2026.08.31

「年齢のせい」と諦めていませんか?女性のライフステージと坐骨神経痛、慢性化する痛みを考える

カテゴリ: 健康通信
「年齢のせい」と諦めていませんか?女性のライフステージと坐骨神経痛、慢性化する痛みを考える

「最近、腰からお尻、脚にかけて痛みやしびれを感じるようになった」
「以前は気にならなかったのに、年齢を重ねてから身体の不調が増えてきた」
「坐骨神経痛と言われたけれど、これも年齢によるものだから仕方がないのだろうか」

女性の身体は、年代によって大きく変化します。

仕事や生活環境の変化に加え、妊娠・出産、更年期など、ライフステージが変わるたびに身体を取り巻く環境も変わっていきます。

その中で、腰痛やお尻から脚にかけての痛み、しびれなどを感じるようになると、「年齢を重ねれば、こうした不調が増えるのは仕方がない」と考えてしまう方も少なくありません。

確かに、年齢とともに身体の構造や筋肉、関節などにはさまざまな変化が起こります。しかし、ここで一度考えてみたいことがあります。「加齢」と「慢性化」は、本当に同じことなのでしょうか。年齢を重ねること自体は、誰にでも起こる自然な変化です。

一方で、痛みやしびれが長期間続いていることには、これまでの生活習慣や身体への負担、身体の使い方など、さまざまな要素が関係している可能性があります。

つまり、「年齢を重ねたから痛みが続いている」と簡単に結びつけるのではなく、なぜ今の身体の状態になっているのかを考えることが大切なのではないでしょうか。特に女性の場合、同じ40代、50代であっても、それまで歩んできたライフステージや生活環境は一人ひとり異なります。

仕事を続けてきた方、子育てをしてきた方、運動を続けてきた方、反対に運動する機会が少なかった方など、身体に積み重なってきたものも同じではありません。そのため、坐骨神経痛という同じ症状があったとしても、その背景まで同じとは限りません。

このコラムでは、女性のライフステージによる身体の変化と坐骨神経痛との関係を考えながら、「年齢による変化」と「慢性的に続く不調」を分けて考えることの大切さについて解説していきます。

■ 女性のライフステージによって身体はどのように変化するのか

女性の身体は、年齢とともに少しずつ変化していきます。

特に女性の場合、単純に「年齢を重ねる」という変化だけではなく、月経、妊娠・出産、更年期など、ライフステージごとに身体を取り巻く環境が大きく変わります。

20代、30代では、仕事や結婚、妊娠・出産、子育てなどによって生活リズムが大きく変化することがあります。自分自身の身体のケアに時間をかける余裕がなく、多少の腰の重さや疲労感があっても、そのまま過ごしてしまう方も少なくありません。

そして40代以降になると、ホルモン環境の変化などによって、これまでとは違う身体の変化を感じる方も増えてきます。以前より疲れが残りやすくなったり、筋力や柔軟性の変化を感じたり、睡眠の質が変わったりすることもあります。また、仕事や家事、育児などに追われる中で身体を動かす機会が減り、長時間同じ姿勢でいることがつらくなるなど、日常生活の中でさまざまな変化を感じることもあります。

こうした身体の変化に加えて、仕事や家事、育児、運動などによる負担が長い年月をかけて積み重なることで、身体の状態も少しずつ変わっていきます。

その中で現れることがあるのが、腰やお尻から脚にかけての痛みやしびれです。

一般に「坐骨神経痛」と呼ばれる症状では、腰からお尻、太ももの後ろ、ふくらはぎなどに痛みやしびれ、違和感などが現れることがあります。

坐骨神経は、腰椎から仙骨周辺にある神経から構成され、骨盤からお尻、脚へと伸びています。そのため、神経の周辺に何らかの問題が生じると、腰だけではなく、お尻や脚に症状が現れることがあります。

