腸内環境と女性特有の悩みの深い関係 ~「腸」と「女性ホルモン」のつながり~
女性の体は、ホルモンや自律神経のバランスによって大きく変化します。その中でも近年、研究が進んでいるのが「腸内環境」と女性の健康との関係です。腸は“第二の脳”とも呼ばれ、心やホルモンバランスを整える要ともいわれています。
今回のコラムでは、腸内環境と女性ホルモンの関係性についてお伝えしていきます。
■ 腸内細菌が女性ホルモンを左右する
腸内には、100兆個以上の腸内細菌が住んでおり、「エストロボローム(estrobolome)」と呼ばれる、エストロゲン代謝に関与する腸内細菌群が存在します。この細菌群は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分解や再吸収を調整しており、バランスが崩れるとホルモンの過剰または不足を招くことが報告されています。
腸内細菌叢の乱れはエストロゲン代謝異常を引き起こし、PMSや子宮内膜症、更年期症状などの女性特有の疾患リスクを高める可能性があること、また、腸内環境の改善によって月経痛の軽減や気分安定に効果がみられたという臨床研究も報告されています。
腸は「腸脳相関(gut-brain axis)」と呼ばれる経路で脳や自律神経とつながっています。
ストレスや生活習慣の乱れで交感神経が優位になると、腸の蠕動運動が低下し、便秘や冷え、むくみ、肌荒れといったトラブルが生じやすくなります。
逆に、腸の状態が悪いと、自律神経のバランスも乱れやすく、気分の落ち込みや不安、イライラにもつながることがわかっています。
■ カイロプラクティックで整える「神経と腸の流れ」
カイロプラクティックでは、背骨や骨盤の負担を整えることで、神経伝達をスムーズにし自律神経のバランスを回復させます。特に腸の働きは、胸椎〜腰椎、骨盤周囲の神経によってコントロールされており、これらの機能低下が腸の動きを鈍らせる要因となります。
神経の流れが整うことで、腸の蠕動運動が促進され、血流やリンパの循環が改善。その結果、ホルモンバランスの安定、PMSや更年期症状の軽減、便通の改善などが期待できます。
腸は単なる消化器官ではなく、女性のホルモン、自律神経、そして心の健康をつなぐ重要な器官です。
腸内環境を整えることは、美容や体調管理だけでなく、女性特有の悩みを軽減するための第一歩でもあります。「便秘」「生理不順」「冷え」「気分の不安定さ」などにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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執筆者中島 恵
新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。


