薬に頼っても変わらなかった子宮筋腫による強烈な生理痛

薬に頼っても変わらなかった子宮筋腫による強烈な生理痛

痛み止めに頼らず生活できるようになり、家族との時間を心から楽しめるようになりました!

40代女性
来院に至った経緯
10代の頃から生理痛は強い方であったが、「体質だから仕方ない」と思い込み、市販の鎮痛剤でやり過ごしてきた。痛みで学校を休むこともあったが、周囲には理解されにくく、つい我慢してしまうことが多かった。20代半ばで結婚し、仕事と家庭を両立する中でも、生理のたびに強い痛みとだるさに悩まされることは続いていた。

30代に入ると経血量が増え、夜用ナプキンを重ねても数時間で漏れてしまうようになった。外出中に急に出血が増えて焦った経験から、旅行や遠出を避けるようになり、友人との約束も断ることが増えていった。「また来月も同じ苦しみが来るのか」と考えるだけで気持ちが沈み、月経前になると気分まで落ち込むようになった。

婦人科で検査を受けた結果「子宮筋腫」と診断され、ホルモン療法や手術を提案された。しかし「子宮を取らなければならないのか」という恐怖と、「薬で抑えても根本的な改善にはならないのでは」という不安が拭えず、治療に踏み切れないまま年月が過ぎていった。医師から「様子を見ましょう」と言われても、痛みと不安を抱え続ける日々は終わらなかった。

その間、下腹部の張り感や腰の重だるさ、頻尿といった圧迫症状も現れるようになった。夜は何度も目が覚めて熟睡できず、日中は頭がぼんやりして集中力が続かなくなった。「自分にできることを」と考え、漢方薬や整体、ヨガなども取り入れたが、毎月の強烈な生理痛は変わらず、痛み止めを飲んで出勤するのがやっとという状態が続いた。仕事中に痛みに顔をしかめないよう必死に耐え、帰宅後は何も手につかないまま横になることも少なくなかった。

そんなとき、長年の友人から「ここの先生すごいから、一度行ってみて!」と強く勧められた。最初は「カイロプラクティックで子宮筋腫が良くなるなんて」と半信半疑だったが、当院を調べてみると、ホームページには同じように子宮筋腫に悩む女性の症例が紹介されており、自分の症状と重なる部分が多かった。画面越しに読む体験談に涙がにじむほど、「自分と同じ悩みを抱えている人がここで希望を見つけたのだ」と胸に響いた。

これまでカイロプラクティックを受けた経験はなかったが、『根本改善』という言葉に強く惹かれた。「ここなら手術や薬に頼らずに根本的に変われるかもしれない。」そう思い、最後の望みをかけて当院に来院された。


【神奈川県茅ケ崎市から来院】
初診の状態
  • 01

    左仙腸関節の明らかな可動域制限

  • 02

    左上後腸骨棘上端内縁の強い浮腫

  • 03

    腰部起立筋の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、左の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、骨盤部と上部頸椎に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また左上後腸骨棘上端内縁と第一頸椎左横突起に強い浮腫が確認され、腰部起立筋と頸部胸鎖乳突筋は過緊張の状態であった。

レントゲン評価では、椎間板をD1~D6という6段階で評価していく。腰の椎間板の段階は6段階中4段階の慢性的なD4レベルで重度の骨盤の傾きや過前弯で反り腰が確認された。首の椎間板の段階は6段階中3段階の慢性的なD3レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックとなっていた。

検査所見と下腹部の異常な膨張感から、初期集中期の段階では週2回のケアから開始した。

3週目(5回目のアジャストメント)には、依然として月経時の強い痛みは残っていたものの、夜間の頻尿が減り、睡眠の質に改善が見られた。本人も「朝のだるさが少し楽になった」と語り、体調の変化を実感し始めた段階であった。

7週目(9回目のアジャストメント)には、下腹部の張り感が以前より和らぎ、月経時の経血量がやや減少した。仕事中に痛みで集中できなくなることが減り、帰宅後も家事に手をつけられる余裕が戻りつつあった。

12週目(15回目のアジャストメント)には、生理痛の程度が大幅に軽減し、これまで痛み止めを手放せなかった状態から「薬を飲まなくても耐えられる」と感じるまでに変化した。家族と出かける機会も増え、これ以降は以前のように予定を生理周期に縛られず立てられるようになった。

20週目(22回目のアジャストメント)には、下腹部の膨満感はほとんど気にならなくなり、月経周期も安定してきた。仕事にも集中できるようになり、本人は「下腹部のしこりが小さくなっている気がする。」と語っていた。

現在は、子宮筋腫による強い生理痛はほとんど落ち着いているが、再発防止と体調維持のため、定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の子宮筋腫による異常な生理痛は、女性ホルモンのバランスが乱れた結果、プロスタグランジンが過剰に分泌されていたことが大きな要因であったと考えられる。

プロスタグランジンは子宮収縮を強める作用を持ち、本来であれば経血をスムーズに排出するために必要な物質である。しかし過剰に分泌されると子宮の筋層に過度の緊張を生じさせ、強烈な痛みや下腹部の張り感を引き起こす。

では、なぜホルモンバランスが乱れてしまったのか。その背景には自律神経の不均衡が存在していたと考えられる。女性ホルモンの分泌は下垂体や視床下部の調整を受けており、この調整は自律神経系と密接に連動している。

副交感神経が十分に機能していないと視床下部—下垂体—卵巣系の連絡が乱れ、ホルモン分泌の周期性が崩れることにつながる。本症例では、骨盤部や上部頸椎にサブラクセーション(根本原因)が確認され、副交感神経系の機能低下が示唆された。

さらに、骨盤の可動域制限が存在することで、局所の血流障害や循環不良が起こりやすくなる。血流が滞れば老廃物や炎症性物質の排出が妨げられ、子宮筋腫の増悪要因となる。アジャストメントにより神経伝達と循環が改善された結果、子宮の機能が徐々に安定し、ホルモン分泌のリズムも整ったと考えられる。

また、子宮筋腫の周囲では慢性的な炎症反応が生じやすく、炎症性サイトカインやメディエーターが放出されることで、さらにプロスタグランジンの分泌異常を助長していた可能性も高い。

自律神経は免疫系とも密接に関わっており、交感神経が過剰に優位となると顆粒球が増加し炎症が悪化する一方、副交感神経の働きが回復するとリンパ球の比率が高まり、炎症が抑制され修復に導かれる。

本症例においても、アジャストメントによって副交感神経の機能が整ったことで免疫系の恒常性が回復し、慢性炎症が鎮静化されたと解釈できる。

このように、子宮筋腫そのものを直接取り除くわけではなく、神経機能・循環機能・ホルモン調整・免疫系の働きを正常化することで、身体本来の恒常性が回復し、痛みの悪循環が断ち切られていった。

今回のケースでは、薬物療法や外科的治療に頼らずとも、神経の流れを整えることで自らの自然治癒力を100%発揮することさえできれば、自律神経と免疫の調和を通じて婦人科系の不調が軽快することができると示す症例であった。
薬に頼っても変わらなかった子宮筋腫による強烈な生理痛
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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