坐骨神経痛は、ひとつの病名というよりも、坐骨神経の走行に沿って現れる痛みやしびれなどの症状を表す言葉として使われることが多く、その背景には腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など、さまざまな原因があります。

また、すべての腰や脚の症状が坐骨神経痛によるものとは限りません。だからこそ、「年齢を重ねたから脚がしびれる」「更年期だから腰が痛い」と一括りにするのではなく、どのような症状が、いつから、どのような場面で現れているのかを確認することが重要になります。

女性の身体は、ライフステージとともに変化します。しかし、身体が変化することと、痛みやしびれが慢性的に続くことは、同じ意味ではありません。

では、なぜ私たちは「年齢だから仕方がない」と考えてしまうのでしょうか。

次の章では、「加齢による身体の変化」と「慢性化した不調」を分けて考えることの大切さについて、もう一歩掘り下げていきます。

■ 「年齢だから仕方がない」と考える前に、慢性的な痛みを見直す

40代、50代になると、腰痛やお尻から脚にかけての痛み、しびれを感じるようになり、「これも年齢のせいなのかな」と考える方が増えてきます。

確かに、加齢によって筋肉量や身体の柔軟性が変化したり、関節や椎間板などの構造に変化がみられたりすることはあります。

しかし、ここで大切なのは、「年齢を重ねること」と「痛みが慢性化すること」は同じではないということです。

例えば、同じ50代でも、腰や脚に何も問題を感じずに生活している方もいれば、長年にわたって腰痛や坐骨神経痛に悩まされている方もいます。

もし「年齢=痛みの原因」なのであれば、同じ年代の人には同じような症状が現れるはずです。

けれども、実際にはそうではありません。

そこには、それまでの生活の中で身体にどのような負担が積み重なってきたのか、どのように身体を使ってきたのか、運動習慣や仕事、睡眠など、さまざまな要素が関係しています。

さらに、痛みが長く続いている場合には、「痛みがある状態」が当たり前になってしまうこともあります。

最初は少し気になる程度だった腰の違和感をそのままにしているうちに、いつの間にか長時間座ることがつらくなったり、歩く距離が短くなったり、身体を動かすこと自体を避けるようになったりすることがあります。

すると、痛みそのものだけではなく、「痛くなるかもしれない」という不安から身体を動かさなくなることも、日常生活に影響を与えるようになります。

ここで一度、「年齢だから仕方がない」という言葉から離れてみることが大切です。

年齢を重ねることは止められません。

しかし、今感じている痛みやしびれが、いつから始まり、どのような経過をたどってきたのかを振り返ることはできます。

「40代になってから急に痛くなった」のか。
「30代の頃から少しずつ違和感があった」のか。
「出産後から腰の状態が変わった」のか。
「仕事で長時間座るようになってから症状が増えた」のか。

このように振り返ってみると、「年齢」という一言では説明できなかった身体の変化が見えてくることがあります。

そして、ここに女性のライフステージを考える意味があります。

今の身体だけを見るのではなく、これまでどのような生活を送り、どのような変化を経験し、その中で身体にどのような負担が積み重なってきたのか。現在の症状だけではなく、その背景まで含めて身体を考えること。

それが、慢性的な坐骨神経痛と向き合うための一つの視点になるのではないでしょうか。では、こうした身体の変化を、カイロプラクティックではどのように捉えているのでしょうか。

次の章では、症状のある場所だけに注目するのではなく、脳や神経を含めた身体全体から考えるカイロプラクティックの視点について解説していきます。

■ カイロプラクティックで考える、女性の身体と坐骨神経痛

女性の身体は、ライフステージによってさまざまな変化を経験します。

月経、妊娠・出産、更年期など、身体を取り巻く環境が変化するだけでなく、仕事や家事、育児、運動習慣など、生活そのものも年代によって変わっていきます。

そのため、40代、50代になって腰痛や坐骨神経痛が現れたとしても、単純に「年齢によるもの」と決めつけるのではなく、これまで身体にどのような変化や負担が積み重なってきたのかを考えることが大切です。

