交通事故後のむちうちはなぜ長引くのでしょうか?│事故直後に痛くなくても安心とは限りません
交通事故は、ある日突然、誰の身にも起こり得る出来事です。
事故直後は「大丈夫」と思っていても、数時間後や翌日になってから首の痛みや肩こり、頭痛、めまい、手のしびれなどが現れ、不安を感じる方は少なくありません。
「病院ではレントゲンに異常はないと言われた。」
「湿布や痛み止めで様子を見ているけれど、なかなか良くならない。」
「首が思うように動かず、仕事や家事にも支障が出ている。」
このようなお悩みを抱えながら来院される患者様も多くいらっしゃいます。
一般的に、交通事故によるむちうちは首のケガとして考えられることが多いですが、本当に首だけの問題なのでしょうか。
私たちの身体は、脳・神経・筋肉・関節などが互いに連携しながら働いています。そのため、交通事故による身体への影響も、痛みが出ている場所だけを見るのではなく、身体全体の働きという視点から考えることが大切だと私たちは考えています。
このコラムでは、交通事故によるむちうちはなぜ起こるのか、そして当院ではどのような考え方で身体を評価しているのかについて解説していきます。
■交通事故によるむちうちはなぜ起こるのでしょうか?
交通事故による「むちうち」は、正式には「頸椎捻挫」や「外傷性頸部症候群」などと呼ばれています。追突事故などで身体が急激に前後へ揺さぶられることで、首に大きな負担がかかり、筋肉や靱帯、関節などの組織が損傷することで起こると考えられています。
「むちうち」という名前は、事故の衝撃によって首が鞭(むち)のようにしなる動きをすることから付けられました。たとえ車の損傷が軽く見えたとしても、首には想像以上に大きな力が加わっていることがあり、事故の規模と症状の強さが必ずしも一致するとは限りません。
また、交通事故の直後には痛みを感じなくても、数時間後や翌日、あるいは数日経ってから症状が現れることも珍しくありません。事故直後は緊張や興奮によって身体が特殊な状態になっているため、自覚症状が遅れて現れるケースも少なくないのです。
むちうちの症状は首の痛みだけではありません。肩こりや背中の張り、頭痛、めまい、吐き気、腕や手のしびれ、倦怠感など、人によってさまざまな症状がみられます。また、「レントゲンでは異常がないと言われたのに、つらい症状だけが続いている」という方も少なくありません。
そのため、一般的には安静にすることや、湿布・痛み止めなどの薬物療法、リハビリテーションなどが行われます。これらは炎症や痛みを和らげ、身体の回復を支えるために重要な方法です。
しかし、その一方で、「治療を受けているのになかなか改善しない」「しばらくするとまた首が痛くなる」「天気が悪い日になると症状がぶり返す」と悩まれる方も少なくありません。
では、交通事故によるむちうちは本当に首だけの問題なのでしょうか。
交通事故では、衝撃は首だけではなく身体全体へ伝わります。だからこそ当院では、痛みがある首だけを見るのではなく、身体全体の働きという視点を大切にしています。次の章では、むちうちを「首」だけではなく、「身体全体」という視点から考えてみたいと思います。
■交通事故によるむちうちは本当に首だけの問題なのでしょうか?
