2025.08.04

「椎間板の変性」と神経機能の関係──加齢性変化だけでは片づけられない、腰痛の本当の原因

「椎間板の変性」と神経機能の関係──加齢性変化だけでは片づけられない、腰痛の本当の原因

「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」といった診断を受けた際に、「加齢による変性」「年齢相応の老化」と説明されることがあります。

 

しかし、本当に椎間板の変性は年齢だけが原因なのでしょうか。実際には、日常生活での姿勢習慣や繰り返される負荷、そして神経の働きの低下が深く関わっており、単なる構造の問題としては片づけられないケースが数多く存在します。

 

このコラムでは、椎間板の変性と神経機能の関係を神経学的に掘り下げ、カイロプラクティックがどのように根本改善を支えるのかを解説します。

 

■ 椎間板の構造と変性のメカニズム

椎間板は背骨の椎骨と椎骨の間にあり、衝撃を吸収し可動性を支えるクッションの役割を担っています。中心部にはゲル状の髄核があり、その周囲を繊維輪が取り囲む二重構造になっています。健康な椎間板は水分を多く含み、弾力性を保っています。

 

ところが、長時間の座位姿勢や不自然な体の使い方が続くと、椎間板は圧迫ストレスを受け続け、繊維輪が損傷し、髄核は水分保持能力を失います。こうして椎間板の厚みや弾力が低下していく状態が「椎間板変性」です。

 

■ 神経機能と椎間板変性の関係

椎間板変性は単なる機械的な摩耗ではなく、神経系の働きが深く関与しています。自律神経は血流や代謝、組織修復をコントロールしていますが、交感神経の過剰な緊張が続くと血管が収縮し、椎間板への酸素供給や栄養供給が不足します。その結果、組織は修復されず、炎症や細胞死が進み、変性が加速します。

 

逆に、副交感神経が適切に働けば血流が改善し、椎間板内部の代謝や水分保持機能が維持されやすくなります。つまり椎間板の変性は「加齢による自然現象」ではなく、「神経の働きが整っているかどうか」で大きく左右されるのです。

 

■ 痛みは構造異常そのものからではない

MRIで「椎間板が潰れている」「ヘルニアがある」と指摘されても、痛みをまったく感じていない人がいます。反対に、画像所見では異常がないのに強い痛みを訴える人もいます。この違いを生むのは神経の働きです。

 

神経が正常であれば多少の変性があっても痛みは生じません。しかし神経が過敏化していれば、わずかな刺激でも強い痛みとして脳に伝わります。腰痛の本質は「構造そのもの」ではなく、「神経伝達の異常」にあるといえます。

 

■ カイロプラクティックの視点──神経の働きを正常化させる

前田カイロプラクティック藤沢院では、椎間板の変性そのものを問題視するのではなく、その背景にある神経機能の乱れに注目しています。

 

当院が実践するガンステッド・システムでは、体表温度検査、視診、静的触診、動的触診、レントゲン評価という5つの検査法を用いてサブラクセーションを特定します。

 

サブラクセーションとは、椎間関節や椎間板にかかる微細なストレスによって神経伝達が妨げられ、脳と体のコミュニケーションが誤作動している状態を指します。

 

アジャストメントによってこのサブラクセーションを整えると、神経伝達は回復し、交感神経と副交感神経のバランスも安定します。その結果、血流が改善し、椎間板や周囲組織の修復力が高まります。

 

さらに、神経入力が正常化することで脳は「危険信号」ではなく「正常な動きの情報」を受け取るようになり、慢性的に固定されていた痛みの回路も弱まっていきます。

 

重要なのは、椎間板変性を「年齢のせい」として諦めてしまわないことです。加齢は一因にすぎず、神経の働きが整っていれば身体には修復力が備わっており、痛みを抑え込むのではなく自然に回復させる力が十分に発揮されます。

 

だからこそ、年齢や構造的な診断名にとらわれるのではなく、神経の働きを整えることが腰痛改善の核心となるのです。

 

■ ご相談・ご予約はいつでもどうぞ

「MRIで椎間板の変性を指摘され、年齢のせいだと言われた」

「湿布や痛み止めを使っても改善が見られない」

「これから先も腰痛と付き合わなければならないのかと不安だ」

 

そのような思いを抱えている方へ。前田カイロプラクティック藤沢院では、椎間板の変性を単なる構造問題として捉えるのではなく、神経の働きを整えることで回復力を高める根本的なケアを提供しています。諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。

 

📍前田カイロプラクティック藤沢院

神奈川県藤沢市鵠沼橘1-17-4 第一興産28号館402

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【休診日】月曜・火曜午後・金曜・第3日曜(前日土曜は午前のみ)

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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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