2025.08.02

女性アスリートと女性ホルモン〜月経周期と身体のパフォーマンス、そしてカイロプラクティックの可能性〜

カテゴリ: 健康通信
女性アスリートと女性ホルモン〜月経周期と身体のパフォーマンス、そしてカイロプラクティックの可能性〜

スポーツに打ち込む女性にとって自分の身体を正しく理解し、効率的にケアすることは、怪我の予防やパフォーマンス向上に欠かせない視点です。

 

そのなかでも見落とされがちなのが、「女性ホルモン」と「自律神経」の影響です。

 

実は月経周期に伴うホルモン変動は、筋力・持久力・柔軟性・集中力・体温調整といった身体機能に影響を与えており、特に女性アスリートにとっては無視できない要素なのです。

 

今回のコラムでは女性アスリートとカイロプラクティックの関係性をお伝えしていきます。

月経周期による身体への影響とは?

月経周期は大きく4つのフェーズに分けられ、それぞれの時期で身体とメンタルのコンディションが変化します。

1,月経期(Day1〜5)
→疲れやすく、痛みや不快感が強まる時期。パフォーマンス低下や怪我のリスク増加。

 

2,卵胞期(Day6〜13)
→エストロゲンの分泌が増え、代謝・筋力・集中力が向上しやすい「ゴールデンタイム」。

 

3,排卵期(Day14)前後
→柔軟性は高まるが関節は不安定に。靭帯損傷リスクが上がる可能性も。

 

4,黄体期(Day15〜28)
→プロゲステロンが優位に。体温上昇・浮腫・睡眠の質低下などの影響が出やすい。

 

このように、女性アスリートの身体は「一定の状態」ではなく、常に変化し続けているのが特徴です。このことを理解した上で、適切なタイミングで休息・強度調整・身体のケアを行うことが、継続的な競技力向上と怪我の予防につながります。

なぜ月経が止まるのか?

女性アスリートには、無月経や月経不順が起こることが少なくありません。その原因のひとつが「女性アスリートの三主徴」です。

 

・エネルギー利用の不均衡(栄養不足、過度な運動)

 

・月経機能の低下(無月経・無排卵)

 

・骨密度の低下(疲労骨折や骨粗鬆症)

 

エストロゲンは骨の新陳代謝にも深く関与しているため、ホルモンバランスが崩れることで骨折リスクが高まり、慢性的な関節痛や筋肉疲労が回復しにくくなるといった症状を招くこともあります。

カイロプラクティックが女性アスリートにもたらす効果

1、ホルモン軸(HPO軸)へのアプローチ

脊柱からの神経刺激によって**視床下部ー下垂体ー卵巣系(HPO軸)**の伝達を調整し、ホルモン分泌の安定化を促します。無月経や月経不順、PMS(月経前症候群)などにもアプローチでき、パフォーマンスの安定を支えます。

 

2、筋骨格のアライメント調整によるケガ予防とパフォーマンス向上

特に女性は骨盤の形状や関節の柔軟性により、膝の靭帯損傷(ACL損傷)や股関節障害が起きやすいとされています。カイロプラクティックでは骨盤・股関節・足関節のアライメントを調整し、身体の左右差を修正・筋出力のバランスを整えることで、怪我のリスクを低下させます。

 

3、自律神経の調整による疲労回復とメンタルケア

交感神経優位な状態が続くと、睡眠の質が低下し、回復力も低下します。特に試合前や高負荷トレーニング後は、副交感神経を優位に導く施術によってリカバリー力と精神的安定を取り戻すことができます。

女性アスリートに周期に寄り添うケアを

女性の身体は、月ごとに状態が変わります。その変化を無視してトレーニングを続けることは、心身への負荷を高め、結果としてパフォーマンス低下や怪我につながることも。

 

だからこそ、「ホルモンの変動を味方にする」視点が重要です。

 

カイロプラクティックは、その女性特有の身体変化に寄り添い、神経・ホルモン・筋骨格・自律神経といった多面的なサポートを提供していきます。

 

月経不順やPMSに悩むアスリートも、身体の声を無視せず、より良いコンディションで競技を楽しむために、ぜひ定期的なケアを取り入れてみてください。

海外アスリートとカイロプラクティックの関係〜一流選手が“当たり前”に行う身体メンテナンス〜

カイロプラクティックは、世界中のプロアスリートやオリンピック選手の間で、競技パフォーマンスの維持・怪我予防・回復促進の手段として日常的に取り入れられています。

 

実際、アメリカでは多くのスポーツチームが専属のカイロプラクターを帯同させており、以下のような例があります:

・アメリカNFL(プロアメリカンフットボール)32チームのうち、全チームがチームカイロプラクターを雇用(American Chiropractic Association, 2015)

・陸上のウサイン・ボルト選手は、「世界記録を出せたのは、私のドクター(カイロプラクター)のおかげ」と発言

・マイケル・ジョーダン、タイガー・ウッズ、トム・ブレイディなど、歴代のスーパースターも定期的な施術を受けていたことで有名

 

また、オリンピックでは公式にカイロプラクターが選手村に常駐し、筋骨格系の不調に加えて神経系・回復系へのサポートを提供する例も定着しています。

 

つまり、カイロプラクティックは「治療の手段」だけでなく、「能力を最大化し続けるメンテナンス」として広く認知されているのです。

女性アスリートの新しい“ルーティン”に

日本ではまだ「痛くなったら行くもの」と思われがちなカイロプラクティックですが、海外では“痛くなる前に整える”予防とパフォーマンスのツールとして、すでに多くのアスリートに活用されています。

 

特に女性アスリートは、ホルモン・神経・骨格が複雑に連動しているため、定期的な調整によって、月経・疲労・フォーム不良によるケガを未然に防ぐことが可能です。

 

自分の身体を知り、周期に合わせた調整を行うことは、競技力を保ちながら心身の安定を図るうえで非常に有効です。

 

カイロプラクティックを、あなたのパフォーマンスを守る習慣として取り入れていきましょう。

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中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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