交通事故によるむちうちというと、多くの方は「首を痛めたケガ」と考えるのではないでしょうか。
もちろん、交通事故では首に大きな衝撃が加わるため、首の筋肉や靱帯、関節などが影響を受けることは少なくありません。しかし、ここで一つ考えていただきたいことがあります。
交通事故の衝撃は、本当に首だけに加わっているのでしょうか。
追突事故などでは、一瞬のうちに身体全体が大きく揺さぶられます。首だけではなく、背中や腰、骨盤などにも衝撃が伝わり、全身がその力を受け止めています。
私たちの身体は、それぞれの部位が独立して働いているわけではありません。脳・神経・筋肉・関節・靱帯・内臓などが互いに情報をやり取りしながら、一つの身体として機能しています。
例えば、首に痛みがあるからといって、その原因が首だけにあるとは限りません。交通事故の衝撃によって身体全体のバランスが乱れ、その結果として首へ大きな負担が集中しているケースも考えられます。
また、交通事故後に首だけではなく、頭痛や肩こり、めまい、吐き気、手のしびれ、腰痛など、一見関係のないように思える症状が同時に現れることがあるのも、身体全体が影響を受けていることを示している一つの特徴です。
もちろん、それだけで「首に原因がない」と言うことはできません。しかし、痛みがある場所だけを見ていては、身体全体で起きている変化を見落としてしまう可能性があります。
だからこそ当院では、痛みがある首だけを評価するのではなく、身体全体のバランスや神経の働きを含めて総合的に評価することを大切にしています。
では、身体全体を評価するカイロプラクティックでは、交通事故によるむちうちをどのように考えているのでしょうか。次の章では、当院が神経の働きを重視している理由について解説していきます。
■神経の働きを整え、「治るチカラ」を支えることがカイロプラクティックの役割です
ここまでお読みいただくと、なぜ当院が交通事故による首の痛みだけではなく、身体全体の状態を大切に考えているのかがお分かりいただけるのではないでしょうか。
交通事故では、一瞬のうちに身体全体へ大きな衝撃が加わります。その影響は首だけにとどまらず、全身へ伝わります。そして身体の中では、その変化を脳と神経が絶えず情報としてやり取りしながら、身体のバランスを保とうとしています。
私たちは普段、首を動かすことや歩くこと、物を持つことを意識せずに行っています。しかし、それらは筋肉や関節だけで成り立っているわけではありません。身体の情報が神経を通して脳へ正しく届けられ、脳がその情報をもとに適切な指令を送り返すことで、身体はスムーズに動くことができます。
交通事故による衝撃によって神経の働きに負担がかかれば、身体から脳へ届く情報にも影響が及ぶ可能性があります。その結果、首の痛みだけではなく、肩こりや頭痛、めまい、手のしびれなど、さまざまな症状として現れることもあります。
カイロプラクティックで行うことは、痛みがある首だけを施術することではありません。神経の働きを妨げているサブラクセーション(神経伝達の阻害)を丁寧に評価し、必要な箇所へアジャストメントを行うことで、身体から脳へ情報が届きやすい状態をつくることです。
身体から正しい情報が脳へ届けられれば、脳はその情報をもとに身体全体の状態を判断し、それぞれの器官へ必要な指令を送り続けます。私たちの役割は、その情報伝達が本来どおり行われるようサポートすることであり、患者様に代わって身体を治すことではありません。
もちろん、交通事故によるむちうちでは、炎症や組織の損傷に対する適切な医療を受けることも非常に大切です。そのうえで、身体全体のバランスや神経の働きという視点から評価を行うことも、回復を考えるうえで重要な選択肢の一つになると私たちは考えています。
痛みがある首だけを見るのではなく、「なぜその症状が現れているのか」という身体全体の働きを評価すること。それが当院のカイロプラクティックです。
身体を回復へ導いているのは、私たちカイロプラクターではありません。患者様ご自身が生まれながらに持っている「治るチカラ」です。私たちはその力を100%信じ、尊重しています。その「治るチカラ」が最大限に発揮できるよう神経の働きを整え、身体から脳へ正しい情報が届けられる環境をつくること。それが、私たち前田カイロプラクティック藤沢院が創業以来、一貫して大切にしているカイロプラクティック哲学です。
同じようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ実際の症例もご覧ください。
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執筆者前田 一真
神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が銀座に開院した塩川カイロプラクティックに内弟子として入り、塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事。副院長まで務める。
また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務め、後任の育成にも力を入れている。
2023年5月、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院として、地元である藤沢の地で「前田カイロプラクティック藤沢院」を開院。
シオカワグループの一員として、インサイドアウトの健康文化を日本に根付かせるため、一人でも多くの人にカイロプラクティックの持つ無限の価値を知っていただくことを使命とし、感謝・感動・希望に溢れる社会の実現を目指している。


