首こり・肩こり(めまい、下痢)

首こり・肩こり(めまい、下痢)

長年苦しんだ首こり・肩こりが解消された!

20代女性
来院に至った経緯
高校生の頃から勉強で長時間座っていることが多くなり、首こり・肩こりを感じるようになった。肩こり・首こりを感じるようになったのと同時期から婦人科系の問題もあり、生理痛が強く、PMSの影響からメンタルが落ち込みやすかったり、体のだるさを感じるようになる。

大学生の頃に重いものを持った際にぎっくり腰になり、その時は3日ほど歩けないほどの痛みが出た。それ以来、たまに腰が重くなることがあったが、就職してからデスクワークで長時間座っている姿勢が続き、腰痛が酷くなった。また、首こり・肩こりの症状も強くなり頭痛、吐き気を伴うようになった。

最近は、生理痛も強くなり婦人科系を受診すると、生理痛を抑えるために低用量ピルを処方された。低用量ピルを服用すると、たしかに生理痛は緩和するものの、副作用なのかいつも感じている頭痛や吐き気が酷くなった。

来院する1年くらい前に船に乗った時のような揺れる感覚があり起きられなくなり、病院を受診するとメニエール病と診断された。それ以降、寝込むまではいかないが、めまいが頻繁に出るようになった。

メニエール病を発症後、頭痛が頻繁に出るようになり気圧の変動や疲労が蓄積した時などに顕著に症状が出やすくなった。時間帯は決まって夕方以降に頭頂部にズキズキした痛みを感じ、頭痛が出ると頭痛薬を服用して対処していた。メニエール病を発症する少し前から急に便が緩くなり、以降下痢症状が続いていた。

社会人になる前は、地元でカイロプラクティックを定期的に受けていた。就職し関東に来てからは月に2回ほど整体院に通っていたが自分が期待しているような症状はみられず、症状はより強く感じるようになったためインターネットで検索し来院に至る。


【神奈川県藤沢市より来院】
初診の状態
  • 01

    上部頚椎(特に右側)の過緊張

  • 02

    仙骨全体の浮腫感

  • 03

    右仙腸関節の可動域制限

経過と内容
腰部と頚部の椎間板がD3レベルと慢性化していたため、週2回のケアを提示したが、仕事の関係上週1回のケアから開始した。

3週目(3回目のアジャストメント)では、首から肩にかけての筋肉の過緊張が和らいで首こり・肩こりが楽になった。また、頭痛の頻度が明らかに減ったと感じられるようになった。

5週間目(4回目のアジャストメント)では、下痢が治まり快便に戻った。お腹の調子が改善されていることを確認できた。さらにめまいの回数が減り変化がみられた。

12週目(7回目のアジャストメント)では、以前は仕事が忙しく、疲労が溜まるとめまいが出やすかったがめまいが出なくなった。

14週目(8回目のアジャストメント)では、首こり・肩こりは気にならなくなり、生理痛、PMSの症状も出なくなった。

現在はほとんどの症状が改善されたが、健康な体を保ちたいと3週間に一度のカイロプラクティックケアを続けている。

考察
首こり・肩こりの原因は2つ考えられるが、一つは体の骨格のバランスが乱れることで頭部の重さを支えられなくなり筋肉が緊張してしまっているものと、もう一つは自律神経のバランスが乱れてしまっていることで筋肉が過緊張になってしまっているものがある。

今回の首こり・肩こりの症状では強い痛みを伴っていた。そして、上部頚椎と骨盤で強く反応がみられたため交感神経の働きが過剰となり首こり・肩こりの症状に繋がったのではないかと考え、副交感神経に絞ってアプローチを開始した。

首こり・肩こりでは交感神経の働きが過剰の場合、痛みを伴うことが特徴であるが、交感神経が過剰に働いている場合、常に緊張状態が続き筋肉は過緊張となりやすい。そのため脳は副交感神経によって筋肉を緩めようとするが、その時にプロスタグランジンというホルモンが分泌される。プロスタグランジンが過剰に分泌されることで炎症を起こし痛みを伴ってしまう。

生理痛も女性ホルモンの分泌が低下することで、生理前にプロスタグランジンの分泌が増加してしまう。プロスタグランジンは子宮の収縮を促して、生理の時に不要となった子宮内膜を血液と一緒に外に排出する役割を果たしている。交感神経が過剰に働いてしまうことで子宮の収縮が強くなってしまい過剰な生理痛を引き起こしやすい。

上部頚椎はめまいにも関係している。めまいやメニエール病は、体の三半規管が平衡感覚をコントロールする役割をしているが、交感神経が過剰に働いていたことでリンパ液の量が過剰に産生された事で体が勘違いしてめまいのような症状が現れるケースが多い。

夕方以降に出る頭痛は緊張性の頭痛であり、交感神経が過剰に働いているときの特徴でもある。交感神経が過剰に働くと体の各機能が亢進してしまう。下痢はまさに排泄機能が亢進している状態であったといえる。

アジャストメントによってサブラクセーション(根本原因)が取り除かれた結果、脳への情報伝達が正常に働き様々な症状の改善に繋がったものと考えられる。どのような症状が出ていても、神経系を絞ってアプローチをすることが重要だと分かる症例である。

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。様々な講習会に参加している中で本来のカイロプラクティックの考え方に興味を持ち、日本で最も歴史あるカイロプラクテック学校「シオカワスクール」のセミナーを受講。勉強していく中で、カイロプラクティックで地域や社会に貢献したいという思いが強くなり、カイロプラクティックの世界へ飛び込むことを決意。

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