なぜ更年期はこんなに疲れやすいの?―ホルモンと自律神経の深い関係
40代を過ぎた頃から、「以前より疲れやすくなった」「休んでもスッキリしない」と感じることはありませんか?それは年齢のせいだけではなく、更年期に起こるホルモンと自律神経の変化が関係しているかもしれません。
女性の体は、ホルモンのリズムに合わせて心と体のバランスを保っています。
しかし、更年期に入るとエストロゲンの分泌が急激に減少し、全身の循環や代謝、自律神経の働きにも影響を及ぼします。その結果、「なんとなく疲れる」「体が重い」「やる気が出ない」といった、目に見えない不調が現れやすくなるのです。
今回は、そんな更年期に感じる“疲れやすさ”の背景にある、ホルモン・自律神経・骨盤のバランスについてお伝えします。
■ ホルモンの変化が引き起こす「なんとなく疲れる」感覚
更年期とは、女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が急激に減少していく時期です。
エストロゲンは女性らしさを保つだけでなく、自律神経、血流、代謝、免疫、脳の働きにも関わっています。そのため、ホルモンの変化は体だけでなく心にも影響し、「なんとなく疲れる」「やる気が出ない」「頭が重い」といった漠然とした疲労感として現れやすくなります。
この「原因のはっきりしない疲れ」は、ホルモンの変動によって全身の調整機能がうまく働かなくなることが大きな要因です。
■ 自律神経の乱れが疲労を長引かせる
エストロゲンの減少は、自律神経のバランスにも深く関係しています。
私たちの体は、交感神経(活動モード)と副交感神経(休息モード)のリズムによってエネルギーのON・OFFを切り替えています。しかし更年期に入ると、このリズムが乱れ、常に交感神経が優位な“緊張状態”が続きやすくなります。
その結果、筋肉がこわばり、血流が悪化し、睡眠の質も低下。
体がうまく休めなくなり、疲労が回復しにくい状態が続くのです。
つまり、更年期の「疲れやすさ」は、単なる体力の低下ではなく、ホルモンと自律神経のアンバランスによる体のサインでもあります。
■ 骨盤のバランスが自律神経と全身の循環を支える
更年期の時期は、ホルモンの影響によって骨盤まわりの筋肉や靭帯も変化し、姿勢や骨盤のバランスが崩れやすくなります。
骨盤は自律神経や内臓、血流の中心的な構造であり、そのバランスの乱れは全身の循環にも大きく影響します。
骨盤のバランスの乱れから血流やリンパの流れが滞ると、酸素や栄養が体の隅々まで届きにくくなり、慢性的な疲労感や冷えを感じやすくなります。
カイロプラクティックでは、骨盤や背骨のバランスを整えることで自律神経の働きを安定させ、体の内側から回復力を高めていくことを目的としています。ホルモンの変化そのものを止めることはできませんが、「変化に耐えられる体の状態を整える」ことは可能です。
更年期は衰えではなく、新しい体のリズムを作る準備期間。
ホルモン・自律神経・骨盤のバランスを整え、より穏やかで快適な毎日を過ごしていきましょう。
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執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。


