生理前に甘いものが食べたくなるのはなぜ? 〜女性ホルモンと自律神経のつながり〜

「生理前になると、なぜか甘いものがやめられない…」
多くの女性が経験するこの現象には、単なる「食いしん坊」や「気のせい」では片づけられない理由があります。
その背景には、女性ホルモンの変動と自律神経のバランスの乱れが複雑に関わっているのです。
今回のコラムでは、生理前に甘いのが食べたくなることと自律神経の関係性についてお伝えしていきます。
女性ホルモンの変化がもたらす甘いもの欲求
生理前の黄体期には、卵巣から分泌される「プロゲステロン」が優位になり、体温が高めに保たれるほか、代謝のリズムや血糖コントロールにも影響を与えます。
プロゲステロンが増えることでインスリン感受性が低下し、血糖値が不安定になりやすくなります。血糖値が下がると、脳はすぐにエネルギーへ変わる糖質を欲するため、「チョコレートが食べたい」「甘いドリンクが欲しい」といった強い欲求が生まれるのです。
さらに、生理前には「エストロゲン」が低下することでセロトニンの生成も減少しやすくなります。
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、気分の安定や満足感をもたらします。このホルモンが減ると、脳はその不足を補おうとしますが、甘いものを食べることで一時的にセロトニンやドーパミンが分泌され、心が落ち着くため、自然と甘いものを求めてしまうのです。
自律神経の乱れと甘いもの欲求
生理前にはホルモンの影響によって自律神経のバランスも乱れやすくなります。
特に交感神経が優位になりやすく、イライラや不安感が強まったり、体が緊張して疲労感が抜けにくくなったりします。逆に副交感神経の働きが弱まり、眠りが浅くなったり、消化機能が落ちたりすることもあります。
こうした自律神経の乱れは「ストレス状態」を作り出し、脳が快楽物質を強く求めるようになります。その結果、手っ取り早く心身を落ち着けてくれる甘いものに手が伸びやすくなるのです。
カイロプラクティック・ケア
自律神経は脳から背骨を通る神経のネットワークによって全身に指令を出しています。そのため、背骨や骨盤での負担は神経の伝達に影響を与え、自律神経の働きを乱れやすくしてしまいます。
カイロプラクティックは、背骨や骨盤のバランスを整えることで神経の流れをスムーズにし、自律神経の調和を助けます。自律神経が安定することで、ホルモンのリズムも整いやすくなり、生理前のイライラや甘いもの欲求の強さを和らげるサポートができるのです。
また、カイロプラクティックを継続することで、睡眠の質が改善したり、ストレス耐性が高まったりすることも報告されています。これらはすべて、自律神経を通じてホルモンバランスに間接的に作用している結果と考えられます。
生理前に甘いものが食べたくなるのは、プロゲステロンやエストロゲンといった女性ホルモンの変化による血糖コントロールの乱れと、自律神経のアンバランスが重なって起こる自然な反応です。
「意思が弱いから」ではなく、心と体が助けを求めているサインと考えることが大切です。
甘いものを完全に我慢するのではなく、バナナやナッツ、さつまいもなど血糖値を安定させやすい食品を取り入れながら、背骨や骨盤のバランスを整えて自律神経の働きをサポートすることが、心地よく過ごすためのポイントになります。
カイロプラクティックは、その自然なリズムを取り戻すための大きな手助けとなるでしょう。
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執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。