坐骨神経痛

坐骨神経痛

座っていられないほどのお尻の痛みが改善

50代男性
来院に至った経緯
仕事では、長時間車で移動することが多く、座っている時間が長い。
15年前にストレスも重なり目の奥から頭全体にかけての頭痛や、めまいが頻繁に出るようになった。その後、少ししてから急に首から両腕にかけて激痛としびれを発症し病院を受診したが原因不明といわれた。痛みが強かったため当初はステロイドを服用し痛みは落ち着いたが、3ヶ月ほどしてから両腕が麻痺してしまう。病院のリハビリで徐々に回復し現在は動きは問題ないが、両肩の辺りと左手の4・5指のしびれが残存している。

通勤と仕事でほぼ移動のため車に乗っている時間が多く、以前から腰が痛くなりやすかったが、1週間前位から右臀部の痛みが強くなり座っているとすぐに痛くなってしまうため仕事中の運転が辛くなった。

幼少期から右顎関節症があり、現在は開口時の度にクリック音がある。

YouTubeでカイロプラクティックを知り、インターネットで藤沢、横浜方面で検索し来院に至る。


【横浜市保土ヶ谷区より来院】
初診の状態
  • 01

    頚椎から背中にかけて過緊張

  • 02

    右アトラス部、後頭部の過緊張

  • 03

    腰部脊柱起立筋、臀部の過緊張

経過と内容
初診時の状態は右側の仙腸関節には明らかな可動域制限がみられた。
レントゲンでは、腰部がD5レベル、頚部ともD5レベルと慢性的な段階と確認できた。初期集中期の目安として週2回のケアを提案したが、仕事の都合上週1回のケアから始めた。

3週目(3回目のアジャストメント)では、座っていると右腰部から右臀部にかけての痛みがあったが、腰部の痛みは軽減していた。

8週目(7回目のアジャストメント) では、頚部から背中にかけての筋緊張が軽減し、肩周りのしびれと、尾骨から右臀部のしびれ、痛みも緩和し症状の改善がみられた。

12週目(10回目のアジャストメント)では、2週間間隔が空いたが腰部から臀部の筋緊張は緩和され、前回のアジャストメントが維持できていることを確認した。右顎関節の開口時のクリック音の緩和も確認した。

18週目(13回目のアジャストメント)では、長時間座っていても尾骨から右臀部のしびれや痛みがほぼ緩和された。右顎関節症も開口時のクリック音は改善され経過良好。

現在は、症状はほぼ改善されているが、身体のメンテナンスとして2週間に一度のペースでカイロプラクティックケアを継続している。 

考察
今回の尾骨から右臀部の痛み・しびれの原因は、骨盤の傾きから腰部の配列が乱れ、腰や骨盤などの神経に負担がかかっていたと考えられる。

検査では仙骨と上部頚椎に反応を強く確認したため、副交感神経に絞ってアプローチを開始した。

第5腰椎はD4レベルと椎間板には最低でも5~10年以上前から負担がかかっている状態だった。骨盤の左右のバランスの乱れによって背骨の配列は影響を受けやすいが、この状態を放置してしまうと日常的に腰椎の椎間板に捻じれが生じてしまう。検査でも骨盤の仙骨部分にははっきりとした反応を確認したため、この部分でのサブラクセーションを放置してしまったことが今回の症状に繋がったと考えられる。

顎関節は小さい関節であるため、骨格の構造や直接的な外傷がない限り、ほとんどの場合は首のバランス、特に第1頚椎の影響となる。

両肩のしびれは、下部頚椎や上部胸椎からの神経が影響してくることが多い。骨盤と上部頚椎をアジャストメントを継続していって首、肩周りの筋緊張の緩和はみられたが上部胸椎の体表温度検査や浮腫感の反応は変化がみられなかったため、第1頚椎が安定した辺りから上部胸椎にアジャストメントを移行した。

サブラクセーション(根本原因)が改善されたことで、骨盤の左右のバランスの乱れが改善し、頚部、骨盤と腰部の神経機能が正常に働いたことで症状の改善につながったと考えられる。
神経機能を絞ってアプローチしたことが結果に繋がったと考えられる。神経の働きの重要性が分かる症例である。 
坐骨神経痛
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中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。様々な講習会に参加している中で本来のカイロプラクティックの考え方に興味を持ち、日本で最も歴史あるカイロプラクテック学校「シオカワスクール」のセミナーを受講。勉強していく中で、カイロプラクティックで地域や社会に貢献したいという思いが強くなり、カイロプラクティックの世界へ飛び込むことを決意。

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