2025.09.10

【通勤電車が辛い】反り腰による腰痛の正体とは!?

【通勤電車が辛い】反り腰による腰痛の正体とは!?

朝の通勤電車で立っているだけなのに腰がつらい。

「体力がないから」「姿勢が悪いから」と思っていませんか?

 

実はその背景には“反り腰”という体の補正作用が隠れています。反り腰は決して失敗ではなく、体を守るための知恵です。しかし、それが慢性化すると腰の神経や筋肉に負担が積み重なり、痛みに変わってしまうのです。

 

このコラムでは、反り腰がなぜ起こるのかという補正作用の仕組み、日常生活で痛みが現れやすい場面、神経に与える影響、そしてカイロプラクティックがどのようにサポートできるのかについて解説します。

 

■ 反り腰は体を守る“補正作用”だが慢性化すると痛みに変わる

反り腰は失敗ではなく、体が倒れないようにバランスを守るための補正反応です。たとえば骨盤の外側(腸骨)が後ろに傾くと重心は後方へ移動します。

 

そのままでは倒れやすいため、骨盤の内側(仙骨)を前方へ傾けて腰椎カーブを強め、重心を足の真ん中へ戻そうとします。これは転倒から身を守るための賢い仕組みです。

 

もう一つの場面は、股関節が十分に動かせない時です。本来は股関節で前後の揺れを処理しますが、股関節の可動が乏しいと、体は代わりに腰椎カーブを強調して「股関節の動き」を擬似的に作り出します。

 

結果として、動かすべき関節である股関節の仕事を、支えるべき腰が肩代わりする形になります。この補正が短時間で終わるうちは問題になりにくいのですが、日常の中で繰り返されると事情が変わります。

 

長時間の立位、ヒールや厚底靴、片側だけに重いバッグ、混雑した場所での姿勢保持などは、腸骨の後傾と腰椎カーブの強調を習慣化させます。股関節や仙腸関節が担うはずの微細な揺れの吸収が機能しにくくなり、代わりに腰椎が細かなバランス調整を一手に引き受けます。

 

こうして腰周囲の筋肉は常時待機モードとなり、いわばブレーキを踏みっぱなしの状態が続きます。筋の張力は血流を妨げ、乳酸やサイトカインなどの代謝産物が局所に滞りやすくなります。

 

足裏や股関節から脳へ上がる位置情報も粗くなり、脳は体が不安定だと判断して、必要以上に腰を反らせたり筋肉を固めたりして守ろうとします。防御反応が防御反応を呼ぶ悪循環が、静かに形成されていきます。

 

神経の側から見ると、この慢性化はより深刻です。わずかな圧でも神経の情報伝達は影響を受けます。腰椎カーブが強い状態が続くと、神経は持続的なストレスにさらされ、感度は上がるのに精度は下がるというアンバランスが起こります。

 

最初は痛みを感じない人もいますが、それは体が必死に補正している段階にすぎません。限界を越えると、関節は動きを制限し、筋肉は固まり、痛みという形で「これ以上の負担は危険」というサインを発します。

 

反り腰そのものを悪者にする必要はありません。体を守るための知恵だからです。ただし、その補正が日常の標準設定になってしまうと、股関節はさらに使われず、腰はさらに働き過ぎ、微小循環と神経伝達の乱れが重なって痛みに変わります。

 

重要なのは、補正を否定することではなく、本来の分業である「股関節を動かす」「腰は支える」に戻せる環境を整え、補正に頼り過ぎない体へ導くことです。

 

■ 神経が受けるリスクとカイロプラクティックの役割

反り腰では腰椎の前弯が強調され、椎間関節や椎間孔に不均等なストレスがかかります。椎間孔は神経根が通る細いトンネルであり、わずかな狭小化でも神経の血流は低下し、栄養供給や老廃物排出が滞ります。

 

その結果、軸索輸送と呼ばれる神経内部の物流が阻害され、感覚や運動の情報伝達は次第に乱れていきます。

 

初期段階では「疲れやすい」「重だるい」といった曖昧な不調に過ぎませんが、負担が積み重なると関節は動きを制限し、筋肉は防御的に固まり、最後に痛みや痺れが表面化します。つまり痛みは“最初のサイン”ではなく、“限界を超えたサイン”なのです。

 

さらに股関節の働きが不十分だと、腰椎は本来不要な細かい動きを担わされます。これにより同じ神経に微細な外傷が繰り返され、固有感覚の入力は乱れ、脳は過剰に「危険」と判断するようになります。

 

慢性化すれば脳や脊髄の神経回路そのものが変化し、「痛み記憶」として刷り込まれ、実際以上の痛みを感じやすい体質へと傾いていきます。

 

こうした神経―筋―関節の悪循環を断ち切るために、カイロプラクティックは「神経の流れを整える」ことを目的としています。サブラクセーション(根本原因)によって神経伝達に乱れが生じている部位を正確に特定し、最小限のアジャストメントで脳と体の情報のやり取りを正常化させます。

 

その結果、これまで腰椎が肩代わりしていた微細な動きを股関節が担えるようになり、「股関節で動き、腰で支える」という本来の役割分担が復活します。

 

交感神経と副交感神経のバランスも整い、局所の血流が回復することで筋肉や関節の過剰な防御反応は自然に解かれていきます。つまり、反り腰で固まっていた腰は「守るための緊張」から解放され、回復へ向かう好循環へと切り替わるのです。

 

■ ご相談・ご予約へ

「立っているだけで腰がつらい」

「通勤時間が毎日苦痛」

 

そんな悩みは、反り腰に隠れた神経ストレスが関係しているかもしれません。カイロプラクティックケアで神経を整え、腰が自然に支えられる体を取り戻していきましょう。

 

📍前田カイロプラクティック藤沢院

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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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