子宮筋腫(生理痛、経血過多、貧血、頻尿、腰痛、便秘、不眠症、末端冷え性、めまい)

子宮筋腫(生理痛、経血過多、貧血、頻尿、腰痛、便秘、不眠症、末端冷え性、めまい)

子宮筋腫による生理痛が楽になった!

30代女性
来院に至った経緯
中学、高校と陸上部で長距離をやっていた。大学生では個人的に趣味で走るくらいだが、マラソンの大会に出るなど精力的に走っていた。

社会人2年目、23歳のときに仕事で首都高を走っていると渋滞につかまり、追突事故で後ろからトラックに突っ込まれた。乗っていた社用車の後部座席が潰れるほど追突されて、首が痛かったため病院に搬送された。

レントゲン、MRI、CT検査など行ったが、特に異常なしと診断された。首が痛かったため、整形外科のリハビリに通い、首のけん引をしてもらった。しばらくして首の痛みはなくなったが、事故後3週間くらい経つ頃から睡眠の質が悪くなった。

最初は走れていないから体力が余っているのかな程度に思っていたが、布団に入っても3~4時間はゴロゴロして、酷いと朝まで眠れないということがあった。さすがに仕事に支障が出てしまったので、病院へ行くと不眠症だと診断された。

病院では睡眠薬を処方されたが、睡眠薬を飲み始めてからは、便秘、めまい、末端冷え性とこれまでなかった症状が次々と出てきた。これはまずいと思い、自律神経専門の整体院と漢方の先生を頼り3年間通ってなんとか眠れるようになったが、しばらく睡眠薬を飲まないとまた眠れなくなった。眠れなくなると便秘、めまい、末端冷え性が酷くなり、結局睡眠薬を手放すことはできなかった。

30歳の頃に異常な生理痛を感じるようになった。また生理中の出血量がすごく多くなった。これまで生理痛も生理不順もまったくなかったので、怖くなって婦人科を受診すると子宮筋腫だと診断された。

生理痛と経血過多はどんどん悪化して、酷いときには仕事を休むようになった。出血量が多い影響か貧血になるようになった。それ以外にも頻尿になったり腰痛を感じたり、交通事故後の体調不良が日増しに強くなった。

そんなときYoutubeで塩川満章先生の動画を見て、直感的にこれだと思い調べてみると、塩川先生のお弟子さんが藤沢駅前で開業していることを知った。カイロプラクティックは一度も受けたことがなかったが、動画で見ていた塩川満章先生のお弟子さんなら大丈夫だろうと思い、当院に来院された。


【神奈川県藤沢市辻堂から来院】
初診の状態
  • 01

    右仙腸関節の明らかな可動域制限

  • 02

    右上後腸骨棘の強い浮腫感

  • 03

    頸部胸鎖乳突筋の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、右の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、上部頸椎と骨盤部に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また右上後腸骨棘上端と第一頸椎右横突起に強い浮腫が確認された。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階は慢性的なD4レベルで重度の骨盤の傾きや過前弯で反り腰が確認された。首の椎間板の段階は慢性的なD3レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックを通り越してスワンネック(逆カーブ)となっていた。

初期集中期の段階では週2回のケアから開始した。

3週目(6回目のアジャストメント)には、便秘やめまいはほとんど気にならなくなった。また生理痛自体はあったが、生理中の腰痛はほとんど気にならなくなった。

5週目(9回目のアジャストメント)には、睡眠の質が良いと感じるようになった。試しに睡眠薬を飲まずに寝てみると、以前のようにすぐには眠れないが30分くらいで眠れるようになった。この段階でケアのペースを1週間に一度に広げることができた。

9週目(13回目のアジャストメント)には、生理痛がそこまできついと感じなくなった。また手足が温かいと感じるようになり、血流異常も改善されてきた。

13週目(17回目のアジャストメント)には、生理痛は完全には消えないもののかなり軽くなった。また出血量もそれほど多くなくなり、貧血もそれほど気にならなくなった。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の子宮筋腫は、女性ホルモンの分泌異常が原因であったと考えられる。特にエストロゲンの分泌量が増加すると子宮筋腫が増大してしまう要因になると考えられている。

通常、エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンは脳と卵巣が神経を介して、常に情報のやり取りを行うことで適切な量が適切なタイミングで分泌される。脳と卵巣を繋ぐ神経にサブラクセーション(根本原因)があることで、女性ホルモンの分泌異常が起こることで子宮筋腫を増大させてしまったのだろう。

検査では骨盤部と上部頸椎に強い反応があったが、どちらも副交感神経支配の部位となる。そのため交感神経と副交感神経のバランスが乱れることで、自律神経が上手く機能していなかった。

交通事故後に発症した不眠症、便秘、末端冷え性などは、この自律神経のバランスが乱れたことが要因だと考えられる。まためまいは上部頸椎と密接な関係があり、リンパ液の増大など自律神経の問題と相まって発症していたと考えられる。

つまり交通事故の外傷によって偏った神経系に負担がかかり、自律神経のバランスを乱したことで今度は女性ホルモンの分泌異常を引き起こしてしまったのだろう。また子宮筋腫の増大によって、子宮内腔が広がり子宮内膜からプロスタグランジンという物質が過剰分泌されていた可能性もある。

プロスタグランジンは、子宮を収縮させて経血を体外へ排出させる役割があるが、子宮筋腫が増大しているところにプロスタグランジンが過剰に分泌されることで、過度な生理痛、経血過多、貧血などを引き起こしていたとも考えられる。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、自律神経のバランスが整った結果、子宮筋腫による生理痛や経血過多、貧血などさまざまな症状の改善に繋がったと考えられる。

たとえ交通事故後の体調不良が出たとしても、検査によって問題の神経系を特定し、神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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