慢性疲労、肩こり、腰痛

慢性疲労、肩こり、腰痛

長年続いた疲労感が改善した

40代男性
来院に至った経緯
10年前くらいに仕事のストレスからか、右顔面神経麻痺(ベル麻痺)を発症した。さらに体の慢性的な疲労感や、花粉症が年々悪化、風邪をひきやすくなるなどの体の不調が起こりやすくなった。

同じ時期には肩こりの症状も強くなり、5年前には左肩関節が挙がらなくなり整形外科を受診し、肩周りの筋肉の硬さが原因といわれた。その後、右肩も同じような症状となったが治療はしなかった。

仕事はデスクワークで、20年前くらいから腰の痛みを感じるようになった。会社は電車で通勤していてカバンを体の前で抱えていると腰が痛くなってくる。

10歳の頃、右腎臓機能不全で右の腎臓を摘出しているため疲れが溜まりやすいのだと思っていたが、体の不調が長年続いていて悩んでいた。YouTubeを見てカイロプラクティックを知り、インターネットで神奈川方面で検索し来院に至る。


【神奈川県鎌倉市から来院】
初診の状態
  • 01

    頚椎から背部にかけての筋肉の過緊張

  • 02

    腰部脊柱起立筋

  • 03

    右仙腸関節の可動域制限

経過と内容
初診時の状態では、右側の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、上部頚椎と骨盤に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また左アトラスから後頭部と右仙腸関節に強い浮腫が確認された。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階は慢性的なD6レベルで骨盤の傾きが確認された。首の椎間板の段階は慢性的なD4レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックとなっていた。

初期集中期の段階では週2回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから開始した。

3週目(3回目のアジャストメント)には、寝る前にストレッチを日課にしているが、以前よりも股関節周りの張り感が緩和していた。

8週目(5回目のアジャストメント)には、通勤で電車で立っていると痛くなっていた腰痛は緩和された。

13週目(7回目のアジャストメント)には、以前は頻繁に風邪を引いていたが引きにくくなり、風邪をひくと長引いていたが、以前より早く改善しやすくなった。

17週目(8回目のアジャストメント)には、慢性的な疲労感は緩和され、仕事中に集中できるようになり、休日も外出する日が増えた。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。


考察
今回の慢性疲労は、自律神経のバランスの乱れが原因であったと考えられる。

自律神経は交感神経と副交感神経の2つからなり、日中活動するときには交感神経が優位に働き、睡眠やリラックスするときには副交感神経が優位に働き、この二つの神経が上手く切り替わることで体を正常に保っている。自律神経のバランスが乱れ、スイッチがうまく切り替わることが出来ないと体の代謝の低下や睡眠の質の低下などにつながり、体や脳が疲れやすい状態となってしまう。

慢性疲労にはホルモンバランスも関係しているが、副腎でつくられる副腎皮質ホルモンはストレスから体を守る働きがり、体に何らかのストレスを受けるとコルチゾールを分泌し対処しようとする。さらに、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは代謝に関係しているためホルモンの分泌異常は疲労につながると考えられる。ホルモンは自律神経によって調節されていて、ホルモンは多すぎても少なすぎても体には悪影響となってしまうため、自律神経のバランスの乱れによってホルモンバランスにも負担がかかり疲労回復の働きが低下していたと考えられる。

問診では交感神経と副交感神経のから考えられる症状が重なってみられたが、骨盤と上部頚椎では明らかな体表温度の誤差と浮腫感、過緊張を確認したため副交感神経に絞ってアプローチを開始した。

日中優位に働いている交感神経が夕方になってもスイッチが切れないと副交感神経が働きにくくなり、睡眠の質が低下してしまい、疲労が悪循環となってしまう。この状態が長期的に続くことが慢性的な疲労の原因の一つと考える。

肩こりの原因は2つ考えられるが、一つ目は自律神経のバランスが乱れてしまっていることで筋肉が過緊張の状態となっているものと、もう一つは体の骨格のバランスが乱れることで頭部の重さを支えられなくなり筋肉が緊張してしまっているものとがある。

骨盤のバランスが乱れた状態を放置してしまうと、背骨の間にある椎間板に日常的に捻じれの負担が起こってしまう。腰部の椎間板は慢性的なD5レベルと最低でも10年以上前から、頚部の椎間板はD4レベルと最低でも10年以上前から負担がかかっていることが確認できた。

骨盤のサブラクセーション(根本原因)を放置してしまったことで、慢性的に神経の流れに負担がかかり自律神経のバランスの乱れ、症状に繋がったものと考えられる。

腰痛は、骨盤の傾きによって背骨の配列に影響を与え、慢性的に腰椎の神経に負担がかかり症状に繋がったものと考えられる。

今回は様々な症状は交感神経と副交感神経からのどちらも関係性があったが、ストレスが過剰に感じ始めてから体の不調が次々とみられたことと、検査では骨盤、上部頚椎の部分では明らかな体表温度検査では左右の温度の誤差、浮腫感を確認したため、副交感神経に絞ってアプローチを開始した。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、自律神経のバランスが整った結果、慢性疲労や肩こり、腰痛の改善に繋がったと考えられる。

神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。様々な講習会に参加している中で本来のカイロプラクティックの考え方に興味を持ち、日本で最も歴史あるカイロプラクテック学校「シオカワスクール」のセミナーを受講。勉強していく中で、カイロプラクティックで地域や社会に貢献したいという思いが強くなり、カイロプラクティックの世界へ飛び込むことを決意。

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