生理痛(不眠症、肩こり、めまい、頭痛、むくみ)

生理痛(不眠症、肩こり、めまい、頭痛、むくみ)

薬を飲まなくても生理痛がなくなった!

30代女性
来院に至った経緯
生理が始まった頃から生理痛がきつくて、最初の2日間くらいは痛み止めを飲んでも動けない状態になってしまう。小学生の頃からバスケットボールをやってきたが、中学2年生になると本格的に生理痛が酷くなり、生理の時は学校も部活も休むようになった。

当時のバスケ部顧問が、「練習を休むやつは試合には出さない」という先生で、女性の問題をまったく理解してくれない人だった。中学3年生の大会にも出してもらえず、大好きだったバスケットボールが嫌な思い出となり、そのまま辞めてしまった。

生理痛は年を重ねるごとに酷くなり、社会人になってもそれは変わらず、生理の時は仕事にも行けなくなってしまうほどだった。婦人科を受診すると低用量ピルを処方されたが、確かに生理痛自体は軽くなったが、体質的に合わないのか頭痛、めまい、むくみが酷くなり、薬を飲むことでの副作用で結局仕事には行けなくなってしまった。

女性の問題に理解の少ない職場で、出社した時には上司から小言を言われ続け、そのストレスがすごくて今度は眠れなくなってしまった。仕事で疲れているはずなのに布団に入っても寝るまでに3~4時間も掛かってしまい、睡眠時間が毎日2~3時間で仕事に行くという悪循環に陥ってしまった。

これまで睡眠で困ったことは一度もなく、病院では不眠症だと診断され、睡眠導入剤を処方された。薬を飲んでも睡眠の質が改善されることはまったくなく、睡眠不足から仕事のパフォーマンスも低下して集中できない日々が続いていた。

高校生の頃からハッキリと自覚するほど肩こりがあり、肩こりが酷くなると吐気を伴うほどだった。そのため生理痛を抑えるために飲んでいた低用量ピルの副作用での頭痛や吐き気なのか、肩こりが酷くなり過ぎた頭痛や吐き気なのか分からなくなってしまった。

姿勢矯正の整体院や、肩こり専門の針治療院に通ってみたが、1~2年通ってもまったく改善されることはなかった。今のままでは仕事を続けられなくなると思い、何かないかなと探していたところ、たまたまYoutubeで塩川満章先生の動画を見る機会があった。

肩こりや生理痛が良くなったという動画を見て、これしかないと直感が働いた。しかし予約を取ろうと思っても塩川先生の予約がなかなか取れず途方に暮れていたところ、塩川満章先生のお弟子さんで塩川カイロプラクティック治療室は副院長を務めていた前田先生がすぐ近くで開院されているということを知り、もうこれは運命だと思い当院に来院された。


【神奈川県藤沢市から来院】
初診の状態
  • 01

    右仙腸関節の明らかな可動域制限

  • 02

    左後頭部の強い浮腫感

  • 03

    頸部左胸鎖乳突筋の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、右の仙腸関節に明らかな可動域制限があった。また左後頭部には強い浮腫感が確認され、頸部左胸鎖乳突筋は過緊張の状態だった。

体表温度検査では、上部頸椎と骨盤部に明らかな左右の温度の誤差が確認された。

レントゲン評価では、椎間板の段階はそれほど慢性的なところは確認されなかったが、重度の骨盤の傾きが確認されたため、初期集中期の段階では週1回のケアから開始した。

4週目(4回目のアジャストメント)には、生理最初の2日間はこれまで薬を飲んでも動けないほどだったが、痛みはあるものの生理痛が明らかに軽くなり薬を飲めば仕事にも行けるようになった。

6週目(6回目のアジャストメント)には、睡眠の質にも変化が出てきて睡眠導入剤を飲まなくても30分くらいで眠れるようになった。また高校生の頃からあった肩こりが楽になってきたと感じるようになった。この段階でケアのペースを2週間に一度に広げることができた。

8週目(7回目のアジャストメント)には、薬を飲めば生理痛はほとんど気にならなくなった。また睡眠導入剤を飲まなくても普通に眠れるようになった。

14週目(10回目のアジャストメント)には、15年間以上苦しんできた生理痛が薬を飲まなくてもまったく感じなくなった。肩こりもほとんど気にならなくなり、仕事にも集中できるようになった。また薬を飲まなくなったので、これまで出ていた頭痛、めまい、むくみなどの副作用に苦しむこともなくなった。

現在はほとんどの症状がなくなったが、二度と同じような思いをしたくないとケアのペースを1か月に一度に広げてカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の生理痛の原因は、自律神経の乱れが最大の原因だと考えられる。

今回は骨盤部と上部頸椎というどちらも副交感神経支配の部位にサブラクセーション(根本原因)が確認された。副交感神経の機能が低下して、交感神経が過剰になると血行不良が起こる。すると体全体の代謝や排毒作用が低下してしまい、子宮内膜や経血を体外に出そうとプロスタグランジンというホルモンが過剰に分泌されてしまう。

つまり自律神経のバランスが乱れたことで、プロスタグランジンの分泌量が過剰となり、その結果として子宮の収縮が強くなり生理痛を誘発させていたと考えられる。生理痛は、女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンの分泌量が関係しているとされているが、直接的な原因は女性ホルモンが低下することでのプロスタグランジンの過剰分泌が原因だろう。

また高校生の頃からあった肩こりも自律神経の問題であったと考えられる。肩こりは2種類あり、一つは骨格の乱れから頭の重さを支えられず神経に負担が掛かってしまうので、それを保護するために首や肩の筋肉を固めて頭の重さを支えようとするケース。

もう一つは自律神経のバランスが乱れ、交感神経が過剰に働くことで常に緊張状態が続いて首や肩の筋肉が固まってしまうケース。今回は不眠症など明らかに自律神経の問題があったことからも、交感神経が過剰に働き身体が常に過緊張の状態であったと考えられる。

頭痛、めまい、むくみなどは、生理痛を抑えるために飲んでいた低用量ピルの副作用だと考えられるが、そもそも自律神経のバランスが乱れることでこれらの症状が出やすい体内環境であったのだろう。

神経の流れを整えて体の情報が脳へ届いた結果、生理痛や肩こりなどさまざまな症状の改善に繋がったと考えられる。あらためて体の情報を脳へ届けることの重要性が分かる症例である。

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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