坐骨神経痛・右脚の痺れ(右肩・右肘・右手首の違和感、末端冷え性)

坐骨神経痛・右脚の痺れ(右肩・右肘・右手首の違和感、末端冷え性)

たった1回の施術で右脚の痺れがなくなった!

40代男性
来院に至った経緯
社会人になってすぐに腰を痛めた。それ以降、20年以上ずっと慢性的に腰痛を感じていた。仕事はデスクワークで毎日10時間近くは座っている。コロナ前は週3~4日スポーツジムで体を動かしていたが、コロナ以降はスポーツジムに行く習慣がなくなり、体を動かす頻度が激減してから腰痛が酷くなった。

子供の頃からずっと野球をやっていて、大人になった今でも草野球を続けているが、運動中でも手足など末端が冷えてしまい、大人になってからそれが末端冷え性だと分かった。酷いときには手足の冷えが気になって冷たくて眠れなくなることもあった。また学生時代からずっとピッチャーだったので右肩・右肘・右手首に違和感があった。

1か月くらい前に草野球の試合でピッチャーをやっていると、たった数球投げただけで右お尻にズキっと電気が走るような激しい痛みが出た。とても試合を続行できるような痛みではなく、整形外科を受診すると坐骨神経痛だと診断された。

翌朝、起きると右脚全体にビリビリと痛みに似た痺れを感じ、右お尻の筋肉がギューッと硬直していて歩きにくさを感じた。整形外科ではブロック注射を勧められたが、ブロック注射は体に良くないと野球のチームメイトから聞いていたので拒否すると、それなら明日からリハビリ施設で頑張ってくださいと言われた。

その後は1か月間、週1回のペースで病院のリハビリ施設に通い、理学療法士の先生にストレッチや軽い負荷をかけた運動を習ったが、症状が治まるどころか右脚の痺れはどんどん酷くなり足の裏までビリビリ痺れるようになった。過去には何度かぎっくり腰もやっているが、脚に痺れが出たことは一度もなかったので、自分の体がどうなっているのか不安を覚えるようになった。

病院のリハビリ施設では何も変わらないと判断して、近所に数多くある整体院を訪れたが、どこに行ってもストレッチとマッサージばかりで病院のリハビリ施設と変わらないなと思い、通わなくなってしまった。

その後、家から少し離れたところにある評判の針治療の先生に出会ってしばらく針治療を受けていた。受けるとこれまでよりは多少ビリビリ感は軽減されたが、一晩眠ると元に戻っており、何か根本的に治っている感じはしなかった。

その状態を察してか、針治療の先生から藤沢に前田先生というカイロプラクティックの先生がいるから、学校で講師もやっている先生だから行ってごらんと紹介された。カイロプラクティックは受けたことがなかったが、当院のHPを見てここなら信頼できそうだと思って来院された。


【神奈川県海老名市から来院】
初診の状態
  • 01

    右仙腸関節の明らかな可動域制限

  • 02

    右仙骨翼の強い浮腫感

  • 03

    腰部起立筋の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、右の仙腸関節には明らかな可動域制限があり、右仙骨翼には強い浮腫感が確認された。

体表温度検査では、骨盤部に明らかに左右の温度の誤差があり、上部頸椎にも温度の誤差が確認された。

レントゲン評価では、椎間板の段階は慢性的なD5レベルで重度の骨盤の傾きも確認されたため、初期集中期の段階では週3回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから開始した。

2週目(2回目のアジャストメント)には、前回一度施術を受けただけで右脚の痺れが解消された。

4週目(4回目のアジャストメント)には、仕事中の腰痛が明らかに楽に感じるようになった。また寝起きはいつも腰が固まっていて、顔を洗ったり歯磨きをするのも気を使っていたが、あまり気にならなくなってきた。

6週目(6回目のアジャストメント)には、野球の試合中に手足の冷えを感じなくなった。またこの段階でケアのペースを2週間に広げることができた。

10週目(8回目のアジャストメント)には、学生時代から感じていた右肩・右肘・右手首の違和感も野球の試合後でもほとんど気にならなくなっていた。

現在は、ほとんどの症状は落ち着き、1か月に一度の身体のメンテナンスとして4週間に一度のカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の坐骨神経痛や右脚の痺れの原因は、重度の骨盤の可動域制限により、坐骨神経に必要以上の負荷がかかっていたものと考えられる。坐骨神経とはお尻の梨状筋という筋肉の下を通っているが、骨盤部の乱れはお尻の筋肉を硬直させて坐骨神経を刺激してしまう。

腰部起立筋も過緊張の状態だったが、骨盤の可動域制限によって背骨全体の配列が乱れ骨格によって体の重さを支えきれず、神経に負荷が掛からないように腰の筋肉を過緊張させていたのだろう。

レントゲン評価では、腰部の椎間板は6段階の評価では5段階目と超慢性的であったが、骨盤部の可動域制限は腰部の椎間板に過剰な負荷を与えてしまう。その証拠に骨盤部の体表温度検査では顕著な左右差が確認された。

今回は上部頸椎の神経にも負担がかかっていたが、骨盤部や上部頸椎は副交感神経支配の領域である。末端冷え性は交感神経が過剰に働いている人の特徴でもある。交感神経の働きとして末梢の血管を閉じて体の中心に血液を集める作用がある。その状態が過剰に続き慢性化すると末端まで血が巡らなくなり、末端冷え性となってしまう。

長く続いていた右肩・右肘・右手首の違和感も土台である骨盤部の乱れによって背骨全体のバランスに影響を与え、その結果として肩・肘・手首に必要以上の負担となっていたのだろう。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、体の情報が脳へ届いたことで、神経の流れが回復して坐骨神経痛のみならず、さまざまな症状の改善に繋がったと考えられる。症状だけに囚われるのではなく、根本原因であるサブラクセーションを正確に取り除き、体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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