2026.10.27

生理痛がつらいのはなぜ?子宮の働きと身体全体の関係

カテゴリ: 健康通信
生理痛がつらいのはなぜ?子宮の働きと身体全体の関係

「生理痛がひどく、学校や仕事を休むことがある」
「痛み止めを飲まないと、普段どおりに過ごせない」
「毎月のことだから仕方がないと、つらさを我慢している」

生理痛は、下腹部の痛みだけでなく、腰の重だるさや吐き気などを伴うこともあり、日常生活に大きな影響を与える場合があります。痛みの程度には個人差があり、周囲にはつらさを理解してもらいにくいこともあるため、一人で悩みを抱えている方も少なくありません。

生理痛が起こる背景には、子宮の収縮に関わる物質や女性ホルモンの変動など、さまざまな要因があります。また、痛みの感じ方には、睡眠や疲労、心理的な状態なども関係しています。毎月繰り返す痛みを理解するためには、痛みが起こる仕組みを知るとともに、日々の身体の変化にも目を向けることが大切です。

では、生理痛はどのような仕組みで起こり、身体全体の働きとどのように関係しているのでしょうか。

このコラムでは、生理痛が起こる仕組みや痛みの感じ方に関わる脳と神経系の働き、そしてカイロプラクティックでは女性の健康をどのような視点から捉えているのかについて解説していきます。

■ 生理痛を引き起こす子宮の収縮とプロスタグランジン

生理痛は、月経に伴って下腹部や腰などに生じる痛みです。その主な要因の一つに、「プロスタグランジン」という物質が関係しています。プロスタグランジンは、月経時に子宮を収縮させ、子宮内膜や月経血を体外へ排出する働きに関わっています。

月経周期の中で、子宮内膜は妊娠に備えて厚くなります。妊娠が成立しなかった場合には、子宮内膜が剥がれ落ち、月経として排出されます。この過程でプロスタグランジンが産生され、子宮の収縮が促されます。これは月経に伴う自然な身体の働きですが、プロスタグランジンの産生量などによって子宮の収縮が強くなると、痛みが強く現れることがあります。

生理痛の症状や程度には個人差があります。下腹部の痛みだけでなく、腰痛、吐き気、頭痛、下痢などを伴うこともあります。痛みが強い場合には、仕事や学校に集中できなかったり、横になって休む必要があったりするなど、日常生活に影響が及ぶこともあります。

生理痛には、明らかな骨盤内の病気が認められない「機能性月経困難症」と、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が関係する「器質性月経困難症」があります。特に、以前より痛みが強くなった場合や、月経のたびに日常生活へ大きな支障が出る場合、鎮痛薬を使用しても痛みが十分に和らがない場合には、婦人科で相談することが大切です。

生理痛を「体質だから」「毎月のことだから」と決めつけ、つらさを我慢し続ける必要はありません。痛みが始まる時期や続く期間、症状の程度を振り返ることは、自分の身体の状態を知る手がかりになります。まずは生理痛が起こる仕組みを理解し、いつもと違う変化や生活への影響に気づくことが大切です。

■ 痛みの感じ方に関わる脳と神経系の働き

私たちが痛みを感じるとき、身体から伝わる情報は神経を通じて脊髄や脳へ届きます。脳は、そこに届いた情報を処理し、痛みとして認識します。そのため、痛みは身体の一部だけで決まるものではなく、脳や神経系の働きとも深く関係しています。

 

また、痛みの感じ方は、いつも同じとは限りません。睡眠不足や疲労が続いているとき、精神的な緊張が強いときなどには、普段より痛みをつらく感じることがあります。こうした違いには、神経系による痛みの調整に加え、睡眠や心理的な状態など、さまざまな要因が関係しています。痛みが強いからといって、必ずしも気持ちの問題というわけではありません。

身体の働きを調整する仕組みの一つに、自律神経があります。自律神経は、心拍や血圧、発汗、消化、体温調節など、意識しなくても行われる働きに関わっています。生活が忙しく、休息が十分に取れない状態が続くと、睡眠や疲労感、胃腸の調子などに変化が現れることもあります。こうした身体のサインに気づくことは、日々の体調を理解するうえで役立ちます。

月経周期に伴って、睡眠や気分、疲労感などに変化を感じる方もいます。そこに腰の重だるさや腹部の痛みが重なると、普段よりも仕事や家事、学業などを負担に感じることがあるかもしれません。ただし、生理痛を自律神経の乱れだけで説明することはできません。子宮の働きや婦人科系の病気の有無なども含め、さまざまな側面から身体の状態を考えることが大切です。

痛みがあるときには、痛みそのものだけでなく、いつ強くなるのか、睡眠や疲労の状態に変化があるのかなど、日々の身体の変化にも目を向けてみましょう。こうした気づきは、自分の身体を理解し、必要なケアや医療機関への相談を考える手がかりになります。脳と身体をつなぐ神経系の働きを知ることも、女性の健康を考えるうえで大切な視点の一つです。

■ 自分の身体を知ることから、女性の健康を考える

生理痛が強く、学校や仕事を休まなければならないほどの痛みを経験している方もいます。痛み止めを使いながら日常生活を送っていても、毎月同じようなつらさが繰り返されると、「生理痛だから仕方がない」と考えてしまうことがあるかもしれません。

長年にわたって生理痛に悩み、腰の重だるさや肩こりなど、月経時以外にも身体の不調を感じている場合には、痛みだけでなく、普段の身体の状態にも目を向けることが大切です。ただし、複数の症状が同じ原因から生じているとは限りません。生理痛が日常生活に大きく影響している場合には、婦人科で原因を確認することも重要です。

カイロプラクティックは、脳と身体をつなぐ神経系の働きに着目し、身体全体の状態を把握することを大切にしています。前田カイロプラクティック藤沢院では、視診、静的触診、動的触診、体表温度検査、レントゲン評価などを通じて、背骨や骨盤の状態を確認し、神経機能に関わる問題がないかを評価します。こうした確認を通じて、表面に現れている症状だけでなく、身体全体を理解するための情報を得ていきます。

カイロプラクティックにおけるアジャストメントは、生理痛や婦人科系の病気を直接治療するものではありません。神経機能に影響する要因を考慮し、身体が本来備えている調整機能を支えることを目的としています。また、生理痛にはさまざまな要因が関係するため、カイロプラクティックだけですべてを説明できるわけではありません。必要に応じて医療機関での診察や治療を受けることが大切です。

自分の身体について知ることは、痛みを我慢するためではなく、変化に気づき、必要なケアや相談先を考えるための手がかりになります。月経の状態や痛みの程度、睡眠や疲労感などを振り返ることも、自分の身体を理解する一歩です。身体の変化に気づき、自分の身体を理解する。その積み重ねが、自分らしい健康を考えることにつながっていきます。

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中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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