2026.08.29

階段を上ると腰が痛いのはなぜ?動作で悪化する慢性腰痛の原因とは

カテゴリ: 健康通信
階段を上ると腰が痛いのはなぜ?動作で悪化する慢性腰痛の原因とは

「階段を上るたびに腰がズキッと痛む。」
「買い物や外出をしたいのに、階段のことを考えると億劫になってしまう。」
「年齢のせいだから仕方がないと言われたけれど、このまま痛みが強くならないか不安になる。」

このように、歩くことはできても階段を上ると腰痛が強くなり、日常生活や外出に不安を感じている方も少なくありません。

階段の上り下りは毎日の生活の中で何気なく行っている動作ですが、腰痛がある方にとっては大きな負担に感じることがあります。特に痛みが長く続いていると、「また痛くなるのではないか」という不安から、階段だけではなく身体を動かすことそのものを避けるようになることもあります。

病院で検査を受けても「年齢相応の変化」と説明され、湿布や痛み止めを使いながら生活しているものの、なかなか腰痛が変わらないという方もいるのではないでしょうか。

では、なぜ平地を歩くときよりも、階段を上るときに腰痛が強くなることがあるのでしょうか。そして、同じように階段を上っていても、腰が痛くなる人とならない人にはどのような違いがあるのでしょうか。

腰痛があるからといって、痛みが出ている腰だけを見るのではなく、なぜ特定の動作で痛みが強くなるのかという視点から身体を考えることも大切です。

このコラムでは、階段を上ると腰が痛くなる理由、慢性腰痛を繰り返す身体を考えるうえで大切な視点について解説していきます。

■なぜ階段を上ると腰が痛くなるのでしょうか?

「平地を歩いているときはそれほど気にならないのに、階段を上ると腰が痛くなる」という方がいます。これは、平地を歩く動作と階段を上る動作では、身体の使い方が大きく異なるためです。

平地を歩く場合と比べて、階段では片脚を一段高い位置へ持ち上げ、そこへ体重を移動させながら身体全体を上方へ運ぶ必要があります。そのため、股関節や膝だけではなく、骨盤や腰部を含めた身体全体が連動して動くことが求められます。

特に階段を上るときには、片脚で身体を支える時間が生まれます。その際、骨盤が大きく傾いたり身体が左右にぶれたりしないよう、腰や骨盤周辺の筋肉も働いて姿勢を安定させています。また、脚を次の段へ持ち上げるときには股関節を大きく曲げ、そこから身体を持ち上げるために股関節や膝を伸ばしていきます。こうした動きを何段も繰り返すため、腰や骨盤周辺にかかる負担も平地を歩くときとは異なります。

加齢による筋力低下や関節の変性、運動不足などがある場合には、階段を上る動作がさらに負担となることがあります。そのため一般的には、筋力トレーニングやストレッチ、体重管理、日常生活での動作の見直しなどが腰痛への対策として行われます。痛みが強い場合には医療機関を受診し、薬物療法やリハビリテーションなどが行われることもあります。もちろん、こうした対策によって腰へかかる負担を減らすことは大切です。

しかし、ここで一つ考えておきたいことがあります。階段を上るという動作そのものが腰痛の原因なのであれば、同じように階段を利用している人は誰でも腰が痛くなってしまうはずです。実際には、何階まで上っても腰痛を感じない人もいれば、数段上っただけで腰に痛みを感じる人もいます。

また、年齢を重ねれば誰でも同じように腰痛が起こるわけではありません。「年齢相応の変化」が画像で確認されたとしても、それだけでその人の腰痛のすべてを説明できるとは限りません。

では、同じように階段を上っていても、腰が痛くなる人とならない人がいるのはなぜなのでしょうか。次の章では、腰にかかる負担だけではなく、その負担に身体がどのように適応しているのかという視点から、慢性腰痛について考えていきます。

■同じように階段を上っても、腰が痛くなる人とならない人がいるのはなぜでしょうか?

階段を上るときには、腰や骨盤、股関節、膝などが連動しながら身体を支えています。しかし、同じように階段を上っていても、腰痛が出る人もいれば、まったく問題なく上れる人もいます。この違いを考えるうえで大切なのが、身体に加わる負担そのものだけではなく、その負担に身体がどのように適応しているのかという視点です。

私たちが階段を上るときには、足を次の段へ運び、片脚へ体重を移し、身体を上方へ持ち上げるという一連の動作が繰り返されています。このとき、足や膝、股関節、骨盤、腰椎などがそれぞれ独立して動いているのではなく、身体全体が一つにつながって動いています。

そして、こうした複雑な動きをコントロールしているのが脳と神経です。関節の位置や筋肉の緊張、身体の傾きなどの情報は神経を通して絶えず脳へ送られ、脳は受け取った情報をもとに身体の状態を把握します。そのうえで必要な指令を再び神経を通して全身へ送り返すことで、私たちは意識することなく姿勢を保ち、階段を上ることができます。

