便秘

便秘は体内環境の乱れを<br />
教えてくれるSOSサイン

便秘は体内環境の乱れを
教えてくれるSOSサイン

厚生労働省で行われた『国民生活基礎調査』によると、日本人の成人26人に1人が便秘に悩まされているという調査結果となりました。また、男性より女性に多く2人に1人は便秘で悩んでいるといわれます。

これは男性よりも女性の方が腸が長いことから、昔から女性は便秘、男性は下痢の悩みがあるといわれてきました。しかし、近年では男性でも3割ほどの人が便秘に悩まされているといわれています。

ちなみに男性と女性でどれくらい腸の長さが違うかというと、2013年に日本消化器内視鏡学会雑誌に発表されたデータによると、50歳以上の日本人650人の大腸の長さは平均154.7cm、男性は154.3cm、女性は155.2cmだとされました。こうして数字で見てみると、それほど大差ないように見えます。

また便秘といっても個人差があり、1日便が出ないとお腹が張って苦しいという人もいますし、1週間便が出なくても苦しくない人もいます。一般的には3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態が便秘とされています。

このコラムでは、便秘に対する正しい知識と、一般的な治療法とカイロプラクティックでの対策法の違いをお伝えしていきます。

こんな経験したこと
ありませんか?

  • いつもお腹の張り感があり、運動したくても支障がある
  • 楽しみな食事も制限することがある
  • お腹が出てウエストラインがすっきりしない
  • 定期的に下剤を服用している
  • ヨーグルトや野菜など何を試しても効果がない

一般的な便秘に対しての治療法common medical care
一般的な腰痛に対しての治療法
便秘のタイプは一般的に3つあり、弛緩性便秘、痙攣性便秘、直腸便秘があります。

便秘の多くは、不規則な生活習慣、運動不足、筋力低下、過度なダイエット、食物繊維の摂取不足、加齢、経産婦、環境の変化、精神的なストレスなどが原因であるとされています。

一般的な便秘の治療法として、まず生活習慣の見直しが考えられます。具体的には、毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きるというような生活リズムの改善、適度な運動、便意を我慢しない、水分摂取、食生活の改善などがあります。

次に考えられるのは薬物療法です。薬物療法には、非刺激性下剤と刺激性下剤の2つがあります。薬を飲むことで便意をコントロールして、1日1~2回の便が出るまで薬の量を調整します。

これらの外的要因を見直すことが便秘の対策法とされていますが、どれも根本的な改善とはならず、その場限りの対処法となってしまいます。

考えてみてください。もし生活環境の乱れや精神的なストレスなどの外的要因が便秘の原因だとしたら、なぜ便秘になる人とならない人がいるのでしょうか?

ここで重要なことは、便秘の対策法として外的要因に意識を向けるのではなく、体の内に意識を向けることです。日常生活ではさまざまなストレスを受けますし、生活習慣が乱れることや環境が変化することもあります。

それらの変化に対応し続けることは大変な作業です。だからこそ便秘の対策として体の内に意識を向けることが大切です。

そもそも便秘は「何かがおかしいですよ!今、体に負担がかかっていますよ!」と体が危険な状態だと教えてくれている体の内からの大切なSOSのサインです。

その体からの大切なサインをただ薬で消してしまうのではなく、問題となっている根本原因を見つけることが重要です。

カイロプラクティックでは、体の内に問題の根本原因が存在していると考えます。さまざまな検査法で問題の根本原因を特定し、便秘に対してアプローチしていきます。
カイロプラクティックでのアプローチchiropractic approach
カイロプラクティックでのアプローチ
(1)自律神経のバランス
カイロプラクティックで最も注目したいのは自律神経です。自律神経は交感神経と副交感神経の2つからなります。自律神経とは、生命を維持するために24時間常に働いている重要な神経となります。心臓の動きや、胃腸の動きなど、意識していなくても動いているものはすべて自律神経の働きによってコントロールされています。

人間の排便と関係する腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)も、自律神経がコントロールしています。つまり自律神経のバランスは、便秘の根本原因と大きく関係していることになります。

副交感神経が優位になると腸内運動は活発になり、逆に交感神経が優位になり過ぎると腸内運動は低下します。

例えば、過度なストレスを受けたとき、私たちはストレスに適応しようと交感神経のスイッチが入ります。交感神経優位の状態が続くと、大腸の腸内運動が低下して便は大腸に停滞したまま水分は徐々に奪われて便が出にくい環境となります。

その結果、大腸内で便にすみついた悪玉菌が腸内の腐敗を促進して有害物質を発生します。腸内にガスが発生してお腹が張ってしまう人はこれが原因です。また体内に毒素が溜まりやすい環境にもなるので、血液の汚れや、肌荒れが発生することもあります。

この様な場合、副交感神経のサブラクセーション(根本原因)によって交感神経が過剰となっています。サブラクセーションを取り除き、副交感神経が正しく働くことで腸内運動が活発化して便秘の改善につながります。

(2)肝機能の低下
肝機能の低下も便秘の原因となります。肝臓で生合成される消化酵素のひとつ『胆汁』が十分に分泌されなくなることも便秘の原因の一つです。逆に下痢になってしまう人は、この胆汁が過剰に分泌されていることも原因の一つです。

胆汁は、主に脂肪の乳化とタンパク質を分解しやすくする働きがあります。胆汁の働きによって脂肪は腸から吸収されやすくなります。また、胆汁はコレステロールを体外に排出する際にも必要な物質です。肝機能の低下によって消化と吸収の働きが低下して、水分ばかりが多く吸収され、便が腐敗し悪臭や便秘の原因となります。

この様な場合、肝臓を支配している上部腰椎周辺のサブラクセーション(根本原因)によって肝機能が低下してしまうことが原因と考えられます。

(3)女性ホルモンのバランスの乱れ
女性に多い便秘の原因で、女性ホルモンである黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響があります。プロゲステロンは大腸の蠕動運動を抑える作用があり、月経周期のリズムの中で分泌が活発になる排卵~月経までの期間で便秘になりやすいといわれています。

生理前や生理中に便秘になりやすい人が多いのは、このプロゲステロンの働きによるものです。女性ホルモンのバランスが乱れてプロゲステロンの分泌が過剰になり過ぎると便秘の原因となります。

すべての便秘には必ず意味があります。

重要なことは、脳と体を繋いでいる「神経の流れ」です。 脳と体を繋ぐ神経の流れに異常があると、脳は体の状態を把握できず適切な対処を行うことができません。

神経機能が正常に働くことで、肝機能も正常になり、女性ホルモンの分泌も適切になり、腸内運動が正常に行われてスムーズに排便をすることが可能となります。

つまりどれだけ薬を飲もうと、また生活習慣を見直したところで、便秘の根本改善とはならないのです。体の情報を脳へ届けてあげれば、脳は決して間違いを起こさずに、正しく対処してくれます。

カイロプラクティックケアで便秘の根本原因を解消し、快適な毎日を過ごしましょう!

便秘の患者様の声voice

子供の頃からの便秘が解消された!

子供の頃からずっと便秘がありました。一時期、芸能のお仕事をしていましたが、東北の田舎育ちで都会の環境が合わなかったのかどんどん身体に不調が出てきました。

薬を飲んでも出なかった頑固な便秘が薬に頼らず解消された!

子供の頃から便秘がありましたが、大人になって客室乗務員の仕事についてから便秘がさらに酷くなりました。薬を飲んでも1週間に一度出れば良い方でした。それ以外にも生理痛が重いことが悩みでした。腰痛も酷くなったりして体全体の不調がありました。

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