外食が楽しめなくなった慢性的な胃もたれと胃痛

外食が楽しめなくなった慢性的な胃もたれと胃痛

「普通に食べて笑えること」が戻り、安心して食事を楽しめるようになりました!

20代女性
来院に至った経緯
学生の頃から食べることが好きで、友人とカフェ巡りやランチに出かけるのが楽しみの一つだった。社会人になってからもおしゃれなレストランや話題のスイーツ店に通い、SNSに写真をアップするのが日常の習慣になっていた。

大学を卒業して社会人になってからというもの、昼食後や仕事終わりに「胃が重い」「少し痛い」と感じることが増えていった。最初は「食べすぎただけだろう」「働きすぎで疲れているだけ」と軽く考えていたが、次第に食事の量に関係なく胃もたれや胃痛が出るようになり、外食を楽しめなくなっていった。

会社の飲み会や友人との食事でも脂っこい料理を避けざるを得ず、周囲に気を遣わせてしまうこともあり、自分だけが取り残されているような疎外感を覚えるようになった。元々は食べ過ぎないように体型のことを気にしていたが、少し食べただけで胃の不快感が強まるため、むしろ体重が落ちていくことに不安を感じていた。

鏡に映る疲れた表情を見るたびに気分が落ち込み、休日も出かける気力が湧かなくなっていた。市販の胃薬を常備するようになり、一時的に楽にはなるものの、根本的な改善が見えないことに焦りを感じていた。

内科で「逆流性食道炎かもしれない」と言われ、胃酸を抑える薬を処方されたが、飲んでいる間しか楽にならず、服薬をやめるとすぐに再発。医師からは「ストレスや生活習慣の影響でしょう」と言われたが、具体的な改善策が見つからず、このまま薬を続けるしかないのかと不安が募っていった。

職場の同僚が週1回針治療を受けに行っていると聞いたため、自分で調べて自宅近くの鍼灸院に通ってみたが、確かに体は軽くなったものの胃もたれや胃痛にはそれほど変化を感じることはできなかった。

鍼灸院の先生からは、「自律神経の問題だと思いますよ。」と言われていたため、自律神経に強そうな治療院を探す日々だった。

そんなとき、たまたまGoogleマップで当院の口コミを目にする機会があり、興味が湧いてホームページを見ると同じような胃の問題で苦しんでいる人が改善されていることを知った。「ここなら変われるかもしれない」という思いで、当院に来院された。


【神奈川県横浜市西区から来院】
初診の状態
  • 01

    第一頸椎左横突起にスポンジ状の浮腫

  • 02

    右上後腸骨棘上端内縁の強い浮腫

  • 03

    右仙腸関節の明らかな可動域制限

経過と内容
初診時の状態では、右の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、上部頸椎と骨盤部に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また第一頸椎左横突起と右上後腸骨棘上端内縁に強い浮腫が確認され、頸部胸鎖乳突筋と腰部起立筋は過緊張の状態であった。

レントゲン評価では、椎間板をD1~D6という6段階で評価していく。腰の椎間板の段階は6段階中2段階のD2レベルだったが重度の骨盤の傾きや過前弯で反り腰が確認された。首の椎間板の段階はそれほど慢性的なところは確認されなかったが、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックを通り越してスワンネック(逆カーブ)となっていた。

検査結果と本人の「食事が摂れない」という切実な訴えを考慮し、初期集中期の段階では無理のない範囲で週1回のケアから開始した。

2週目(2回目のアジャストメント)には、夜間の差し込むような痛みが軽くなり、翌朝まで不快感が続くことは減ってきた。食べられる量はまだ少なかったが、本人は「胃の重さに振り回される感じが薄れてきた」と小さな変化に希望を見出していた。

5週目(5回目のアジャストメント)には、食後の胃もたれが以前より短時間で治まるようになり、外食に対する不安が軽減した。市販薬に頼る頻度が減り、「薬がなくても乗り切れる日がある」と自信を持てるようになった。この段階でケアのペースを2週間に一度に広げることができた。

11週目(8回目のアジャストメント)には、胃痛はほとんど出なくなり、食後の重だるさも軽快していた。友人とのランチを心から楽しめるようになり、気分も明るくなっていた。体重の減少が止まり、顔色にも健康的な血色が戻ってきた。

17週目(11回目のアジャストメント)には、症状の安定が定着し、食事の制限を意識する必要がほとんどなくなった。「普通に食べて笑えることが嬉しい」と本人が語るように、生活の質が大きく改善していた。

現在は、胃もたれや胃痛といった症状はほとんど落ち着き、食事を安心して楽しめるようになっているが、再発予防と体調維持のために定期的なカイロプラクティックケアを継続している。

考察
今回の胃もたれや胃痛は、自律神経の乱れが原因であったと考えられる。消化機能は副交感神経の働きによって活性化されるが、日常的な緊張や不安、仕事上のストレスによって交感神経が優位に傾くと、胃の蠕動運動が抑制され、分泌機能も低下する。その結果、少量の食事でも胃の中に停滞感が残り、痛みや不快感が長時間続くことにつながる。

この患者の場合、初診時には上部頸椎と骨盤部に明らかな可動域制限と筋緊張が確認され、体表温度検査でも自律神経の左右差が顕著にみられた。これらの所見は、長期間にわたる交感神経の過活動と副交感神経の低下を反映しており、消化管の運動障害の背景となっていたと考えられる。

アジャストメントを通じて上部頸椎の負担を軽減したことで、迷走神経の働きが回復し、消化管の運動と分泌が正常化に向かった。同時に骨盤部へのアプローチにより、全身の姿勢安定性が高まり、内臓への物理的な圧迫や血流障害も軽減された。これらが相互に作用することで、短期間で胃の痛みやもたれが和らぎ、食事に対する不安も解消されていった。

胃の働きは自律神経だけでなく、血流とホルモン分泌にも強く影響を受ける。交感神経の過活動が抑えられることで胃粘膜への血流が回復し、消化液の分泌も本来のリズムを取り戻す。これにより消化過程が円滑となり、胃酸の過剰や停滞による刺激が軽減されたと考えられる。

胃の不調が単なる食事内容や生活習慣の問題ではなく、神経・循環・内分泌の複合的な調整機構の乱れから生じることを示している。アジャストメントによってサブラクセーション(根本原因)を正すことで、神経機能を根本から整えるカイロプラクティックのアプローチは、このような多面的な不調を効率的に回復へと導く可能性を示した症例であった。
外食が楽しめなくなった慢性的な胃もたれと胃痛
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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