2025.05.16

【肌の潤いを守る】カギを握る女性ホルモンと自律神経のバランスとは?

カテゴリ: 健康通信
【肌の潤いを守る】カギを握る女性ホルモンと自律神経のバランスとは?

最近、こんなお悩みはありませんか?

「しっかり保湿しているのに、肌が乾燥する」
「以前より化粧ノリが悪くなった気がする」
「肌がくすんで見える」「年々ハリがなくなってきた」

季節や年齢のせいだと片づけてしまいがちですが、実はその肌の不調、女性ホルモンの変化や自律神経の乱れが関係しているかもしれません。

肌の潤いやハリは、スキンケアだけで決まるわけではありません。体の内側のバランス、つまりホルモンや神経の働きが密接に関わっているのです。

今回のコラムでは、女性ホルモンと自律神経が肌にどのような影響を与えるかお伝えしていきます。

女性ホルモンと肌の関係

女性の体には、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンがあります。そのうち、エストロゲン(卵胞ホルモン)は、肌の美しさを保つうえで非常に重要な役割を果たしています。エストロゲンはコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促す働きがあり、それによって肌にハリや潤いを与える効果が期待できます。

さらに、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)を正常に保つことで、肌の生まれ変わりをスムーズにし、肌を内側から整える力も持っています。また、エストロゲンには抗酸化作用があるため、肌の老化を防ぐという面でも見逃せません。

しかし、30代後半から40代以降になると、エストロゲンの分泌は徐々に減少していきます。それに伴って肌の水分量が減り、乾燥やシワ、たるみなどの肌変化が起こりやすくなってしまいます。

自律神経が乱れると、肌も荒れる?

女性ホルモンと深い関係にあるのが「自律神経」です。自律神経は、交感神経(活動・緊張のモード)と副交感神経(休息・回復のモード)のバランスによって体内のさまざまな機能を自動的に調整しています。

ストレスが多い生活や不規則な生活習慣が続くと、この自律神経のバランスが乱れやすくなります。そして、自律神経が乱れるとホルモンの分泌にも影響が出て、エストロゲンの分泌が低下しやすくなるのです。

また、自律神経の乱れによって血流が悪くなると、肌に十分な栄養や酸素が行き届かなくなります。すると、肌荒れや乾燥といったトラブルが起こりやすくなるのです。つまり、強いストレスや緊張状態は、肌にとって大敵だと言えるでしょう。

エストロゲン低下による肌の変化に、体がどのように対応しようとするか

副腎がホルモン分泌を一部補う

女性ホルモンであるエストロゲンの主な分泌源は卵巣ですが、加齢とともに卵巣機能が衰えると、代わりに副腎が少量の女性ホルモン様物質(DHEAなど)を分泌して体のバランスを補おうとします。この副腎の働きが活発であるほど、更年期以降の肌や体調の変化も緩やかになる傾向があります。

皮膚のバリア機能を強化しようとする

肌は乾燥などの外的刺激から体を守るため、角質層を厚くしたり、皮脂を増やすことでバリア機能を高めようとします。ただし、これが過剰になるとゴワつきや毛穴詰まりの原因になることもあります。

自律神経がホルモンや体温の調整をサポート

女性ホルモンの低下によってホルモンバランスが乱れると、自律神経も影響を受けます。しかしその一方で、自律神経は体温調節や血流のコントロールを通じて、肌への栄養や酸素の供給を維持しようと働きます。特に副交感神経が優位なときは、血流が良くなり、ターンオーバー(肌の再生)も促されやすくなります。

腸内環境がホルモン代謝を支援する

腸内環境はホルモンバランスと密接に関係しています。腸内の善玉菌の一部には、エストロゲン様作用を持つ代謝物質を生み出す働きがあり、腸内が整っていると女性ホルモンの代謝もスムーズになります。これは、間接的に肌の潤いにも影響します。

肌の潤いは、単なる表面的な問題ではなく、女性の体内環境と深くつながっています。ホルモンと自律神経のバランスを整えることは、肌のケアであると同時に、心と体のケアにもつながるのです。

肌の健康とカイロプラクティックの関係性

カイロプラクティックでは、骨盤や背骨での神経圧迫を取り除き、神経の流れを整えることで神経の働きを正常に保ち、自律神経のバランスを改善へと導きます。

背骨の周辺には自律神経が多く集中しているため、神経のサイクルが整うことで交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになり、体の内側からリラックスできる状態がつくられます。

また、自律神経が安定することで女性ホルモンの分泌も整いやすくなり、結果として肌の潤いやツヤ感の維持にもつながっていきます。

本来持っている自然な美しさと健やかさを、カイロプラクティック・ケアで引き出していきましょう。

中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

コラム一覧へ戻る
pagetop