2025.10.05

骨盤底筋と横隔膜 ― 生理痛や尿漏れに深く関わる“呼吸のリズム”

カテゴリ: 健康通信
骨盤底筋と横隔膜 ― 生理痛や尿漏れに深く関わる“呼吸のリズム”

私たちの体は、呼吸に合わせて上下に動く2つの筋肉 ― 「横隔膜」と「骨盤底筋」で支えられています。この2つの筋肉は、まるで上下のハンモックのように連動し、呼吸、姿勢、内臓の働きを整えています。

息を吸うと横隔膜が下がり、骨盤底筋もわずかに下がる。
息を吐くと横隔膜が上がり、骨盤底筋も引き上がる。
この“呼吸の波”が、骨盤内の血流を促し、女性ホルモンの循環や生理痛の軽減に深く関わっています。

しかし、デスクワークやストレス、浅い呼吸が続くと、このリズムが乱れやすくなります。すると、骨盤底筋が常に緊張してしまい、骨盤内の血流が滞り、子宮や卵巣の働きが低下。結果として、生理痛が強くなったり、尿漏れが起こりやすくなったりします。

女性の体はとても繊細で、わずかなストレスや姿勢の乱れ、呼吸の浅さが体調に大きく影響します。「女性だから仕方ない」と我慢していませんか?実はそれらの不調の背景には、“呼吸の質”と“骨盤のバランス”が深く関係しているのです。

今回のコラムでは、骨盤底筋と横隔膜の働きに関係する自律神経とカイロプラクティックの関係性についてお伝えしていきます。

■ こんな経験ありませんか?

・生理痛が毎月つらくて、薬を飲まないと仕事や家事ができない
・くしゃみや笑った拍子に、尿漏れしてしまうことがある
・疲れやすく、呼吸が浅くて息苦しさを感じることが増えた

このような症状も体からのサインかもしれません。

■脳と自律神経 ― 呼吸の乱れが生理痛や尿トラブルにつながる理由

呼吸の深さは、脳と自律神経のバランスに深く関係しています。ストレスや姿勢の乱れ、浅い呼吸が続くと、自律神経のリズムが乱れやすくなります。その結果、体が常に緊張した状態になり、血流が滞ってしまうのです。

骨盤内の血液循環が悪くなると、子宮や卵巣の働きにも影響し、生理痛が強まったり、尿のコントロールがうまくいかなくなることがあります。

一方で、深く穏やかな呼吸ができると、自律神経のリズムが整い、体全体の巡りがスムーズになります。横隔膜と骨盤底筋の連動が回復し、骨盤内の循環が改善することで、子宮の緊張が和らぎ、生理痛やPMS(月経前症候群)も軽減されやすくなります。

カイロプラクティックでは、背骨を整えることで脳から全身への神経伝達をスムーズにし、
自律神経のバランスを整えることを目的としています。“呼吸の質”が整うことで、女性特有の生理痛や尿漏れといった不調を、内側からケアすることができるのです。

■ 「呼吸×骨盤」のバランスとカイロプラクティックの関係性

骨盤や背骨のバランスの乱れは、神経の流れを阻害し、横隔膜と骨盤底筋の働きを妨げます。
自律神経のバランスが乱れると呼吸が浅くなり、骨盤内の圧がうまく調整できず、その結果、骨盤底筋に過剰な負担がかかり、生理痛や尿漏れが起こりやすくなるのです。

カイロプラクティックでは、背骨や骨盤での負担となっている個所を整えることで、横隔膜と骨盤底筋の協調運動を引き出します。これにより、深い呼吸が自然にできるようになり、骨盤内の血流が改善。「生理痛がやわらいだ」「尿漏れが減った」「呼吸が深くなった」という自分自身の体の自然治癒力を最大限に発揮できるようサポートします。

脳と自律神経、このサイクルが安定することで体は本来のバランスを取り戻し、骨盤底筋と横隔膜が調和し、生理痛や尿漏れなどの悩みを根本から改善へ導きます。カイロプラクティックは、骨格だけでなく“神経”を通じて、女性の体を内側から整えるサポートとなります。

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中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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