短時間も座れない腰痛と右脚のしびれによる仕事への支障

短時間も座れない腰痛と右脚のしびれによる仕事への支障

少し座るだけで痛みが出ていた状態から、安心して仕事に集中できるようになりました!

40代男性
来院に至った経緯
数か月前から腰に痛みを感じるようになり、日常生活や仕事に支障をきたすようになってきた。もともと腰痛を繰り返していたわけではなく、最初は「少し違和感がある」程度であったが、次第にその違和感が痛みとしてはっきり自覚されるようになっていった。特定のきっかけや外傷の記憶はなく、当初は疲労や一時的な不調だろうと考え、様子を見ながら生活を続けていた。

仕事はデスクワークが中心で、日中は長時間パソコン作業を行うことが多い。しかし、椅子に座って作業を始めると、少し時間が経つだけで腰に痛みが出るようになり、同じ姿勢で座り続けることが難しくなっていた。以前のように集中して作業を続けることができず、頻繁に立ち上がったり姿勢を変えたりしなければならない状態が続いており、「短時間も座っていられない」ということ自体が仕事上の大きな支障となっていた。

歩行時にも腰の痛みを感じるようになり、少し歩いただけで腰から右脚にかけて違和感やしびれを覚えることがあった。そのため、外出時も痛みの出方を気にしながら行動するようになり、移動そのものが負担に感じられる場面が増えていった。

腰の痛みが続く中で、これまでに整体や鍼治療にも通った。施術を受けた直後は一時的に楽になる感覚はあったものの、座ることや歩くことによってすぐに痛みが出てくる状態は変わらず、数日経つと元の状態に戻ってしまうことを繰り返していた。

その場では楽になるが、根本的には良くなっていないという感覚が強くなり、通院を続けても改善の実感が得られないことに不安を感じるようになっていた。

また、腰の痛みの影響で夜間も安静に過ごしにくく、寝返りを打つ際に痛みで目が覚めてしまうことがあった。十分に眠れない日が続き、疲労が抜けにくい状態が続いていたことで、日中の仕事や生活にも影響を感じるようになっていた。

痛み止めや湿布などで一時的にしのぎながら生活していたものの、座ることや歩くことといった日常動作の中で痛みが出る状態は改善せず、「このままでは仕事を続けるのが難しくなるのではないか」という不安が強くなっていった。

腰の痛みに加えて右脚のしびれや睡眠への影響も出てきていたことから、これまでとは違う視点で身体をみてもらえそうな治療院を探していたところ、当院のHPに診る機会があった。レントゲンを撮って根本原因を特定するという、これまで通った治療院にはなかった視点での検査を受けられるということに興味を持ち、当院に来院された。


【神奈川県藤沢市から来院】
初診の状態
  • 01

    右仙腸関節の明らかな可動域制限

  • 02

    右仙骨翼にスポンジ状の浮腫

  • 03

    腰部起立筋の過緊張

経過と内容
初診時の状態では、右の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、骨盤部に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また右仙骨翼に強い浮腫が確認され、腰部起立筋は過緊張の状態であった。

レントゲン評価では、椎間板をD1~D6という6段階で評価していく。腰の椎間板の段階は6段階中4段階の慢性的なD4レベルで重度の骨盤の傾きや過前弯で反り腰が確認された。首の椎間板の段階は6段階中3段階の慢性的なD3レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックとなっていた。

初期集中期の段階では週2回のケアが必要な状態であったが、腰の痛みから仕事が思うように進まず、休日も仕事をしなければならない状態であったため、無理のない範囲で週1回のケアから開始した。

3週目(3回目のアジャストメント)には、座った直後から出ていた腰の鋭い痛みがやや軽減し、「少し長く座っていられる時間が伸びた」との自覚があった。歩行時にすぐ出ていた右脚のしびれも、出現までの時間がわずかに延びていた。仙腸関節由来と考えられる“初期の痛み”に変化がみられ始めた段階であった。

6週目(6回目のアジャストメント)には、短時間で出現していた痛みはさらに軽減し、仕事中に何度も立ち上がらなければならない状況は減少していた。一方で、長時間座った後にじわじわと出てくる鈍い腰の重だるさは残存しており、椎間関節由来と考えられる後半の痛みが浮き彫りになる経過をたどっていた。

14週目(10回目のアジャストメント)には、右脚のしびれはほとんど出現しなくなり、歩行時の不安感も大きく軽減していた。座位保持も可能となり、業務への支障は明らかに減少していた。長時間のデスクワーク後に感じていた腰の重さも以前ほど強くは出なくなり、夜間の寝返り時の痛みも減少していた。

22週目(14回目のアジャストメント)には、日常生活において痛みを強く意識する場面はほとんどなくなっていた。長時間の作業後に軽い張りを感じることはあるものの、短時間で出現していた鋭い痛みや右脚へのしびれは消失していた。睡眠も安定し、夜間に痛みで目が覚めることはなくなっていた。

現在は、初診時にみられていた短時間で出現する腰痛および右脚のしびれは消失し、仕事にも支障のない状態が維持されている。今後も再発予防および神経機能の安定を目的として、定期的なカイロプラクティックケアを継続している。

考察
今回の腰痛と右脚のしびれは、右仙腸関節の機能低下が主たる原因であったと考えられる。

本症例の特徴は、「少し座っただけ」「少し歩いただけ」で痛みが出現していた点にある。これは椎間関節の慢性的な炎症や変性よりも、骨盤部の安定性が瞬時に破綻するタイプの痛みであることを示唆している。仙腸関節の機能が低下すると、体重負荷がかかった瞬間に支持機構が不安定となり、腰部周囲の筋群が反射的に過緊張を起こす。その結果、鋭い痛みや下肢への関連痛が短時間で出現しやすくなる。

初診時には右仙腸関節の明らかな可動域制限と右仙骨翼の浮腫が確認されており、骨盤部に神経機能の低下が存在していたことは明らかであった。仙腸関節は単なる可動関節ではなく、体幹の荷重伝達の要となる部位であり、この部位の機能低下は腰椎全体へ過剰な代償を生じさせる。

レントゲン評価では腰部はD4レベルの慢性的段階であったが、D4はすでに長期間負荷が蓄積している状態を示す。つまり、椎間関節や椎間板には慢性的ストレスが存在していたが、それ自体が今回の「即時に出る痛み」の主因ではなく、仙腸関節の不安定性によってその負荷が一気に顕在化していたと考えられる。

また、右脚へのしびれについても、神経根圧迫の明確な所見は認められていない。したがって、椎間板ヘルニアなどの器質的障害よりも、骨盤部の機能低下に伴う神経過敏状態や関連痛として説明する方が妥当である。仙腸関節の問題が改善すると比較的早期に下肢症状が軽減した経過は、この仮説を支持している。

短時間で出現していた鋭い痛みが先に改善し、その後に長時間負荷後の鈍痛が軽減していった経過は、仙腸関節由来の急性機能障害が先に安定し、その後に椎間関節の慢性負荷が整理されていった回復過程を示している。

本症例は、腰痛を単に「腰の問題」と捉えるのではなく、骨盤部の機能低下という根本原因を特定することの重要性を示す症例である。仙腸関節に存在していたサブラクセーション(根本原因)による神経機能低下を整えることで、短時間で出現していた痛みと下肢症状が段階的に改善したことは、骨盤部の安定性と神経調整機構が腰痛発症に深く関与していることを示唆している。
短時間も座れない腰痛と右脚のしびれによる仕事への支障
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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