海馬と女性ホルモン:記憶力だけじゃない、体と心の健康への影響

脳の奥にある小さな海馬は、記憶をつかさどるだけでなく、女性ホルモンや自律神経とつながり、私たちの体調や気分にも影響しています。
「最近物忘れが増えた」「生理前に体調が揺らぐ」と感じる方は、海馬の働きに注目してみると、新しい気づきがあるかもしれません。
今回のコラムでは、脳の海馬と女性ホルモンの関係性についてお伝えしていきます。
海馬とは脳の“情報センター”
海馬は脳の奥、側頭葉の内側にある小さな器官で、その形が海馬に似ていることからこの名前がつきました。海馬の主な働きは、新しい記憶をつくることと情報を整理することです。
たとえば、今日会った人の名前や昨日読んだ内容を思い出せるのは海馬のおかげです。また、単に記憶を保存するだけでなく、必要な情報を大脳皮質に送る“情報処理センター”としても機能しています。
さらに海馬は、空間認知や学習にも関わっています。自分がどこにいるのかを判断したり、目的地までスムーズに移動したりするのも海馬の働きが支えており、新しいスキルや知識を身につける際にも大切な役割を果たします。
女性ホルモンと海馬の関係
海馬にはエストロゲンの受容体があり、女性ホルモンは神経細胞の働きをサポートしたり、シナプスの柔軟性を高めたりすることが分かっています。そのため、生理周期や更年期などでエストロゲンが変動すると、海馬の働きにも影響が出やすくなります。
具体的には、エストロゲンが減少すると記憶力や集中力が落ちたり、学習効率が低下したりすることがあります。また、女性ホルモンは自律神経にも作用するため、ホルモンの変動は体調や気分の安定にも影響します。つまり、海馬は記憶だけでなく、ホルモンや自律神経を通して心身の健康とも深く関わっているのです。
ストレスと海馬
海馬はストレスにも非常に敏感です。慢性的なストレスで分泌されるコルチゾールというホルモンが過剰になると、海馬の神経細胞に影響を与え、記憶力や集中力の低下、気分の落ち込みを招くことがあります。
特にホルモン変動期の女性は、ストレスによる海馬への負担も受けやすくなります。
カイロプラクティックの関係性とは?
カイロプラクティックは、背骨や骨盤を通して神経系に働きかけるためのサポートです。自律神経が乱れると、海馬の働きにも影響が及ぶことがあります。
カイロプラクティックによって神経の流れを整えると、自然に自律神経のバランスが回復し、海馬がストレスに強い状態を保ちやすくなると考えられます。
結果として、記憶力や学習効率の維持、気分の安定にもつながる可能性があります。
海馬は単なる「記憶の脳」ではなく、女性ホルモンや自律神経と密接に関わる、体と心の健康を支える重要な場所です。
体の不調を放置せず、そして定期的なカイロプラクティックで体と脳を整えることが、海馬の働きを守ることにつながります。
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執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。