2026.07.08

「腰痛の原因は100通り!?」同じ腰痛でも原因が異なる理由とは

「腰痛の原因は100通り!?」同じ腰痛でも原因が異なる理由とは

「腰痛」と一言で言っても、その症状は人によって大きく異なります。

朝起きたときに腰が痛い人、長時間座っていると痛くなる人、立ち仕事を続けると痛くなる人、歩いていると痛みが出る人、前かがみになるとつらい人、身体を反らすと痛みが出る人、寝返りを打つたびに目が覚めてしまう人など、痛みが現れる場面は実にさまざまです。

また、同じ「座っていると腰が痛い」という方でも、イスに座って5分ほどで痛みが出る人もいれば、30分後や1時間後になって初めて痛みを感じる人もいます。

朝だけ痛みが強い人、夕方になると悪化する人、雨の日になると症状が変化する人もいます。さらに、腰痛だけでなく、足のしびれやお尻の痛みを伴う人もいれば、便秘など一見関係がないように思える症状を併せて感じている人もいます。

このように、一言で「腰痛」と言っても、症状の現れ方や身体の状態は一人ひとり異なります。それにもかかわらず、「腰痛だから原因も同じだろう」と考えてしまう方は少なくありません。しかし、本当にすべての腰痛が同じ原因なのであれば、これほど症状や身体の状態に違いが生まれるのでしょうか。

では、なぜ同じ腰痛でも、一人ひとり原因が異なるのでしょうか。今回のコラムでは、腰痛の原因が一つではない理由や、当院が原因の特定を何よりも大切にしている理由について解説していきます。

■ 腰痛は一つの原因で起こるものではありません

「腰痛」と一言で言っても、すべて同じ原因で起こっているわけではありません。

実際には、腰に痛みを感じる理由や身体で起きている状態は一人ひとり異なります。

例えば、長時間同じ姿勢を続けることで筋肉に負担がかかり、腰痛を感じる人もいます。また、椎間板や関節へ負担が集中することで痛みが現れる人もいれば、お尻や股関節、骨盤周囲の状態が影響して腰痛を感じる人もいます。

さらに、同じ腰痛でも、前かがみになると痛い人もいれば、身体を反らすと痛い人もいます。座っていると痛みが強くなる人もいれば、歩いている方がつらい人もいます。このような違いは、身体のどこに負担がかかっているのか、どのような動きで症状が現れるのかが、一人ひとり異なるためです。

実際、病院でも腰痛は一つの原因として考えるのではなく、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離症、腰椎すべり症など、さまざまな状態を考慮しながら評価が行われます。また、画像検査では明らかな異常が見つからない「非特異的腰痛」と呼ばれる腰痛も少なくありません。

このように、「腰痛」という同じ症状であっても、その背景にある身体の状態は実にさまざまです。だからこそ、「腰痛だから同じ原因」と考えるのではなく、一人ひとり異なる身体の状態を正しく評価することが大切になります。

■ 「腰痛の原因は100通り」は決して大げさな話ではありません

ここまでお読みいただくと、「腰痛」と一言で言っても、一人ひとり原因が異なることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

「腰痛だから腰が悪い」「骨盤に原因がある」と聞くと、多くの方はそれで原因が分かったように感じるかもしれません。しかし、実際の身体はそれほど単純ではありません。

例えば、「仙腸関節に問題があります」と言っても、それだけで原因を特定できたことにはなりません。同じ仙腸関節に問題がある場合でも、右側なのか左側なのか、さらにどのような状態になっているのかによって、身体への影響は異なります。同じように、「腰椎に原因があります」と言っても、どの腰椎に、どのような問題が起きているのかによって、身体の状態は大きく変わってきます。

当院で採用しているガンステッド・システムでは、このような身体の違いをできる限り正確に評価するため、サブラクセーション(神経の圧迫)には5つの兆候が現れると考えています。関節の動きだけではなく、神経の働きや筋肉の状態、周囲の組織、さらには長期間続いたことによる身体の変化まで、さまざまな角度から身体を総合的に評価し、本当の原因を探していきます。

さらに、ガンステッド・システムでは、骨盤だけでも60以上のリスティング(変位のパターン)が存在すると考えられています。そこへ腰椎まで含めると、評価すべきパターンはさらに増えていくため、「腰痛の原因は100通り」という表現も決して大げさではありません。

つまり、「腰痛」という同じ症状であっても、その人の身体で起きていることは一人ひとり異なります。だからこそ、「仙腸関節の問題ですね」「腰椎の問題ですね」といった大まかな分類だけで、本当の原因を特定することはできません。

では、その数多くのパターンの中から、本当の原因をどのように見極めていくのでしょうか。

■ だからこそ、腰痛は身体全体を詳しく評価することが大切です

ここまでお読みいただき、「腰痛」と一言で言っても、その原因や身体の状態は一人ひとり異なることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

だからこそ当院では、「腰痛だから腰を調整する」という考え方はしていません。また、「仙腸関節に問題があります」「腰椎に問題があります」といった大まかな分類だけで原因を判断することもありません。

例えば、同じ仙腸関節に問題がある場合でも、右側なのか左側なのか、どのような変位が起きているのかによって身体への影響は異なります。腰椎についても同様で、「腰椎が原因」というだけでは十分ではなく、どの腰椎に、どのような問題が起きているのかまで詳しく評価することが重要になります。

そのため当院では、体表温度検査・視診検査・静的触診・動的触診・レントゲン評価という5つの検査法を組み合わせ、一人ひとり異なる身体の状態を総合的に評価しています。一つの検査だけでは分からないことでも、複数の検査結果を照らし合わせることで、初めて見えてくることも少なくありません。

私たちが何よりも大切にしているのは、「どこをアジャストメントするか」を考えることではありません。「なぜ、その場所をアジャストメントする必要があるのか」という原因を、できる限り正確に特定することです。

原因を正しく特定できなければ、本当に必要なアジャストメントを行うことはできません。反対に、原因を正確に評価することができれば、多くの場所を調整する必要もありません。本当に価値があるのは、問題の原因をできる限り正確に見極め、ときにはミリ単位で評価したうえで、本当に必要な場所だけをアジャストメントすることだと私たちは考えています。

「腰痛」と一言で言っても、その原因や身体の状態は一人ひとり異なります。だからこそ、「腰痛」という症状だけで判断するのではなく、その人の身体で今何が起きているのかを詳しく評価することが、健康への第一歩になるかもしれません。ご自身の身体について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が銀座に開院した塩川カイロプラクティックに内弟子として入り、塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事。副院長まで務める。
また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務め、後任の育成にも力を入れている。
2023年5月、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院として、地元である藤沢の地で「前田カイロプラクティック藤沢院」を開院。

シオカワグループの一員として、インサイドアウトの健康文化を日本に根付かせるため、一人でも多くの人にカイロプラクティックの持つ無限の価値を知っていただくことを使命とし、感謝・感動・希望に溢れる社会の実現を目指している。

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