2025.11.02

更年期で足がだるくなりやすいのはなぜか?

カテゴリ: 健康通信
更年期で足がだるくなりやすいのはなぜか?

 「最近、夕方になると足がだるい」
「立ち仕事でもないのに、むくみや重だるさを感じる」
そんなお悩みを訴える方が、更年期を迎える頃から増えてきます。

 

実はこの“足のだるさ”には、ホルモンの変化に加えて、自律神経の乱れや骨盤のバランスの崩れが深く関わっています。

 

今回のコラムでは、更年期症状で足がだるさとホルモンバランス、自律神経のバランスの関係性についてカイロプラクティックの視点からお伝えしていきます。

■ ホルモンバランスの変化が血流を乱す

更年期には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減少します。
エストロゲンには血管をしなやかに保ち、血流をスムーズにする働きがあります。

 

そのため、更年期になると血管の弾力が低下し、全身の血液循環が滞りやすくなります。
特に心臓から遠い足は血流が戻りにくくなるため、だるさやむくみ、冷えを感じやすくなるのです。

■ 自律神経の乱れが「足のだるさ」を強くする

ホルモンバランスの変化は、自律神経の働きにも大きく影響します。
自律神経は血管の収縮や拡張をコントロールし、血流のリズムを整える役割を担っています。

 

しかし、更年期にはこの自律神経の切り替えがうまくいかず、交感神経(緊張モード)が優位に傾きやすくなります。その結果、血管が収縮し、下半身の血流が滞りやすくなってしまうのです。

 

さらにストレスや睡眠不足が続くことで、自律神経のリズムが乱れ、足の重だるさや体の冷え、疲れが抜けにくいといった慢性的な不調が現れやすくなります。

 

カイロプラクティックでは、背骨や骨盤を整えることで神経の通り道をスムーズにし、自律神経のバランスを回復へと導くことを目的としています。その結果、血流や代謝の循環が整い、足の軽さや全身の温かさを感じやすくなるのです。

■ 骨盤のバランスが下肢と自律神経の両方に関係する

骨盤は体の土台であり、上半身と下半身をつなぐ「循環の要」となる部分です。
骨盤にわずかな歪みやねじれが生じると、足の付け根や太もも周辺の血管・リンパ管を圧迫し、下肢の血流を妨げてしまうことがあります。

 

しかし、骨盤の役割はそれだけではありません。
骨盤の内部には、自律神経が通る重要な神経経路が多く存在しており、骨盤のバランスの乱れは、自律神経の働きにも影響を与えます。つまり、骨盤のバランスが乱れることで、下半身の循環だけでなく、自律神経のバランスまでも乱れやすくなってしまいます。

 

特に更年期では、ホルモンの変化により筋肉や靭帯が緩みやすく、骨盤の安定性が低下しやすい時期です。その結果、足のだるさやむくみだけでなく、倦怠感や気分の浮き沈みといった自律神経由来の不調も出やすくなります。

 

カイロプラクティックでは、骨盤や背骨を整えることでサブラクセーションを取り除いていきます。さらに体の中心である骨盤が安定することで、下半身の血流が改善するだけでなく、自律神経の働きも整いやすくなり、全身のバランスが自然に調和していきます。

 

更年期の足のだるさは、単なる「年齢のせい」ではなく、ホルモン変化による血流の乱れ、自律神経の不調、そして骨盤の歪みが重なって起こるものです。更年期による不調を「仕方ない」と諦めず、体の声に耳を傾けながら、心身のバランスを整えていきましょう。

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中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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