2025.09.12

【子供の側弯症と腰痛や背部痛】見た目だけでは分からない神経への影響とは?

【子供の側弯症と腰痛や背部痛】見た目だけでは分からない神経への影響とは?

「子供の背中が曲がっている気がする」

「最近、背中や腰の痛みを訴えることが増えた」

 

そうした不安から来院される親御さんが年々増えています。側弯症は見た目だけの問題ではありません。腰痛や背部痛に加えて、神経機能や発育そのものに関わるサインでもあります。

 

このコラムでは、側弯を「骨盤からの補正」という視点で捉え直し、成長期にできること、そしてカイロプラクティックの役割をお伝えします。

 

■ 子供の側弯症は“骨盤からの補正”が始まりかもしれない

検査を行うと、多くの子供に脚長差が見られます。短い脚側に腰部の凸が生じやすいのは、骨盤がわずかに傾き、上方の脊柱が倒れないようにバランスを取るための補正が働いている可能性が高いからです。

 

つまり、側弯は「背骨そのものが勝手に曲がった」のではなく、土台である骨盤の乱れに対して体が賢く反応した結果として現れていることが少なくありません。

 

ここで注意したいのは、痛みの場所と原因を混同しないことです。側弯の子供が訴える背中の痛みや張り感は、しばしば背部の筋肉が骨盤・腰椎の補正を助けるために緊張している結果として表に出ているだけで、その部位そのものが根本原因とは限りません。

 

痛みのある所にだけ対応すると、体が保っている微妙なバランスを崩し、かえって負担を増やすこともあります。

 

神経機能の観点でも、側弯は見過ごせません。神経機能の異常とは、脳が体の状態を正しく把握できない状態のことです。誤った情報が中枢に入れば、姿勢や筋肉の使い方は誤作動し、発育全体に影響します。

 

アメリカの調査では、子供は5歳になるまでにおよそ2000回も転び、そのうち約200回は強く転んで体を強打することが報告されています。こうした小さな衝撃の反復でも、骨盤や脊柱にわずかなズレや神経ストレスが蓄積し、補正が強まる土壌になり得ます。

 

子供は柔軟性が高く適応力もあるため、痛みは後から表面化しやすいのが実際です。背部痛や腰痛は“最初のサイン”ではなく、“限界を超えたサイン”と理解しておくことが大切です。

 

■ 成長期だからこそ整えられる、子供の発育と側弯症

側弯に対して「骨を真っすぐにしよう」と考えがちですが、真っすぐ=健康ではありません。大切なのは、神経機能が整い、体が本来の分業(動かすべき関節が動き、支えるべき関節が支える)でバランスを取れることです。

 

成長期が終わっていない子供であれば、側弯という補正作用そのものを弱くし、過度な代償を手放していける可能性があります。これは骨を力ずくで変えることではなく、神経を介して脳と体の情報のやり取りを整えることで、体が自ら正しい選択をしやすい環境をつくるという発想です。

 

発育という縦軸で見れば、始まりを母体の環境にまで遡る視点もあります。小児カイロプラクティックを専門とするアメリカの先生の中には、「子供の側弯症はお母さんのお腹の中にいる時から始まっている」と指摘する方もいます。

 

子宮は骨盤からつながる三本の強靭な靭帯によって宙づりに支えられた、いわばハンモックのような構造です。もし骨盤がねじれていれば、ハンモックが歪んだように子宮も傾き、赤ちゃんはお腹の中でスムーズに動きにくい姿勢を強いられます。

 

これは着床や成長の段階から体に制限がかかることを意味し、将来的な側弯のリスク要因になり得るという考え方です。妊娠前・妊娠中のお母さんの骨盤バランスを整えることが、結果として子供の発育環境を整える一助になる可能性があります。

 

■ カイロプラクティックの役割:“原因”と“補正”を見極める検査力が重要

ここで最も重要なのは、「今、体に見えている曲がりや痛みが“原因”なのか“補正”なのか」を見極める検査力です。

 

補正として働いている部位に安易に手を出せば、体の防御反応を奪い、子供の体に余計な負担を強いる結果になりかねません。だからこそ、検査で根本原因を特定することがすべての出発点になります。

 

当院が採用しているガンステッド・システムは、体表温度検査、視診、静的触診、動的触診、レントゲン評価という複数の検査を組み合わせ、サブラクセーション(根本原因)を的確に見つける体系です。

 

カイロプラクティックケアの目的は、曲がった骨を真っすぐにすることではありません。サブラクセーション(根本原因)によって乱れている神経の流れを、必要最小限のアジャストメントで整え、脳と体の情報のやり取りをスムーズにすることにあります。

 

神経機能が整えば、骨盤と背骨の連携は自然に洗練され、体の各関節それぞれが本来の役割で動けるようになります。その結果、背部痛や腰痛といった表面的な症状は落ち着き、過剰だった補正も少しずつ手放されていきます。

 

大切なのは見た目を追いかけることではなく、神経機能という土台を回復させること。ここにこそ、子供の現在と将来の健康を守る意味があります。

 

■ ご予約・ご相談はいつでもどうぞ

「子供の背中の曲がりが気になる」

「側弯症と診断され不安がある」

「背中や腰の痛みをよく訴える」

 

そんなときは、見た目だけで判断せず、神経機能から体を整える第一歩を踏み出してみてください。カイロプラクティックケアでサブラクセーション(根本原因)を整え、補正に頼らない体づくりを一緒に進めていきましょう。

 

📍前田カイロプラクティック藤沢院

神奈川県藤沢市鵠沼橘1-17-4 第一興産28号館402

【営業時間】9:00〜12:00/14:00〜18:00

【休診日】月曜日・火曜日午後・金曜日・第3日曜日(前日土曜日は午前のみ)

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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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