「最近、髪のボリュームがなくなった」「分け目が目立つ」「触るとハリやコシを感じにくい」——このような変化を感じていませんか？

 

年齢のせい、季節の変わり目のせい、シャンプーが合っていないから…と考えがちですが、実は多くの場合、原因は髪ではなく“体の内側の環境”にあります。

 

髪の健康に大きく関わるのが、女性ホルモンと自律神経、そして血流の状態です。とくに女性ホルモンのバランスは、髪の成長や質を左右する重要な要素であり、乱れが生じることで目に見える変化として「ハリ不足」や「ボリュームダウン」となって表れます。

 

今回は、なぜ女性ホルモンが髪の質に影響するのか、そして体の内側からどのように整えていくことが大切なのかを詳しく解説していきます。

■ 女性ホルモンは髪の「成長力」を支える重要因子

女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、髪の成長サイクルに深く関与しています。本来、髪は「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルを繰り返していますが、エストロゲンはこの中でも成長期を維持する役割を担っており、髪を太く丈夫に育てる土台となります。

 

エストロゲンが十分に分泌されている状態では、毛根に栄養が行き渡り、髪の成長がスムーズに進みます。そのため、抜け毛は少なく、ハリやコシのある髪が育ちやすくなります。

 

しかし、ストレス、慢性的な睡眠不足、過度なダイエット、出産、更年期などがあると、エストロゲンの分泌は低下したりリズムが乱れたりします。その結果、髪の成長期が短くなり、十分に太く育つ前に抜け落ちてしまうため、細く弱い髪が増えてしまいます。髪全体のボリュームが減り、ハリやコシが失われることも多く見られます。

 

このように、髪の変化は単なる老化現象ではなく、ホルモンバランスの乱れを知らせる体からのサインと捉えることができます。

■ 自律神経と血流が毛根のコンディションを左右する

女性ホルモンの分泌は脳の視床下部を中心とする自律神経系と密接に連動しています。そのため、精神的なストレスや過労、緊張状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、ホルモン分泌のリズムも不安定になりやすくなります。

 

さらに自律神経の乱れは血管の収縮を引き起こし、頭皮への血流が低下します。血流が不足すると毛根に十分な酸素や栄養が行き渡らず、髪の細胞が本来の働きを発揮できません。その結果、髪の成長スピードが落ち、髪が細く弱くなり、切れやすくなってしまいます。

 

つまり、髪のハリ不足やボリュームの減少は、外側の問題ではなく、自律神経の乱れによる内側の血流低下が大きく関係しているのです。このため、表面的なケアだけでは改善が難しく、体の内側から整えるアプローチが重要となります。

■ カイロプラクティックで“内側から”髪を育てる土台づくり

カイロプラクティックでは、背骨や骨盤でのバランスを整えることで神経伝達や自律神経の働き、血流循環を正常化させることを目指します。特に首や背中周りの緊張は自律神経の通り道を圧迫し、脳から体への情報伝達を妨げることがあります。この状態が続くとホルモンの調整機能も乱れ、頭皮への血流も低下してしまいます。

 

アジャストメントによって背骨の可動性を回復させ自律神経が整うことで筋緊張を緩まり整いやすくなり、ホルモン分泌のリズムも安定します。さらに頭部への血流が改善されることで、毛根に栄養や酸素が十分に届き、毛根の働きが活性化します。

 

その結果、抜け毛が減りトップにボリュームが出やすくなったり、髪に弾力やコシが戻ったりすることがあります。髪の悩みは単なる美容の問題ではなく、体からの健康サインとして受け止めることも大切です。表面的なケアだけでなく、内側から整えることで、髪本来のハリやツヤを取り戻していきましょう。