呼吸が浅い(末端冷え性、便秘、頭痛、めまい、突発性難聴、耳鳴り、生理痛、生理不順、月経前症候群(PMS)、眼精疲労、不眠症、顎関節症、慢性的な首こり肩こり)

呼吸が浅い(末端冷え性、便秘、頭痛、めまい、突発性難聴、耳鳴り、生理痛、生理不順、月経前症候群(PMS)、眼精疲労、不眠症、顎関節症、慢性的な首こり肩こり)

幼少期より呼吸が浅く体が弱かったが、さまざまな症状が改善された!

30代女性
来院に至った経緯
幼少期の頃から体が弱く、頻繁に風邪を引いていた。5歳の頃に両親が運転する車に乗っていて、後ろからダンプカーに追突事故をされた。後部座席に座っていたが、当時の写真を両親に見せてもらうと、よく生きていたなというほど後部座席がぺしゃんこに潰れていた。

病院で精密検査を受けたが異常なしで、医師からもここまでの事故で何も後遺症がないのは奇跡ですと言われたと両親からは聞かされていた。元々、体が弱かったことから、両親がとても心配してくれて、さまざまなお稽古に通って体を動かすようになった。クラシックバレエ、体操教室、歌教室、水泳教室などに通っていたが、どこの先生からもちゃんと呼吸してと言われていた。

自分では思いっきり吸い込んでいるつもりでも、お稽古の先生からは呼吸が浅いといつも怒られていたが、お稽古を習いだして半年くらいしてから体調がどんどん悪くなっていった。

最初は末端冷え性が酷くあり、手足が冷たくて我慢できず、水泳教室に通うのをやめた。その後、便秘が酷くなって5歳にして1週間便通がないということが続き、お腹が張って苦しくてクラシックバレエと体操教室には通わなくなった。

歌教室だけは続けていたが、いつも先生からは呼吸が浅いと言われていた。また自分では自覚はまったくないが、歌の先生から緊張しているから呼吸が浅いんだよと指摘され、鏡を見ると確かに両肩がいつも上がっていていた。

小学生になると頭痛がするようになり、頭が痛くて学校を早退することも度々あった。朝の全体朝礼では立ちくらみのようなめまいに襲われ、倒れては保健室に運ばれていた。小学校5年生のときには突発性難聴になり左耳が一時聞こえなくなったことがあった。1か月くらいで音は聞こえるようになったが、それから頻繁にキーンという高い金属音のような耳鳴りがするようになった。

中学生になると、生理痛、生理不順、月経前症候群(PMS)が酷くなった。生理初日と2日目は薬を飲んでも動くことができず、学校を休むようになった。生理周期もバラバラで、2週間で来たり、2か月間来なかったりしていた。月経前症候群(PMS)も酷く、生理前には自分でも感情がコントロールできないほどイライラしてしまい、家族や友達に意味もなく当たり散らしていた。

社会人になってデスクワークの仕事についたが、パソコン作業ばかりで眼精疲労がすごく頭痛が頻発するようになった。午後になると頻繁に頭痛がするようになり、酷くなると仕事に集中できなくなるため頭痛薬を常用するようになってしまった。

社会人5年目くらいから寝入りが悪くなり、布団に入って2~3時間眠れないということが続いた。病院では不眠症だと診断され、そこでも診察中に医師から呼吸が浅いですねと指摘された。同じころから顎関節症が気になり始めた。特に痛みがあるわけではなかったが、口を大きく開けると左右の顎からガクガクと音が鳴るようになった。

会社の上司から評判の整体院を紹介してもらった。針鍼灸院で働いていた先生で針治療もできたが、針治療は受けると体調が悪くなるので、いつもマッサージとストレッチをしてもらっていたが、整体院の先生からいつも首こり、肩こりが酷いと言われていた。自分では子供の頃からまったく凝っている自覚がなかったが、確かに歌の先生からもずっと両肩が緊張していると言われていたなと思いだした。

