「夜になると腰が痛む」

「寝ても疲れが取れない」

「夜更かしが続くと腰痛が悪化する」

 

このような声は珍しくありません。多くの人は単なる生活習慣の問題と捉えがちですが、実際には自律神経の夜型化が深く関わっています。夜に本来働くべき回復のスイッチが入らず、炎症や筋肉の緊張が残り続けることが腰痛を悪化させるのです。

 

このコラムでは、夜型化がなぜ腰痛を長引かせるのかを神経機能の視点から解説し、カイロプラクティックがどのように改善の糸口を提供できるのかをお伝えします。

 

■ 夜型化が腰に与える影響

人間の体は昼間に交感神経が優位となり、活動と緊張を維持します。そして夜になると副交感神経が優位に切り替わり、修復と回復の時間が訪れるのが自然なリズムです。

 

ところが夜更かしや強い光の刺激、スマートフォンの使用などが続くと、交感神経が高ぶったままの状態になりやすくなります。その結果、腰部の組織は炎症を鎮めたり修復したりする機会を失い、痛みが残存するのです。

 

腰の椎間板や靭帯、筋膜などは日常生活で常に負担を受けています。本来であれば夜間のリラックスした時間に血流が促進され、栄養や酸素が行き渡ることで修復が進みます。

 

しかし交感神経優位が続くと血流は滞り、酸素不足が起こり、神経受容器が敏感になります。普段なら痛みにならない程度の刺激でも、夜間は痛みとして強く感じやすくなります。

 

さらに睡眠が乱れると、リンパの流れも停滞します。リンパは老廃物や炎症を引き起こす物質を回収する働きを担っていますが、この機能が低下すると痛みを助長する物質が体内に残りやすくなります。そのため、夜型の生活を続ける人ほど腰痛が悪化しやすい傾向が見られるのです。

 

加えて、脳には「痛みを学習する」という性質があります。睡眠不足や夜型化によって神経回路が正常に再編成されないと、痛みの回路そのものが強化されてしまいます。

 

実際には損傷が治っているにもかかわらず、脳が痛みを再生産することで「夜になると腰痛が強まる」という状態が固定化されていきます。

 

また、夜型化はホルモン分泌のリズムも狂わせます。本来、夜にはメラトニンが分泌されて深い睡眠を促し、その中で成長ホルモンが分泌されて筋肉や椎間板の修復が進みます。しかし自律神経が乱れると深い睡眠に入りにくくなり、修復が遅れて腰痛が長引きます。

 

さらに副腎皮質ホルモンであるコルチゾールは朝に分泌されて体を目覚めさせる役割を持ちますが、夜型化によって夜間にも高止まりしてしまうと炎症が鎮まりにくく、腰の痛みが続いてしまいます。

 

■ 自律神経と腰痛をつなぐ神経の仕組みとカイロプラクティック

夜型化が腰痛を悪化させる背景には、神経機能の乱れがあります。神経の伝達が滞ることで血流やリンパの流れは乱れ、修復や老廃物の排出が遅れます。脳と体の情報交換が不十分になれば、痛みの記憶は強化され、ホルモン分泌のリズムも崩れていきます。

 

こうした悪循環が積み重なることで、腰痛は一時的な症状から慢性的な問題へと進行していくのです。

 

カイロプラクティックが行うことは、マッサージやストレッチのように筋肉を直接ゆるめることではありません。カイロプラクティックは神経の働きを回復させるために、神経の伝達を妨げているサブラクセーションを特定し、その一点に必要最小限で精密なアジャストメントを行うことに特化しています。

 

当院で実践しているガンステッド・システムでは、体表温度検査・視診・静的触診・動的触診・レントゲン評価という5つの検査法を用い、神経伝達を妨げているサブラクセーションを特定します。

 

精密なアジャストメントによって神経の流れが整うと、副交感神経への切り替えがスムーズになり、夜間に本来働くべき修復のプロセスが回復します。血流は安定し、椎間板や筋膜は栄養と酸素を受け取りやすくなります。リンパの流れも活性化し、痛みを助長する物質は効率よく排出されます。

 

さらに、脳と体の情報交換が改善されることで痛みの回路はリセットされ、無意味な痛みの再生産が抑えられます。ホルモン分泌のリズムも安定し、夜には深い睡眠が訪れ、成長ホルモンの分泌によって腰部の修復が促進されます。コルチゾールの分泌も朝に正しく戻り、炎症が自然に鎮まりやすい体へと変化していきます。

 

つまりカイロプラクティックケアは、夜型化によって乱れた自律神経の働きを根本から整えるサポートです。腰痛の改善だけでなく、睡眠の質や体の回復力を取り戻すことにつながり、再発を遠ざける体へと導きます。

 

■ ご予約・ご相談はいつでもどうぞ

「夜になると腰が痛くて眠れない」

「夜更かしを続けたら腰痛がひどくなった」

「朝起きても疲れが取れない」

 

その背景には、自律神経の夜型化による神経機能の乱れが隠れているかもしれません。腰痛を根本から改善し、夜間の回復力を取り戻すために、ぜひ一度カイロプラクティックケアをご相談ください。

 

📍前田カイロプラクティック藤沢院

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