前田カイロプラクティック藤沢院では、痛みやしびれが現れている場所だけを見るのではなく、脳や神経を含めた身体全体の働きに目を向けます。

私たちの身体は、脳からの指令と身体から脳へ送られるさまざまな情報のやり取りによって、姿勢を保ち、身体を動かし、周囲の環境に適応しています。

そのため、腰や脚に症状がある場合でも、症状の場所だけを見れば身体の状態をすべて理解できるとは限りません。

これまでどのような生活をしてきたのか。
どのような身体の使い方をしてきたのか。
いつ頃から身体の変化を感じるようになったのか。
そして現在、身体全体がどのような状態にあるのか。

こうした背景を含めて身体を捉えることが重要になります。もちろん、坐骨神経痛の背景には腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など、医療機関での診断や治療が必要となるケースもあります。強い痛みやしびれ、筋力の低下、排尿・排便の異常などがある場合には、まず医療機関へ相談することが大切です。

そのうえで、慢性的な腰痛や坐骨神経痛と向き合うときには、「年齢だから仕方がない」と諦めるのではなく、今の身体がどのような状態なのかを知ることにも意味があります。加齢そのものを止めることはできません。しかし、年齢を重ねることと、不調を抱え続けることは別の問題です。

■ 「年齢のせい」にする前に、自分の身体の変化を振り返る

40代、50代と年齢を重ねると、以前とは違う身体の変化を感じることがあります。

それは決して悪いことではありません。身体が変化することは、誰にでも起こる自然なことだからです。大切なのは、その変化を「年齢だから」と一言で片づけてしまわないことです。

例えば、以前から腰に違和感があったものの忙しさの中でそのまま過ごしてきた方もいるかもしれません。あるいは、出産や子育て、仕事など生活環境が変わる中で、身体のケアを後回しにしてきた方もいるでしょう。

そうした小さな変化や負担が長い時間をかけて積み重なった結果として、現在の腰痛や坐骨神経痛につながっている可能性もあります。

だからこそ、「いつから痛くなったのか」だけではなく、「いつから身体が以前と違うと感じていたのか」を振り返ってみることも大切です。

痛みが始まった時期よりも前に、身体から何らかのサインが出ていた可能性があるからです。そして、今まで当たり前だと思っていた身体の変化に気づくことが、自分自身の身体と向き合うきっかけになるかもしれません。

「年齢だから仕方がない」と諦めるのではなく、「今の身体は、これまでと何が変わったのだろう?」と考えてみる。その視点を持つだけでも、身体との向き合い方は変わってくるのではないでしょうか。

女性の人生には、さまざまなライフステージがあります。その中で身体も変化していきます。だからこそ、今の年齢だけを見て判断するのではなく、これまでの身体の変化や生活背景も含めて、自分自身の身体を見つめ直してみることが大切です。

「加齢」は自然な変化です。
「慢性化」は、これまでの身体の状態や生活の積み重ねを考える必要があります。

この二つを同じものとして捉えないことが、長く続く腰痛や坐骨神経痛と向き合うための、新しい視点になるかもしれません。

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中島 恵

執筆者中島 恵

新潟県東蒲原郡出身。柔道整復師資格取得後、2007年から2018年まで柔道整復師として接骨院勤務。その後、勤務地を横浜に変え整骨院で勤務。
シオカワスクールの哲学教室で塩川雅士D.C.からカイロプラクティックの自然哲学を学んだことや、塩川カイロプラクティックで実際の臨床現場を見学させていただいたことで、哲学・科学・芸術の重要性を知る。
現在は、前田カイロプラクティック藤沢院での診療を通じて地域社会の健康に寄与しながら、シオカワスクールでは女性初のインストラクターとして後任の育成にも力を入れている。
自分自身が女性特有の悩みで悩んでいた経験を活かし、誰にも相談できずにどこへ行っても改善されずに悩んでいる女性に寄り添えるようなカイロプラクターを目指している。

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