月経は、女性特有のもので月経周期という体のリズムがあります。このようなリズムは、常に体の変化を伴います。毎月のように訪れる月経とも上手に付き合い、快適な生活を送りたいと多くの方は思っているのではないでしょうか？

女性の身体は約1カ月に1回のサイクルで、卵巣から卵子が排出されます。この働きは排卵といい、それに合わせて受け入れる準備のために子宮内膜が厚くなります。月経は、卵子が受精しなかった場合に、厚くなった子宮内膜は一旦いらなくなるため、はがれ落ちて体の外へ排出されることです。一般的には約25～35日のサイクルで、期間は3～7日間位です。

女性は、生まれた時から卵巣の中に卵子細胞がおよそ200万個存在しています。そして、毎月の月経によって少しずつ減少していきます。思春期の頃から始まり、閉経までおよそ400～450回ほどに及びます。

月経は生理ともいわれていますが、昭和22年に労働基準法で生理休暇制度が出来たことによって使われ始めました。医学的には月経といわれています。月経は妊娠や出産の準備をするための体の働きですが、子宮内膜を排泄するために起こる子宮内のお掃除といえます。

このお掃除は、女性ホルモンが月経の周期の働きに合わせて変化をすることで、卵巣や子宮に作用することによって定期的に行われることができます。今回のコラムは、女性ホルモンの働きとカイロプラクティックの関係性についてのお話です。

エストロゲンとプロゲステロンの役割

月経には、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの女性ホルモンの働きが大きく関係しています。エストロゲンの分泌によって排卵が促され、プロゲステロンは子宮内膜を厚くして受精卵を受け入れる準備をする働きがあります。

しかし、ホルモン自体には分泌したり、抑えたりするタイミングや量の調整は出来ません。脳が司令塔となって分泌するタイミングや身体の状態に合わせて量の調整がされています。月経に関係する器官である卵巣と子宮は、神経を介して情報を共有することができています。そして女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンのバランスを上手く調整し、作用することで月経を調整しています。

プロゲステロンは体温を上昇させる働きもします。時期や体の状態によって変化し、この働きのおかげで0.3～0.5℃とわずかではありますが体温の変化で排卵や月経を予測することもできます。このように女性の体は、とても複雑なホルモンの働きによって常に守られています。

私たちの身体には、女性ホルモンだけでなく、あらゆるホルモンが存在しています。現在、確認されているものだけでも100種類ほどあり、今も発見され続けています。ホルモンはそれぞれ全身をめぐり、体のあらゆる場所の変化に対応しています。女性ホルモンをはじめ、これらのホルモンは全て自律神経によってコントロールされています。

カイロプラクティックと女性ホルモンの関係

女性ホルモンは自律神経によってコントロールされているので、月経周期も同様に自律神経が大きく関係しています。

ホルモンの分泌で一番重要なのは“神経”です。

神経は、身体の組織同士が連携し合うために必要不可欠なものです。女性ホルモンは、司令塔である脳が体全体の状態を把握していることでバランスが保たれています。ホルモンは分泌量が多すぎても少なすぎても役割を果たすことは出来ません。月経不順や生理痛なども女性ホルモンが適切な働きが出来ていない状態となります。

カイロプラクティックは、神経の流れを整え神経機能を正常にすることを目的としています。神経機能が正常に働くと、体からの情報を受け取った脳は自然にホルモンの分泌量を調整してくれます。そうすると月経に関わる子宮や卵巣も自然な働きができるようになり、月経周期のリズムも自然と整っていきます。

女性のライフステージをより快適過ごすためには、女性ホルモンの働きが重要となります。正常なホルモンバランスを保つためには神経の流れを整えることが、なによりも大切なことです。月経の時でも快適に過ごせるよう、定期的なカイロプラクティックケアで神経の流れを整えて、女性ホルモンが適切に働けるようにしましょう！