繰り返す胃もたれと胃痛、どこに行っても「異常なし」と言われ続けた日々

繰り返す胃もたれと胃痛、どこに行っても「異常なし」と言われ続けた日々

不眠や頭痛まで重なり限界を感じていた私が、体の根本から改善を実感できました!

40代男性
来院に至った経緯
子どもの頃から手足の冷えを感じやすく、小学生の頃は水泳の授業が苦手だった。ただ、それ以外の運動は得意で、身長の高さを活かして小学校から大学までバレーボールを続けてきた。社会人になった現在も週2回は地元のチームで汗を流し、体を動かす習慣は続いていた。

仕事はデスクワーク中心で、毎日10時間以上パソコンに向かう生活が続いていたが、特に大きなストレスを感じてはいなかった。2年ほど前から食後に胃の膨張感や翌朝まで続く胃もたれを感じるようになり、空腹時には胃痛も出るようになった。

消化器内科を受診し検査を受けたが「異常なし」と言われ、「ストレスが原因でしょう」と説明を受けただけだった。処方された胃薬を試しても効果を実感できず、服用をやめてしまった。生活習慣も特に乱れていないのに改善しないことに疑問を感じながらも、納得するしかない日々が続いた。

半年前からは午後になると強い頭痛が出るようになり、仕事に集中できなくなった。同時期から眠りも浅くなり、寝つきに時間がかかるだけでなく、夜中に何度も目が覚めてしまうようになった。朝は体が重く、疲労感が抜けないまま仕事をこなす日々が続いた。

胃の不調だけでなく、不眠や頭痛いった症状まで悪化していく感覚があり、再び病院を受診したが「ストレスが原因ですね」と説明されるばかりで、決定的な改善策は見つからなかった。

その後も心療内科や睡眠外来、脳神経内科など複数の病院で精密検査を受けたが、どこでも異常は指摘されず、原因はわからないままだった。

「体の不調を感じているのに検査では何も出ない」という状況が続き、同僚の紹介で整体や針治療も試したが大きな変化はなく、途方に暮れていた。

そんな折、奥様が当院のGoogle口コミを見つけ、「ここは評判が良いから一度相談してみたら」と勧めてくれた。ホームページを確認すると、「根本原因の改善」「どこに行っても治らなかった方へ」という言葉が目に入り、「これはまさに自分のことかもしれない」と強く共感した。

これまで改善しなかった症状も、ここなら変えられるかもしれないという希望を抱き、当院に来院された。


【神奈川県茅ケ崎市から来院】
初診の状態
  • 01

    第一頸椎左横突起にスポンジ状の浮腫

  • 02

    頚部胸鎖乳突筋の過緊張

  • 03

    左仙腸関節の可動域制限

経過と内容
初診時の状態では、第一頸椎と左仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、上部頸椎と骨盤部に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また第一頸椎左横突起と左仙骨翼に強い浮腫が確認され、頚部胸鎖乳突筋と腰部起立筋は過緊張の状態であった。

レントゲン評価では、椎間板をD1~D6という6段階で評価していく。腰の椎間板の段階は6段階中4段階の慢性的なD4レベルで重度の骨盤の傾きや過前弯で反り腰が確認された。

首の椎間板の段階は6段階中4段階の慢性的なD4レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックを通り越してスワンネック(逆カーブ)となっていた。

初期集中期の段階では週2回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから開始した。

4週目(4回目のアジャストメント)には、食後の膨満感や翌朝の胃もたれが軽くなり、朝食を取っても不快感が残らない日が出てきた。夜の寝つきも少しずつ改善し、以前よりも短時間で眠れるようになった。

8週目(7回目のアジャストメント)には、午後になると毎日のように出ていた頭痛の頻度が減り、デスクワーク後半の集中力が戻り始めた。睡眠も中途覚醒が減り、まとまった休息を取れる日が増えた。

12週目(11回目のアジャストメント)には、胃痛はほとんど感じなくなり、週末に家族と外食をしても翌日に強い胃もたれが残らなくなった。末端の冷えも和らぎ、冬場でも手足が温かいと感じられるようになった。

20週目(17回目のアジャストメント)には、胃の不調はほぼ消失し、午後の頭痛や夜間の不眠も大幅に改善した。体力が安定し、仕事も家庭も支障なく送れるようになり、「体が軽い」と実感できる状態に変わっていった。

現在は、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の胃もたれ・胃痛は、自律神経の乱れが原因であったと考えられる。

消化管の働き、とくに胃酸分泌や粘膜の保護機能は自律神経によって精密にコントロールされている。通常、副交感神経が優位なときに胃酸は適切に分泌され、消化が促される。一方で交感神経が優位になると胃の血流は抑制され、胃酸分泌は低下する。

しかし、ストレスや神経系の不均衡が長期に続くと、この両者のバランスが崩れ、結果として胃酸分泌の過不足が繰り返され、胃粘膜が傷つきやすい状態になる。これが慢性的な胃もたれや空腹時の胃痛に直結していた可能性が高い。

さらに、午後以降に出現する頭痛や夜間の不眠、末端冷え性といった症状も、自律神経の乱れと密接に関係している。交感神経の過剰な緊張は末梢血管を収縮させるため手足の冷えを生み、脳の血流障害として頭痛を助長する。

また、交感神経優位の持続は「休息のスイッチ」である副交感神経の働きを阻害するため、寝つきの悪さや夜間の覚醒を引き起こす。不眠による疲労の蓄積はさらに消化機能を低下させ、悪循環を強めていたと考えられる。

検査では、骨盤部と上部頸椎に顕著な反応が確認された。骨盤部の不安定さは背骨全体に影響を及ぼし、長時間のデスクワークでさらに神経系への負担を蓄積させていたと考えられる。

上部頸椎の乱れは迷走神経の機能低下と直結しており、消化・循環・睡眠といった生命維持機能全般に影響を及ぼす。これらの部位への負担は自律神経のバランスを乱すことに繋がっていたと推察される。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ自律神経の過緊張が解放されたことで、胃の消化機能が回復し、午後の頭痛や不眠、末端冷え性といったさまざまな症状も改善されたと考えられる。

今回の症例は、臓器そのものに異常が見られなくても、自律神経の乱れによって胃腸症状や全身の不調が引き起こされることを改めて示している。

症状の部位にとらわれず、神経の流れを整えることで体が本来持つ自然治癒力を引き出すことが、慢性的な胃の不調や自律神経症状を改善へ導く根本的な鍵であることを確認できる症例であった。
繰り返す胃もたれと胃痛、どこに行っても「異常なし」と言われ続けた日々
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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