自分の足で歩き続けるために ― 自律神経のバランスからみた体の土台 ―

最近では、幼稚園や小学校で、わずか1時間の授業時間さえ椅子に座っていられない子どもが増えています。電車の中で立っていられずに床に座り込む学生や、痩せているのにお腹だけがポッコリと出てしまっている方を見かけたことはないでしょうか。
これらは一見、筋力や体幹の問題のようにみえますが、実は自律神経のバランスの乱れが深く関わっているのです。
今回のコラムでは、歩くことと自律神経の関係性をお伝えしていきます。
現代社会と自律神経の乱れ
文明の進化は、私たちに快適な生活をもたらしました。しかしその一方で、「動かなくても済む生活」が増えたことで、交感神経と副交感神経のバランスが崩れやすくなっています。
たとえば、自動車やエスカレーターなどの発達により「歩く」という基本動作が減少し、体を動かすことで整っていた自律神経のリズムが乱れがちに。さらに、ベッドや椅子中心の生活様式になったことで、「しゃがむ・立つ」といった本来人間が備えていた動作も失われつつあります。
このような生活習慣の変化が、姿勢の崩れ・筋力の低下・集中力の欠如・消化不良・睡眠の質の低下といった不調につながっているのです。
コアの機能と自律神経の関係
私たちの体は、インナーユニット(横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群)を中心に構造と機能の安定を保っています。このインナーユニットは、呼吸や姿勢、内臓の働き、自律神経の調整にも密接に関わっている重要なユニットです。
例えば、浅く速い呼吸が続くと交感神経が優位になり、緊張や不安、不眠を招きやすくなります。一方で、横隔膜をしっかり使った深い呼吸は、副交感神経を優位にし、リラックスモードへと導いてくれます。
つまり、自律神経を整えることはコアを鍛えることでもあるのです。そして、コアを鍛えることは、自律神経を安定させることにも繋がります。
カイロプラクティック・ケアで心と体をサポート
カイロプラクティックでは、背骨や骨盤を整えることで、神経の伝達や自律神経のバランスを回復させるアプローチを行います。
インナーユニットの活性化や正しい姿勢の習得を通して、呼吸の質を高め、心と体が“本来のリズム”を取り戻せるようサポートします。
「いつまでも自分の足で歩き続けたい」――それは誰にとっても切実な願いです。
そのために必要なのは、筋肉を鍛えることだけでなく、自律神経を整える習慣づくりです。
まずは、自分の体に目を向けてあげることから。
「自分には大切」「だから続けよう」と感じるその気持ちこそが、心と体の健康を守る第一歩です。
私たちは、健康な心と体づくりを全力でサポートいたします。
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執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。