【腰痛と内臓のつながり】内臓疲労が腰に現れる理由

「腰痛」と聞くと、多くの人は骨や筋肉、関節の問題を思い浮かべるでしょう。しかし実際には、腰の奥に隠れている「内臓の疲れ」が、腰の不調を引き起こしているケースも少なくありません。
背骨や骨盤に直接の外傷や変形が見られなくても、慢性的に腰の重さや痛みを訴える方の背景には、内臓の疲労やストレスが大きく関わっているのです。
このコラムでは、内臓と腰痛の関係について、現代の科学的知見とカイロプラクティックの視点から解説していきます。
■ 内臓と腰をつなぐ「神経のネットワーク」
内臓と腰は独立した存在ではなく、神経を通じて密接につながっています。胃や腸、腎臓、肝臓といった主要な内臓は、脊髄から分岐する自律神経によってコントロールされています。
これらの自律神経は、背骨の間から出入りしており、内臓の状態を脳へ伝え、脳からの指令を内臓へ届けています。
もし内臓に疲労や炎症があれば、その信号は神経を介して脊柱周囲に伝わり、筋肉の緊張として現れることがあります。たとえば、胃に不調があると胸椎の一部が硬くなる、腎臓が疲れていると腰椎周囲に違和感が生じるといった具合です。
これを「関連痛」と呼び、臓器そのものではなく、神経を介した二次的な痛みが腰に現れるのです。
■ 内臓疲労が腰痛に現れる具体的なケース
代表的な例を挙げると、腎臓の疲れや機能低下は腰椎周囲の鈍い痛みにつながります。尿のろ過や水分調整に関わる腎臓が働きづらいと、腰の奥に重だるさを感じる人が多くいます。
また、腸内環境の乱れや慢性的な便秘は、下腹部の圧迫感とともに腰の違和感を誘発します。腸と腰は隣り合わせに存在するため、腸の膨張やガスの停滞は腰椎の安定性を揺さぶり、慢性腰痛の一因となるのです。
さらに、肝臓の疲労も腰痛に関連します。肝臓は解毒や代謝の中心であり、過度の飲酒、薬の常用、脂質過多の食事は肝臓に負担をかけます。肝臓に疲れが蓄積すると、右側の背中から腰にかけての張り感や違和感が出ることがあります。これは、肝臓の支配神経が胸椎や腰椎の一部と連携しているためです。
■ 脳が作り出す「防御の感覚」
内臓の不調が腰に出るとき、単なる物理的な圧迫ではなく、脳の「防御反応」が関与しています。脳は内臓から「調子が悪い」というシグナルを受け取ると、周辺の筋肉を固めて保護しようとします。これが腰回りのこわばりや慢性的な緊張となり、痛みとして自覚されるのです。
特に自律神経が乱れていると、この防御反応は過敏になります。わずかな内臓の疲れでも、過剰な腰の緊張が続き、結果として「治らない腰痛」へと発展します。
■ 内臓疲労と生活習慣のつながり
現代人の生活は、内臓に知らず知らずのうちに負担をかけています。長時間のデスクワークによる姿勢不良、加工食品中心の食事、不規則な睡眠、過剰なストレス。これらはすべて消化器や肝臓、腎臓の働きを鈍らせ、内臓疲労を生み出します。
たとえば、夜遅くの食事は胃腸に休む時間を与えません。アルコールやカフェインの過剰摂取は肝臓を酷使します。水分不足や塩分過多は腎臓に負担をかけます。こうした習慣が重なれば、背骨や腰は常に緊張を強いられ、腰痛の温床となります。
■ カイロプラクティックができること
カイロプラクティックの目的は、脊柱(背骨や骨盤)を通じて神経の流れを整え、脳と体の情報のやり取りをスムーズにすることです。内臓の疲れが腰に影響しているケースでも、最初に見るのは脊柱(背骨や骨盤)です。
脊柱の中でサブラクセーション(神経の妨害)が生じていると、内臓からの情報が脳に正しく届かず、また脳からの指令も内臓に伝わりにくくなります。その結果、内臓の不調は放置され、腰の緊張は慢性化していきます。
当院ではガンステッド・システムを実践し、体表温度検査、視診、静的触診、動的触診、レントゲン評価という5つの検査法を用いてサブラクセーションを特定します。必要最小限のアジャストメントにより神経の流れを回復させ、内臓と腰の両方が本来の働きを取り戻せるようサポートします。
カイロプラクティックケアを受けた方の中には「腰が軽くなっただけでなく、胃腸の調子も良い」「便通がスムーズになった」「疲労感が減った」といった変化を感じる人もいます。これは、脊柱を介した神経の調整によって、内臓と脳のやり取りがスムーズになり、防御反応が解除されていくためです。
■ ご相談・ご予約はいつでもどうぞ
「腰を治療しても楽にならない」「慢性的な腰の重さが抜けない」そんな方は、内臓からのサインを見逃しているのかもしれません。神経の働きを整えるカイロプラクティックケアで、腰と内臓の健やかな連携を取り戻しましょう。
📍前田カイロプラクティック藤沢院
神奈川県藤沢市鵠沼橘1-17-4 第一興産28号館402
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執筆者前田 一真
神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティック治療室に内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティック治療室で学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。
笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。