2025.09.16

【腰痛と血管の健康】血流だけでは語れない“神経×循環”の真実

【腰痛と血管の健康】血流だけでは語れない“神経×循環”の真実

「腰痛の原因は血行不良です」

「血流を良くすれば腰痛は改善します」

 

多くの人がこうした説明を耳にしてきたと思います。確かに血流不足は腰痛の一因になりますが、それだけで全てを語ることはできません。

 

腰痛の本質は「血流を支配する神経の働き」にあるからです。血管と神経は常に相互作用し、どちらかが乱れればもう一方も不安定になり、結果として慢性的な腰痛や循環障害につながります。

 

今回は、血管と腰痛の深い関係を科学的に解説し、さらにガンステッド・カイロプラクティックがどのように神経と循環を整え、腰痛の予防に役立つのかを紹介します。

 

■ 血管と腰痛の深い関係

血流が滞ると筋肉に酸素や栄養が届かず、代謝産物が溜まって硬直します。この状態が続くと、いわゆる「血行不良による腰痛」が生じます。しかし、慢性腰痛の背景には単なる筋肉の血流不足以上の問題があります。

 

厚生労働省の統計によれば、日本では高齢者の要介護原因の三位が転倒・骨折です。慢性腰痛を抱える人は歩行スピードが低下し、下肢の血流も低下していることが多く、その結果、筋力が弱まり転倒リスクが増大します。

 

アメリカやヨーロッパの疫学研究でも、慢性腰痛患者では下肢の動脈血流が健常者に比べて有意に低下していることが報告されており、循環障害と腰痛の関連は国際的にも注目されています。

 

さらに腰椎や椎間板に注目すると、その特殊な血流供給の特徴が浮かび上がります。椎間板は血管が乏しく、栄養は周囲の血管から拡散によって供給されます。つまり循環が悪化すれば椎間板の代謝が滞り、変性が進みやすくなるのです。

 

椎間板の変性は単なる「加齢現象」ではなく、血管・循環の問題によっても加速され、慢性的な腰痛や坐骨神経痛の要因になります。

 

また、血管と神経は切り離して考えることができません。血管の収縮・拡張は交感神経と副交感神経によって制御されています。交感神経が過剰に働けば血管は細くなり、腰部の筋肉や椎間板に十分な血液が届かなくなります。

 

逆に副交感神経が優位になれば血管は拡張し、酸素や栄養が行き渡りやすくなります。腰痛の背景には、この「血流をコントロールする神経の乱れ」が隠れているのです。

 

近年の脳科学研究では、慢性腰痛患者の脳血流に異常があることも確認されており、痛みの慢性化が脳の循環動態そのものに影響を及ぼすことが示されています。

 

これは「腰が痛い」という局所の問題にとどまらず、「循環」と「神経」を通じて全身的な影響が及んでいることを意味します。

 

■ ガンステッド・カイロプラクティックで循環と神経を整える

腰痛を改善するには血流を良くするだけでは不十分であり、血流をコントロールしている神経機能を整えることが欠かせません。当院で実践しているガンステッド・システムは、そのために五つの精密な検査法を用います。

 

体表温度検査では、体表の温度を測定することで毛細血管の拡張/収縮を測定し、神経機能に負担が掛かっている部位を見極めます。視診では姿勢や筋肉の左右差を観察します。静的触診では肌の質感、温度、筋肉の緊張や弛緩を触知します。動的触診では関節の動きを触知します。そしてレントゲン評価によって、椎間板や骨の状態を視覚的に見て評価します。

 

これらの検査を通じてサブラクセーション(根本原因)を特定し、必要最小限のアジャストメントで神経の流れを回復させます。神経が整えば、血管の反応が正常化し、筋肉や椎間板への血流が改善されます。酸素や栄養が十分に供給され、老廃物が排出されることで、腰痛の改善力は飛躍的に高まります。

 

実際に海外の研究では、カイロプラクティックケアを受けた高齢者は歩行速度が改善し、末梢循環が良好になったことが報告されています。冷えやしびれといった症状が軽減した例もあり、これは循環と神経が同時に整った結果であると考えられます。

 

つまりカイロプラクティックの強みは、血流そのものに直接働きかけるのではなく、血流を司る神経機能を整えることにあるのです。

 

さらに大切なのは「予防」の視点です。椎間板や骨が変形してしまった構造は元に戻りません。しかし神経機能は何歳であっても回復します。90歳の高齢者が新聞紙で指を切っても必ず治癒するように、人間には年齢を超えて働く「治るチカラ」が備わっています。

 

その力を妨げているのがサブラクセーション(根本原因)であり、私たちカイロプラクターはそれを取り除き、神経と循環の連携を回復させる役割を担っています。

 

脳と体が神経を通じて情報を正しくやり取りできれば、人間の本来の回復力が発揮されます。腰痛だけでなく循環障害や免疫の低下までも改善へ導く可能性があり、まさに「未来を守るケア」としての意義を持ちます。

 

■ ご予約・ご相談はいつでもどうぞ

「腰痛の背景に血流の問題があるのでは?」

「冷えや循環の悪さも一緒に改善したい」

 

そう感じている方にこそ、カイロプラクティックケアをおすすめします。神経を整えることは血管を守ることにつながり、腰痛改善と再発予防、さらには健康寿命の延伸に直結します。

 

人間の体には本来、素晴らしい回復の仕組みが備わっています。循環と神経を同時に整えることで、腰痛のない健康な未来を手に入れてみませんか。

 

📍前田カイロプラクティック藤沢院

神奈川県藤沢市鵠沼橘1-17-4 第一興産28号館402

【営業時間】9:00〜12:00/14:00〜18:00

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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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