生理でなぜむくみやすくなるの? ― 女性ホルモンと自律神経の関係 ―

「生理前になると顔がパンパンになる」
「靴がきつくなる」
「脚が重だるい」
そんな“生理前のむくみ”に悩む女性は少なくありません。
実はこのむくみ、ホルモンバランスと自律神経の働きの変化が深く関わっています。
今回のコラムでは、生理の時のむくみと女性ホルモン、自律神経の関係性についてお伝えしていきます。
■ ホルモンバランスの変化がもたらす「水分の滞り」
女性の体は、月経周期に合わせてエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つのホルモンが入れ替わるように分泌されます。
生理前はプロゲステロンが優位になる時期です。
このホルモンには体に栄養や水分をため込む作用があり、細胞の間に水分が溜まりやすくなるため、顔や手足がむくみやすくなります。
また、エストロゲンの分泌が減少することで、血管の弾力が低下しやすくなり、血液やリンパの流れが滞ることもむくみの原因になります。
つまり、生理前のむくみは「体が妊娠に備える自然な反応」でありながら、ホルモンの揺らぎによって体の“流れ”が一時的に滞っている状態とも言えます。
■ 自律神経の乱れが「排出力」を低下させる
自律神経のバランスの乱れは、ホルモンにも大きな影響を与えます。生理前は交感神経が優位になりやすく、血管が収縮し、体の隅々まで血液が届きにくくなります。その結果、冷えやむくみ、頭痛、イライラといったPMS(月経前症候群)につながることもあります。
自律神経のバランスが安定していれば生理前に交感神経が優位になりやすくても、また自然に安定し、血管がゆるみ、リンパの流れが整い、余分な水分や老廃物がスムーズに排出されます。しかし、自律神経のバランスが崩れると、体は“ため込みモード”に入り、むくみが強くなってしまうのです。
■カイロプラクティックの関係性
ここで大切なのが、神経の流れを整えることです。
カイロプラクティックでは、背骨や骨盤での負担によって起こる「サブラクセーション(神経の伝達異常)」を調整し、体全体の神経バランスを回復させることを目的としています。
神経の伝達がスムーズになることで、自律神経の働きが安定、血流やリンパの循環が促進、内臓の働き(特に腎臓や子宮)もスムーズにといった変化が期待できます。実際に、カイロプラクティックが心拍変動(HRV)の改善=自律神経の安定に寄与したという報告もあり、科学的にもその効果が少しずつ明らかになっています。
むくみは単なる美容の問題ではなく、体が「助けて」とサインを出している状態でもあります。「冷え」「ストレス」「姿勢」「睡眠不足」など、日常の中に原因が潜んでいることも多いのです。カイロプラクティックでは、体の内側からのめぐりの回復を目指します。
生理前のむくみや冷え、だるさは「仕方ないこと」ではありません。根本原因を整えることで、もっと快適に過ごすことができます。つらい症状の裏には、体からの大切なメッセージが隠れています。そのサインを一緒に整えていきましょう。
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執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。