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。


