2025.08.26

雨の日に腰が痛む本当の理由とは?気圧と神経の秘密

雨の日に腰が痛む本当の理由とは?気圧と神経の秘密

「雨の日になると腰が重い」

「台風の前は必ず腰痛が出る」

 

このような訴えは珍しくありません。近年では「天気痛」や「気象病」と呼ばれることもあり、研究も進んでいます。単なる思い込みではなく、気圧や天候の変化は確かに体に影響を与えています。そして、腰痛という形で症状が現れる背景には、血流や自律神経、そして神経伝達の働きが複雑に関わっています。

 

腰は体重を支える要であり、筋肉や関節、神経が集中する部位です。したがって、天気や気圧の影響が表れやすい場所でもあります。このコラムでは「なぜ天気の変化で腰痛が出やすいのか」という仕組みを解説し、その改善にカイロプラクティックがどのように役立つのかをご紹介します。

 

■ 気圧変化と体の仕組み

気圧とは、大気の重さによる圧力です。私たちの体は常にこの圧力を受けています。低気圧になると外から体を押さえている圧力が弱まり、体内の組織や血管は膨張しやすくなります。その結果、血管は拡張し、静脈や毛細血管では血液が滞りやすくなります。いわゆる「うっ血」や「浮腫」の状態です。

 

このとき、腰部の筋肉や靭帯の周囲にある神経受容器は膨張や圧迫に敏感に反応し、普段なら痛みとして感じない程度の刺激を、痛みとして脳に伝えるようになります。つまり気圧が下がることで、腰は「痛みを感じやすい状態」になってしまうのです。

 

さらに、気圧の変化は耳の奥にある内耳でも感知され、自律神経に影響を与えます。交感神経が優位になると血管は収縮と拡張を繰り返し、血流は不安定になります。その結果、腰の組織は十分な酸素や栄養を受け取りにくくなり、神経は過敏化します。こうした一連の変化が「雨の日や台風前になると腰が痛む」という現象の基盤になっています。

 

■ なぜ腰痛に影響するのか

腰は人体の構造上、特に負担がかかる部位です。立つ、座る、歩くといったすべての日常動作で腰椎と骨盤が体を支えます。そのため、気圧や天候の変化によって血流や神経の働きが不安定になれば、最も負担が大きい腰に症状が現れるのは自然なことです。

 

また、過去に腰を痛めた経験がある人は要注意です。脳には「痛みの記憶」を学習する性質があるため、気圧や天候の変化が加わると「また痛くなるのではないか」という予測が働きます。その結果、実際には損傷がなくても筋肉が緊張し、痛みを感じてしまうことがあります。これは「脳と神経が生み出す防御反応」であり、痛みの悪循環を強化してしまう原因になります。

 

つまり、天候による腰痛は単なる気圧のせいではなく、血流、自律神経、脳の学習効果が複雑に絡み合っているのです。

 

■ 自分でできる工夫

天気の変化そのものを止めることはできません。しかし、体を整える工夫によって痛みを和らげることは可能です。

 

まず意識してほしいのは呼吸です。深い腹式呼吸は交感神経の過剰な興奮を抑え、副交感神経を優位にします。これにより血管の収縮と拡張が安定し、腰部の血流が改善されます。呼吸のリズムを整えるだけで、痛みがやわらぐ方も少なくありません。

 

また、体を冷やさないことも重要です。冷えは血管を収縮させ、血流を妨げ、神経の過敏さを助長します。腰回りを温めたり、入浴で全身をリラックスさせたりすることは、自律神経を安定させるうえで有効です。

 

さらに、長時間同じ姿勢を続けないようにしましょう。座りっぱなしや立ちっぱなしは神経を緊張させ、気圧変化の影響を受けやすくします。こまめに体を動かすことで血流を促し、神経系に「安全に動ける」という情報を送り直すことができます。

 

ただし、これらは一時的な工夫に過ぎません。根本的に「天気に左右されにくい体」をつくるには、神経の働きを本質から整える必要があります。

 

■ カイロプラクティックができること

天気や気圧の変化を止めることはできませんが、その影響を受けにくい体に整えることは可能です。そのために必要なのがカイロプラクティックケアです。

 

低気圧になると外圧が下がり、血管が拡張して腰部の組織にうっ血や浮腫が起こりやすくなります。すると筋肉や靭帯の周囲にある神経受容器が過敏に反応し、普段なら痛みを感じない刺激まで強い痛みとして脳に伝わるようになります。さらに自律神経が乱れることで血流は不安定になり、神経伝達は過敏化し、腰痛は一層強まりやすくなるのです。

 

カイロプラクティックケアでは、この“過敏に反応する神経”を落ち着かせることを目的とします。当院で実践しているガンステッド・システムでは、体表温度検査で自律神経の乱れを客観的に捉え、視診や触診で腰椎や骨盤の不均衡を確認し、必要に応じてレントゲン評価で関節角度や構造的な負担を明確にします。これらを組み合わせることで、神経の働きを妨げているサブラクセーションを特定します。

 

正確に特定された一点に必要最小限の精密なアジャストメントを行うと、神経の伝達は正常化し、血流や関節内圧の調整機能が回復します。その結果、気圧の変化による血管拡張や浮腫が生じても体が過敏に反応しにくくなり、“天気に左右される腰痛”が軽減していくのです。

 

カイロプラクティックケアは一時的に痛みを軽くすることだけを目的とするものではありません。神経の働きを根本から整えることで、姿勢や呼吸、睡眠、さらには内臓機能にまで良い影響が現れます。つまり「天気で痛む体」から「天気に左右されない体」へと導くことこそが、カイロプラクティックの役割なのです。

 

■ ご予約・ご相談はいつでもどうぞ

「雨の日や台風の前になると腰がつらい」

「季節の変わり目に必ず腰が痛くなる」

 

こうした悩みは気圧の変化による血流や神経の過敏さが背景にあるかもしれません。しかし、体を本来の状態に整えれば、天気に振り回されない日常を取り戻すことは可能です。

 

当院ではガンステッド・システムに基づき、必要最小限で精密なアジャストメントを行い、天候に影響されにくい安定した体をつくるサポートをしています。腰痛でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

📍前田カイロプラクティック藤沢院

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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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