眼精疲労(頭痛、ガス溜まり、生理痛、末端冷え性、呼吸が浅い)

眼精疲労(頭痛、ガス溜まり、生理痛、末端冷え性、呼吸が浅い)

眼精疲労からの頭痛がまったく気にならなくなった!

20代女性
来院に至った経緯
高校生の頃から頭痛が酷く、週1回は学校を休むほどの頭痛に悩まされていた。社会人になってIT会社に収縮してから眼精疲労がやばく、パソコン作業ばかりになり頭痛の頻度がかなり増えた。

いつも眼球が痛くなって血流異常が起こっているような感じになり、午後になると目の奥からおでこにかけてズキズキしたような頭痛が出て、そのまま放置しておくと頭をギューッと締め付けるような頭痛が出てくる。

目の周りを温める眼精疲労グッズなど、たくさん試したがまったく改善されず。眼精疲労に効くと評判だったアイマッサージにも通ってみたが、何も変わらなかった。それ以外にも針鍼灸院に通ったり、漢方を試してみたりしたが、まったく変わらなかった。

20代半ばで独立して会社を立ち上げたが、働き過ぎたのか疲れてくると呼吸が浅いと感じるようになった。またこれまでまったく感じたことがなかった生理痛や末端冷え性を感じるようになり、お腹のガス溜まりがきつくなった。

眼精疲労からの頭痛はどんどん酷くなって市販の頭痛薬が効かなくなり、病院で強めの頭痛薬を処方してもらったが、眼球が痛む感じが続くので眼科にも行ってみたが異常なしだった。

これから会社も大きくしていかなければならない大事な時期なのに、体調がどんどん悪くなっていくことに苛立ちを感じていた。そんなとき会社の部下がぎっくり腰をやり、当院へご来院され改善され、部下の方のご紹介という形で当院に来院された。


【神奈川県横浜市西区から来院】
初診の状態
  • 01

    左仙腸関節の明らかな可動域制限

  • 02

    左後頭部の強い浮腫感

  • 03

    左上後腸骨棘上端に強い浮腫感

経過と内容
初診時の状態では、左の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、骨盤部と上部頸椎に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また左上後腸骨棘上端と左後頭部に強い浮腫が確認された。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階は慢性的なD3レベルで重度の骨盤の傾きや過前弯で反り腰が確認された。首の椎間板の段階は慢性的なD3レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックを通り越してスワンネック(逆カーブ)となっていた。

初期集中期の段階では週2回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから開始した。

5週目(5回目のアジャストメント)には、気持ちがカリカリしなくなり呼吸が安定していると感じるようになった。お腹に強く強い張り感があったがガス溜まりが楽に感じるようになった。

8週目(8回目のアジャストメント)には、生理痛が明らかに楽になった。薬を飲まなくても少し痛いな程度に落ち着いた。この段階でケアのペースを2週間に一度に広げることができた。

16週目(12回目のアジャストメント)には、眼精疲労があまり気にならなくなってきた。パソコン作業が続くと目が疲れたなと感じることはあったが、頭痛が出るまでにはならなかった。またカイロプラクティックを受け始めて3回目の生理は、生理痛はまったく感じなくなった。

20週目(14回目のアジャストメント)には、冷え切っていた手足にも血流が戻り、温かいと感じるようになった。眼精疲労も、どれだけ疲れても一晩眠れば回復するようになった。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の眼精疲労は、自律神経の乱れから血流異常が起こっていたことが原因だと考えられる。

自律神経は血管を拡張、収縮させる役割がある。検査では骨盤部と上部頸椎に強い反応がみられたが、どちらも副交感神経支配の部位となる。副交感神経にサブラクセーション(根本原因)があることで、交感神経が優位に働いてしまい徐々に自律神経のバランスを乱していったのだろう。

午後になると出やすい頭痛、末端冷え性、呼吸が浅い問題などは、交感神経が過剰に働いている人の特徴となる。交感神経の作用として末梢の血管を閉じる役割があるが、それによって手足など末端に血流異常が生じ、末端冷え性となってしまう。疲れ目が慢性化して眼精疲労になる原因も毛細血管の拡張収縮が上手く機能していないことが原因だろう。

交感神経が過剰な状態とは、体は常に過緊張の状態を意味している。午後以降になると出る頭痛は緊張性の頭痛であり、また緊張することで呼吸が浅くなったりしてしまうことからも完全に交感神経が過剰に働いていたのだろう。

ガス溜まりも、腸の蠕動運動をコントロールしているのは自律神経の働きである。腸の蠕動運動が乱れることで、腸内に不要な物が留まる時間が長くなってガスを大量に発生していたと考えられる。

生理痛は女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンの分泌異常が原因だと考えられる。女性ホルモンの分泌に異常が起こると、代わりにプロスタグランジンという物質が大量に分泌される。

プロスタグランジンは子宮を収縮させて経血を体外へ排出させる役割があるが、このとき過剰に子宮が収縮することで過度な生理痛を誘発させてしまうが、最大の原因は脳が卵巣の状態を把握できないほど、神経の流れが乱れていることである。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)を取り除くことで、自律神経のバランスが整った結果、さまざまな症状の改善に繋がったと考えられる。どのような症状が出ていたとしても検査によって問題の神経系を特定し、、神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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