背中の痛み

背中の痛み

寝ていて起きてしまうほどの背中の痛みが改善

40代男性
来院に至った経緯
仕事は管理作業でパソコンを持ちながら移動する作業を長時間おこなっている。左腕でパソコンを持つ姿勢が多く3年前くらいから左の背中に筋肉の張り感を感じ、自然と左肩が気になり手がいくようになっていた。

2年前に重いものを持った時に左の背中に痛みが出た。整体やマッサージに2か月に一度くらいのペースで通院し、痛みが強くなったり緩和したりを繰り返していたが、1週間ほど前から痛みが強くなり左背中が常に痛みと首から左の背中が吊っているような状態が治まらなくなってしまった。ジムにも定期的に通っていたが痛くて現在は休んでいる。

デスクワークもあり、長時間座っていると腰にも違和感が出ることもあったが、背中の痛みが強くなりだした頃と同時期に右股関節の痛みも出た。

インターネットで検索しカイロプラクティックを知った。我慢していたが背中の痛みが辛く、朝起きたときから寝ている時も一日中痛く、睡眠や仕事にも支障が出てきたためどうにかしたいという思いで来院に至る。


【神奈川県小田原市より来院】
初診の状態
  • 01

    頚椎から背部にかけて、特に左背部の筋緊張

  • 02

    右仙腸関節の可動域制限

  • 03

    腰部脊柱起立筋の筋緊張

経過と内容
初診時の状態では、右仙腸関節に明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、胸部と骨盤に明らかな左右の温度の誤差が確認された。また、第1胸椎と骨盤に強い浮腫感が確認された。

レントゲンでは腰部の椎間板の段階は慢性的なD3レベルで骨盤の傾きや前腕カーブ(前カーブ)の減少、首の椎間板の段階は慢性的なD5レベルが確認され、首の前腕カーブ(前カーブ)は消失して、ストレートネックとなっていた。
初期集中期の段階では週2回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから開始した。

2週目(2回目のアジャストメント)では、左背部の痛みが軽減し、痛みを感じない時間もあった。

3週目(3回目のアジャストメント) では、第1胸椎部分の浮腫感の軽減、左背部の筋緊張の軽減を確認した。寝ている時の痛みが軽減し、睡眠の質が向上した。

4週目(4回目のアジャストメント)では、右仙腸関節の浮腫感、腰部脊柱起立筋の筋緊張の軽減を確認。右股関節の痛みが軽減し、歩行時や椅子から立ち上がる動作時の痛みの緩和が確認できた。

8週目(7回目のアジャストメント)では、左背部、右股関節の痛みはほぼ改善がみられ、ジムでストレッチ中心とし、低負荷のトレーニングを再開した。

現在は、ほとんどの症状は落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の背中の痛みは、骨盤のバランスの乱れによって背骨の配列に影響を与え、神経に負担がかかったことが原因と考えられる。

背中の痛みが強かったことと、検査では骨盤、胸椎部分で明らかな体表温度の誤差を確認したため、土台である骨盤から変化を確認したく筋骨格系でアプローチを開始した。

腰部の椎間板の段階はD3レベルと椎間板には最低でも2年以上前から、頚部はD5レベルと椎間板には最低でも10年以上前から負担がかかっていることが確認できた。 骨盤のバランスの乱れによって背骨の配列にはとても影響を与える。この状態を放置してしまうと背骨の間にある椎間板には生活している中でも常に捻じれの負担が起こってしまう。骨盤のサブラクセーション(根本原因)を放置してしまったことが、症状に繋がったものと考えられる。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、骨盤のバランスが整った結果、症状の改善につながったと考える。

3年以上前から続く背中の痛みは、生活に支障をきたすほどの背中の痛みとなってしまっていたが、神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。様々な講習会に参加している中で本来のカイロプラクティックの考え方に興味を持ち、日本で最も歴史あるカイロプラクテック学校「シオカワスクール」のセミナーを受講。勉強していく中で、カイロプラクティックで地域や社会に貢献したいという思いが強くなり、カイロプラクティックの世界へ飛び込むことを決意。

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