坐骨神経痛(腰痛、左脚の痺れ、頭痛、夜尿症)

坐骨神経痛(腰痛、左脚の痺れ、頭痛、夜尿症)

たった数回で坐骨神経痛が改善した!

40代男性
来院に至った経緯
中学1年生のときにトラックに撥ねられて右大腿骨を骨折した。それ以来、腰痛と右脚の痺れがあった。両親が当時通っていた他のカイロプラクティックに中学・高校・大学と合計で約10年間通っていた。

社会人になったタイミングで通っていたカイロプラクティック院が閉院してしまったため、近所にある整体院でストレッチやマッサージをしてもらっていた。幸いなことに10年間も身体のメンテナンスをしてもらっていたため、このときにはすでに右脚の痺れはまったくなくなっており、たまに腰が疲れるなという程度だったためマッサージでも満足して通っていた。

仕事はかなりハードワークだった。デスクワークの仕事だったが、重たい物を持つこともあり、次第に腰に忘れていた痛みがよみがえってきた。やっぱりマッサージやストレッチだけだと、こうなってしまうのかと思って、以前通っていたようなカイロプラクティックを探すことにした。

10件ほど評判のカイロプラクティックを訪れてみたが、どこも以前受けていたような施術はしてもらえなかった。腰の痛みは次第に酷くなり、ついには左脚全体が強く痺れるようになってしまった。交通事故後では右脚が痺れていたことはあったが、左脚が痺れるようなことは一度もなかった。

左お尻がギューッと締め付けられるような鋭い痛みと、太もも裏からふくらはぎ、足裏から親指にかけてビリビリと電気が流れるような強い痺れを感じていた。痛みや痺れはどんどん酷くなり、仕事にも支障をきたすようになってしまった。

上司からはカイロプラクティックなんて行ってないで、ちゃんと病院で診てもらえと注意されてしまい、仕方なく病院を受診すると坐骨神経痛だと診断されて痛み止めを処方された。痛みが強いようならブロック注射を打ちますと言われたが、さすがにそれは受けたくなかったので断った。

その状態が何か月も続き、会社の上司からは毎日のように小言を言われ、精神的にも参っていたのか午後になると頭痛がするようになった。またこの時期から、毎晩のようにトイレに起きるようになった。毎晩2~3回はトイレに起きるようになってしまい、睡眠の質もどんどん悪くなった。

学生の頃からカイロプラクティックを長いこと受けてきたので、絶対に薬で治るわけがないということは分かっていたが、ちゃんとカイロプラクティックをやってくれるところがなかなか見つからなかった。

そんなときYoutubeで塩川満章先生の動画を見る機会があった。調べてみると全国にお弟子さんがいるようで、神奈川県にもいないかなと思って調べてみると、塩川先生のお弟子さんで副院長まで務めていた先生が藤沢駅前で開院されていることを知った。

当院のHPを見ると、学生時代に受けていたカイロプラクティックと同じようなベッドが写っており、動画で見た塩川先生のお弟子さんで、しかも学生時代に受けていたカイロプラクティックと同じベッドがあると嬉しくなり、当院に来院された。


【東京都町田市から来院】
初診の状態
  • 01

    左仙腸関節の明らかな可動域制限

  • 02

    左上後腸骨棘下端の強い浮腫感

  • 03

    頸部胸鎖乳突筋の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、左の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、上部頸椎と骨盤部に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また第一頸椎左横突起と左上後腸骨棘下端に強い浮腫が確認され、腰部起立筋と頸部胸鎖乳突筋は過緊張の状態であった。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階は慢性的なD6レベルで重度の骨盤の傾きが確認された。首の椎間板の段階は慢性的なD5レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックとなっていた。

初期集中期の段階では週3回のケアを提示したが、仕事の関係で週2回のケアから開始した。

1週目(2回目のアジャストメント)には、左脚に出ていた坐骨神経痛からの痺れが明らかに軽くなった。

3週目(5回目のアジャストメント)には、脚の痺れはまったくなくなった。また夜中にトイレに起きる回数が明らかに減った。以前は毎晩2~3回必ず起きていたが、起きても1回だけになった。

4週目(8回目のアジャストメント)には、腰痛もかなり楽になり、仕事は普通にできるようになった。ただし仕事で無理をしすぎると、左脚に痺れが出そうな日もあったため、その日は安静にして過ごしていた。また午後になると感じていた頭痛はほとんど気にならなくなり、夜トイレに起きることもほとんどなくなった。この段階でケアのペースを1週間に一度に広げることができた。

8週目(12回目のアジャストメント)には、この頃には坐骨神経痛の症状は一切出なくなり、腰痛も多少仕事が忙しくても最後までやり通せるようになった。また一晩眠ると体が回復していると感じるようになり、学生時代のように快適に過ごせるようになった。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の坐骨神経痛は、骨盤部の左仙腸関節の可動域制限から坐骨神経に大きな負荷が掛っていたことが原因であったと考えられる。

今回のケースでは、患者自身が学生時代に10年間もカイロプラクティックケアを受けてくれていたこともあって、以前受けていた土台が残っている状態であったため、回復も早かった。もう一つ、回復が早かった要因は骨盤部の変位の仕方である。

坐骨神経痛には、改善までが早い骨盤変位と、改善まで時間が掛かる骨盤変位がある。今回のケースでは、改善までが早い骨盤変位の典型であったため、2回目に来院された段階ではすでに劇的な変化が出ていた。

腰部の椎間板はD6と6段階の評価でいうと最終段階にまで進行してしまっていたが、おそらく社会人になってデスクワークの仕事につき、その段階でカイロプラクティックケアが受けられなくなり骨盤部の仙腸関節に大きな負荷が掛ってしまったのだと考えられる。

仙腸関節に制限が掛かると、日常生活では腰部に捻じれの動作が加わってしまい、腰部の神経にも大きな負担となってしまう。歯医者で歯のメンテナンスをするように、カイロプラクティックで背骨や骨盤の定期的なメンテナンスをする必要があると、あらためて考えさせられた。

午後になると出る頭痛は緊張性の頭痛だが、検査では骨盤部と上部頸椎に顕著な反応があった。どちらも副交感神経支配の部位となり、交感神経が過剰に働く状態となってしまっていた。その状態で仕事でのプレッシャーなどあったことを考えると、体は常に過緊張の状態を強いられていたと考えられる。

夜尿症も交感神経が過剰にあり、膀胱周りの筋肉が収縮して、膀胱のタンク容量が小さくなっていたこと。また交感神経が過剰に働くことで、休まるスイッチが上手く入れられずに不眠症のような状態になっていたと考えられる。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれたことで、坐骨神経痛のみならず、自律神経系の問題などさまざまな症状の改善に繋がったと考えられる。あらためて定期的なカイロプラクティックケアが必要であるとともに、神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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