2025.11.15

肝臓が元気だと女性ホルモンも整う?ホルモンバランスを支える“沈黙の臓器”のちから

カテゴリ: 健康通信
肝臓が元気だと女性ホルモンも整う?ホルモンバランスを支える“沈黙の臓器”のちから

「肝臓=お酒の分解をする臓器」という印象を持つ方は多いのですが、実際の肝臓はそれだけではありません。

 

肝臓は、栄養の代謝・エネルギー産生・解毒・免疫サポートなど、生命活動を支えるさまざまな働きを行っています。その中でも特に重要なのが、女性ホルモンの代謝と調整です。

 

女性の場合、肝臓の働きが低下すると、月経周期の乱れ、更年期症状の悪化、肌荒れやむくみ、気分の不安定など、女性ホルモンの乱れによって起こる不調が表れやすくなります。

 

今回のコラムでは、「肝臓と女性ホルモンの関係」について、カイロプラクティックの視点からお伝えしていきます。

■ 肝臓は女性ホルモンの“交通整理係”

体内では、脳・卵巣・副腎などが女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)を分泌しています。しかし、これらのホルモンは使い終わると老廃物のように体の中に残ってしまうため、そのままでは体に負担をかける存在になります。

 

この不要になった女性ホルモンを分解し、排出しやすい形へと変換してくれるのが肝臓です。つまり肝臓は、女性ホルモンの量を常に適切な範囲に保ち、体のリズムが乱れないように調整してくれる“交通整理役”のような存在です。

 

しかし肝臓が疲れていると、この調整がうまくいかず、使い終わった女性ホルモンが体内に残りやすくなります。特にエストロゲンが過剰な状態になると、PMS(月経前症候群)が強く出たり、生理痛が増えたり、乳房の張りやむくみが生じることが多くなります。

 

反対に、肝臓の働きが整っているとホルモン代謝がスムーズに行われ、月経リズムや気分の安定が保たれやすく、肌の調子も良くなるなど、全身の女性ホルモンバランスが整っていきます。

■ 肝臓と自律神経は深くつながっている

肝臓は女性ホルモンだけでなく、自律神経の影響も大きく受けています。
ストレス状態が続くと、交感神経が優位になり、肝臓の血流が低下します。この血流が滞る状態は、女性ホルモンの代謝スピードを落とし、古いホルモンが体内に溜まりやすくなる原因になります。

 

こうした状態が続くと、月経不順や更年期の不調が強まり、気分のイライラや不安定さ、慢性的な疲労感が出てきます。
さらに睡眠不足や過労、食生活の偏りなども肝臓に負担をかけ、自律神経のリズムを乱すきっかけになります。

 

女性ホルモンのバランスを整えたいときは、サプリや栄養だけに頼るのではなく、肝臓の血流を良くし、自律神経を整えることがとても重要になります。

■ カイロプラクティックで肝臓が働きやすい体へ

カイロプラクティックでは、背骨や骨盤のバランスの乱れが神経の働きや内臓機能に影響をあると考え神経の流れに着目しサポートしています。肝臓の働きは胸椎(特に6〜9番)周囲の神経と深く関わっているため、背骨の動きが悪かったりしていると肝臓への神経伝達がスムーズに行われなくなることがあります。その結果として、肝臓の代謝力が低下し女性ホルモンの分解がうまくいかないことも少なくありません。

 

背骨や骨盤を整えることで神経の流れが改善し、肝臓そのものが働きやすい環境になり、女性ホルモンのリズムも整いやすくなります。

 

このように体の構造を整えることは、月経周期の安定、肌質の改善、むくみの軽減、気分の落ち着きなど、女性にとってうれしい変化にもつながっていきます。

 

肝臓は痛みを感じにくく、不調があっても気づきにくい臓器です。そのため、「疲れやすい」「PMSがひどい」「月経が乱れる」「気分が安定しない」などの変化は、肝臓が弱ってきたサインの可能性があります。

 

ホルモンバランスを整えるためには、肝臓を守り、働きやすい体の環境をつくることが不可欠です。背骨や姿勢を整え、自律神経のリズムを安定させることは、肝臓の血流を改善し、女性ホルモンの代謝がスムーズに進むようにサポートしてくれます。

 

日々のストレスや疲れを感じたときこそ、「肝臓が頑張っているサイン」と受け止め、体を労わる習慣を意識してみてください。女性ホルモンの調子は、肝臓の元気と大きくつながっています。

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中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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