そんなとき、たまたまYoutubeで塩川満章先生の動画を見る機会があった。最初は首をボキボキしてもらったらスッキリしそうだなくらいにしか思っていなかったが、動画の中で自分と同じような症状の人が治ったというのを見て、本当かなと半信半疑だった。

調べてみると塩川先生は東京の銀座だったので、半信半疑で通える距離ではないなと思っていると、塩川先生のお弟子さんが自分の最寄り駅で開院されていることを知った。調べてみると銀座の塩川カイロプラクティック治療室で副院長を務めていた先生だということを知り、家から近くて通える距離だしこの先生なら大丈夫だと思い、当院に来院された。


【神奈川県藤沢市から来院】
初診の状態
  • 01

    正中仙骨稜に強い浮腫感

  • 02

    左後頭部の強い浮腫感

  • 03

    左右後頭部の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、静的触診では正中仙骨稜と左後頭部に強い浮腫感が確認された。動的触診では左後頭骨に明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、上部頸椎と骨盤部に明らかに左右の温度の誤差が確認された。

レントゲン評価では、腰の椎間板の段階はそれほど慢性的なところは確認されなかった。首の椎間板の段階も慢性的なところは確認されなかったが、首の前弯カーブは消失してストレートネックを通り越してスワンネック(逆カーブ)となり、椎間板の後方部にはすべて開きが確認された。

初期集中期の段階では週1回のケアから開始した。

4週目(4回目のアジャストメント)には、頻繁に出ていた頭痛の頻度が明らかに減り、頭痛薬は飲まなくてもよくなった。

6週目(6回目のアジャストメント)には、睡眠の質が良くなり、以前のように布団に入ればすぐに眠れるようになった。また睡眠の質が良くなった影響か、仕事で目が疲れたなと感じても一晩眠ると回復しているようになった。この段階でケアのペースを2週間に一度に広げることができた。

12週目(9回目のアジャストメント)には、生理痛が明らかに軽いと感じるようになった。薬を飲まなくてもほとんど痛みを感じなくなった。またカイロプラクティックケアを始めてから生理周期が安定するようになった。

20週目(13回目のアジャストメント)には、これまで感じたことがないような体の軽さを感じるようになった。首がスッキリするように感じ、呼吸が通るように感じるようになった。手足の冷えなどもそれほど気にならなくなり、体調がものすごく良いと感じるようになった。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の幼少期からある呼吸が浅い問題は、自律神経の乱れが最大の原因だと考えられる。

検査では上部頸椎と骨盤部に強い反応が見られたが、どちらも副交感神経支配の領域となる。副交感神経支配の部位にサブラクセーション(根本原因)があることで交感神経が過剰に働き、常に過緊張の状態となり呼吸が浅くなっていたと考えられる。

末端冷え性は交感神経が過剰に働いている人の特徴でもある。小児からある便秘は骨盤部(特に仙骨)の問題から来るケースが多い。慢性的な首こり肩こりも交感神経が過剰に働くことで体が常に過緊張の状態を起こしていたと考えられる。それによって休まる神経が働かずに不眠症も発症していたのだろう。

めまい、突発性難聴、耳鳴り、顎関節症、眼精疲労は上部頸椎の問題であるケースが多くみられる。生理痛、生理不順、月経前症候群(PMS)など婦人科系の問題も多く出ていたが、自律神経のバランスが乱れたことで、脳と卵巣の情報のやり取りがスムーズに行かず、女性ホルモンの分泌異常を起こしていたのだろう。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、体の情報が脳へ届いたため自律神経のバランスが整った結果、さまざまな自律神経症状の改善に繋がったと考えられる。

今回は幼少期の頃に遭った交通事故からの影響が強いが、30年以上前の交通事故が原因であったとしても、検査によって問題の神経系を特定し、神経の流れを整えて体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例である。

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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