【男性アスリートとホルモンバランス】パフォーマンスの鍵は“内側”にある

「筋肉をつけたい」「もっとパワーを出したい」「疲労を翌日に残したくない」
こうした思いを持つ男性アスリートにとって、トレーニングや栄養管理は当然のように意識されているはずです。
しかし、意外と見落とされがちなのがホルモンと自律神経のバランスです。
これらは、パフォーマンスの向上にも、回復のスピードにも密接に関わっています。
今回のコラムでは、パフォーマンスと男性ホルモンの関係性についてお伝えしていきます。
男性アスリートに欠かせないホルモン「テストステロン」
男性ホルモンの代表といえば、テストステロンです。これは筋肉の合成や脂肪燃焼、集中力や闘争心の維持に大きな役割を果たします。つまり、トレーニングの効果を高める“エンジンのような存在”とも言えるのです。
テストステロンは20代をピークに年齢とともに減少し、過剰なストレスや睡眠不足、栄養不足などによっても分泌が低下します。最近の研究では、アスリートであってもオーバートレーニングによってテストステロン値が低下し、パフォーマンスが伸び悩むケースが報告されています。
ホルモンと自律神経の関係
テストステロンをはじめとしたホルモンは、脳の視床下部や下垂体という中枢からの指令で分泌が調整されています。そしてその指令系統に大きく関わっているのが、自律神経です。
自律神経には「交感神経(活動・緊張)」と「副交感神経(休息・回復)」があり、これらがバランスよく働くことで、身体は安定した状態を保ちます。
ところが、過剰なプレッシャー、仕事と練習の両立による疲労、トレーニングの強度の偏りなどで自律神経のバランスが乱れるとホルモン分泌にブレーキがかかってしまいます。これは、どれだけトレーニングを積んでも結果が出ない、疲れが抜けないという“壁”に直面している男性アスリートにとって見逃せないポイントです。
カイロプラクティックと自律神経の関係性
男性アスリートは「ストイック」であるがゆえに、つい「もっと追い込めば結果が出る」と考えがちです。しかし、現代の競技環境では“休む力”“整える力”がなければ、トレーニングの成果を最大化することはできません。
ハードな練習を支えるのは、強靭な意志だけでなく、「ホルモン」と「神経」という見えない内側のバランスです。ホルモン、自律神経、そして筋骨格系、これらはすべて神経を介して連携しています。
カイロプラクティックは、背骨や骨盤での神経圧迫を取り除き、神経の流れをスムーズにすることで自律神経のバランスを取り戻すアプローチです。背骨や骨盤は自律神経の通り道である脊髄が通る重要なポイントで、ここに緊張や圧迫があると、ホルモンのコントロールにも影響を与えてしまう可能性があります。
朝の目覚めや疲労回復、集中力の安定、関節の可動域への影響などといった、パフォーマンスの“土台”となる部分が整っていくのです。
ホルモン、自律神経、神経系の流れ。
これらはすべて、体の本来の力を最大限に引き出す鍵となる存在です。
「最近、思うように体が動かない」「疲労が抜けにくい」「気持ちに波がある」など、体からのサインかもしれません。
カイロプラクティック・ケアを通じて、内側のバランスを整え、自分史上最高のパフォーマンスを目指しましょう。

執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティック治療室で実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。