生理痛、PMS(月経前症候群)、冷え性

生理痛、PMS(月経前症候群)、冷え性

長年悩んでいた生理痛が改善

20代女性
来院に至った経緯
高校生くらいから、PMS(月経前症候群)で体の倦怠感やメンタルが落ち込みやすく、生理痛で下腹部の痛みが出ることが徐々に多くなり痛くなれば痛み止めを飲んで過ごしてきた。1年くらい前に婦人科を受診し、低用量ピル処方され、現在も服用している。

就職してからデスクワークで座っている時間が長くなり、末端冷え性で手先、足先の冷えを感じるようになった。

2年ほど前に就職で関東に来てからは体のケアはあまり出来きず、2、3ヵ月に1回マッサージに行くくらいだった。行った直後は楽になるがすぐに戻ってしまい、最近では常に疲労感、倦怠感を感じているような状態。

地元では家族でカイロプラクティックに通院していたため、インターネットでカイロプラクティックを検索し、当院を知った。自身で自律神経の症状だろうと思っていたこともあり、ホームページで自律神経の症状の記事を見て来院に至る。


【神奈川県藤沢市より来院】
初診の状態
  • 01

    頚椎から背中にかけて過緊張

  • 02

    腰部脊柱起立筋の過緊張

  • 03

    仙骨部全体の浮腫感

経過と内容
初診時の状態は右側の仙腸関節には明らかな可動域制限がみられた。

レントゲンでは、腰部、頚部ともD3レベルと慢性的な段階と確認できた。初期集中期の目安として週2回のケアを提案した。仕事の都合上週2回のケアから始めた。

3週目(3回目のアジャストメント)では、週の初めからすぐに疲労で倦怠感を感じていたが、明らかに体が軽く倦怠感が軽減して生活できている。

7週目(5回目のアジャストメント) では、睡眠に関しては悩みはなかったが、眠りが深くなり朝がすっきり起きられるようになった。腰部の筋緊張は軽減し、前回のアジャストメントが維持できていることを確認した。

14週目(8回目のアジャストメント)では、生理前にはイライラや気分が落ち込みやすかったが、気づいたら生理になっていたりと、PMS(月経前症候群)の症状は緩和していた。生理時の下腹部の痛みも改善している。

16週目(9回目のアジャストメント)には、生理痛やPMS(月経前症候群)の症状は落ち着いていて、悩んでいた手先足先の末端冷え性が改善がみられた。骨盤の浮腫感や腰部筋緊張も軽減し維持できていることを確認。

現在は、生理痛やPMS(月経前症候群)や冷え性の症状はほぼ改善されているが、身体のメンテナンスとして2週間に一度のペースでカイロプラクティックケアを継続している。

考察
今回の生理痛の原因は、骨盤の傾きから腰部の配列が乱れ子宮につながる神経に重度の負荷がかかっていたものと考えられた。

第5腰椎はD3レベルと椎間板には最低でも2~5年以上前から負担がかかっている状態だった。骨盤の左右のバランスの乱れによって背骨の配列は影響を受けやすいが、この状態を放置してしまうと日常的に腰椎の椎間板に捻じれが生じてしまう。骨盤部のサブラクセーションを放置してしまったことが、今回の症状に繋がったと考えられる。

検査では骨盤と腰椎、上部頚椎、下部頚椎に反応を強くみられた。骨盤をアジャストメント後に上部頚椎の筋緊張や浮腫感が軽減したが下部頚椎は変化がみられなかったことから、上部頚椎は骨盤からの補正で負担がかかっていたことを確認した。さらに腰椎は土台である骨盤の傾きに影響を受けやすいため骨盤の安定性を優先的に考え骨盤と下部頚椎に絞ってアプローチを始めた。

子宮は骨盤内でいくつかの靭帯によって支えら、宙に浮いている状態にある。靭帯は骨盤に繋がっているため骨盤が傾くことで子宮を支えている靭帯も不均等となり子宮が捻じれた状態となってしまう。骨盤や腰椎は子宮に繋がる神経も関係するため、子宮から分泌される女性ホルモンのバランスが乱れPMS(月経前症候群)などの症状に繋がったものと考えられる。

下部頚椎から供給される神経は甲状腺に繋がっていて、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは新陳代謝が関係している。そのため、下部頚椎でのサブラクセーション(根本原因)によって甲状腺の機能が低下すると、体全体の代謝が低下し代謝や解毒作用も低下してしまう。その結果、手先足先の末端冷え性や子宮の内容物や経血を体外に出そうとプロスタグランジンの分泌が増えることで過剰な生理痛に繋がる。

サブラクセーション(根本原因)を取り除くことで左右の骨盤のバランスが整のい背骨も安定し、神経にかかっていた負担が緩和された結果、神経の流れが正常に戻り脳の治癒力が最大限発揮され、自然と体が回復していったものと考えられる。

症状か改善され、以前からやりたいと思っていた、ピラティス、ヨガを始めた。
今後も、アジャストメントを継続し経過をみていきたい。

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。様々な講習会に参加している中で本来のカイロプラクティックの考え方に興味を持ち、日本で最も歴史あるカイロプラクテック学校「シオカワスクール」のセミナーを受講。勉強していく中で、カイロプラクティックで地域や社会に貢献したいという思いが強くなり、カイロプラクティックの世界へ飛び込むことを決意。

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