カイロプラクティックでは、この脳と身体との情報交換を妨げる状態を「サブラクセーション」と呼んでいます。サブラクセーションによって神経伝達が阻害されれば、身体から脳へ届けられる情報にも影響が及び、その人が本来持っている身体の調整機能を十分に発揮しにくくなると考えます。

例えば、身体の土台となる骨盤や腰部の働きが低下していれば、階段を上るたびに特定の場所へ負担が集中することも考えられます。しかし、「腰が痛いから腰にサブラクセーションがある」「階段で痛むから骨盤が原因である」と単純に決めつけることはできません。どこで神経の働きが妨げられているのかは、その人の身体を詳しく評価して初めて判断できるものです。

だからこそ前田カイロプラクティック藤沢院では、痛みが出ている場所だけを追いかけるのではなく、レントゲン評価、視診、静的触診、動的触診、体表温度測定など複数の検査を組み合わせ、その人の身体全体を評価することを大切にしています。

カイロプラクティックの目的は、階段を上ったときの腰痛を直接取り除くことではありません。神経の働きを妨げているサブラクセーションを見極め、必要な箇所へアジャストメントを行うことで、脳と身体との情報交換が適切に行われる環境を整えていきます。その結果として、その人自身が生まれながらに持っている「治るチカラ」が最大限に発揮できる状態を目指します。

大切なのは、「階段を上ったから腰が痛くなった」「年齢を重ねたから仕方がない」と症状だけで身体の可能性を決めてしまわないことです。同じ負担を受けても身体がどのように対応するかは、その人の身体の状態によって異なります。

では実際に、階段を上るたびに腰から太ももにかけて痛みが走り、外出まで億劫になっていた方の身体には、どのような状態が確認されたのでしょうか。次の章では、実際に当院へ来院された方の症例をご紹介します。

■階段を上るたびに腰が痛み、外出もつらくなっていた実際の症例

今回ご紹介するのは、長年にわたって腰痛を繰り返し、階段を上ると腰から太ももにかけて強い痛みが走るようになっていた70代の女性です。

若い頃から腰痛を繰り返していましたが、年齢を重ねるにつれて立ち仕事や家事をしたときの痛みが強くなり、次第に日常生活にも影響するようになっていました。特につらかったのが階段を上る動作で、一段上るたびにズキッとした痛みが走り、外出することさえ億劫になっていました。

医療機関では「年齢相応の変形」と説明され、湿布や痛み止めなどを使用していました。しかし、腰痛を繰り返す状態が続いていたことから、症状だけではなく身体全体の状態を詳しく確認するため、前田カイロプラクティック藤沢院へ来院されました。

当院では、「年齢による変形があるから腰が痛い」「階段を上るから腰に負担がかかっている」と決めつけるのではなく、レントゲン評価、視診、静的触診、動的触診、体表温度測定などを組み合わせながら身体全体を詳しく評価しました。

検査では、腰部や骨盤周辺の可動性、筋肉の緊張、体表温度の左右差など、神経機能への影響を考えるうえで重要な変化が複数確認されました。そこで、一つの検査結果だけで判断するのではなく、それぞれの所見を照らし合わせながらサブラクセーションを見極め、必要と判断した箇所へアジャストメントを行っていきました。

ケアを続ける中で、それまで日常的に感じていた腰痛に変化がみられるようになりました。さらに継続することで、階段を上るときに感じていた痛みにも変化が現れ、以前は億劫になっていた外出にも不安を感じることが少なくなっていきました。

この症例で、カイロプラクターが腰痛や年齢による身体の変化を直接治したわけではありません。当院が行ったのは、痛みが出ている場所だけを追いかけるのではなく、その人の身体を詳しく評価し、神経の働きを妨げているサブラクセーションに対して必要なアジャストメントを行うことです。

身体を回復へ導いているのは、その人自身が生まれながらに持っている「治るチカラ」です。その力が最大限に発揮できるよう、神経の働きを整え、身体と脳との情報交換が適切に行われる環境をつくることが、カイロプラクティックの大切な役割です。

「もう年齢だから仕方がない」と身体の可能性まで決めつけるのではなく、なぜ特定の動作で負担が集中しているのか、その人の身体がどのような状態にあるのかを丁寧に評価することも、慢性腰痛を考えるうえで大切な視点です。

▶階段を上るたびにズキッと痛む腰痛で外出もつらくなった詳しい症例報告はこちら

▶その他の腰痛・坐骨神経痛などでお悩みだった方の症例報告はこちら

ご予約・お問合せはお電話またはLINEから

お電話での予約
TEL:0466-21-9624
LINEでの予約
QRコードを読み取り、トーク画面から「予約希望」とご連絡ください。
前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が銀座に開院した塩川カイロプラクティックに内弟子として入り、塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事。副院長まで務める。
また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務め、後任の育成にも力を入れている。
2023年5月、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院として、地元である藤沢の地で「前田カイロプラクティック藤沢院」を開院。

シオカワグループの一員として、インサイドアウトの健康文化を日本に根付かせるため、一人でも多くの人にカイロプラクティックの持つ無限の価値を知っていただくことを使命とし、感謝・感動・希望に溢れる社会の実現を目指している。

コラム一覧へ戻る
pagetop