【上220/下130という恐怖】救急搬送まで追い込まれた高血圧

【上220/下130という恐怖】救急搬送まで追い込まれた高血圧

命が危険と言われた私が、もう一度健康を取り戻せました!

50代男性
来院に至った経緯
もともと血圧は高めで、30代の頃から健康診断で「注意が必要」と言われ続けてきた。

40代半ばを過ぎると数値はさらに悪化し、毎年のように医師から降圧剤を勧められたが、「一度飲み始めたら一生薬に頼ることになるのではないか」という強い抵抗感があり、服用は避けていた。副作用で日常生活に支障が出るのではという不安もあった。

食事に気を配り、塩分を減らし、禁酒や減量も試みた。ウォーキングやストレッチを日課に取り入れたこともあったが、血圧は思うように下がらず、むしろ年齢とともに数値は悪化していった。

昼過ぎからは頭が重く締め付けられるような頭痛に悩まされることも多く、めまいや耳鳴り、夜は動悸で目が覚めてしまうことが続いた。翌朝は疲労が抜けず体が重く、仕事に集中できないことが増えていった。

特に仕事は責任が重く、長時間のデスクワークや不規則な生活が続いていた。会議中に頭が真っ白になったり、重要な場面で集中できなかったりと、血圧の高さが仕事のパフォーマンスにも影響を与え始めていた。

「このままでは仕事どころか、自分の人生そのものが奪われてしまうのではないか」という不安が強くなっていった。

そんなある日、職場で立ちくらみを起こし、視界が揺れる中で心臓がバクバクと激しく脈打ち、動悸が止まらなくなった。顔面蒼白になり、同僚に支えられて救急搬送された。

病院で測定された血圧は上220、下130と異常な数値と不整脈を指摘された。医師から「このままでは脳梗塞や心筋梗塞になってもおかしくありません。命に関わる非常に危険な状態です」と強い口調で警告された。

その瞬間、これまでどこか他人事のように感じていた「高血圧」が、自分の命を直接脅かす現実の恐怖に変わった。もし自分が倒れたら、家族に迷惑をかけ、生活そのものが成り立たなくなる。子どもの将来や家庭の責任を考えると、不安と恐怖で胸が押し潰されそうになった。

念のため、脳や心臓などの精密検査を受けたが臓器的な異常は無いと診断された。そのことには安心したが、降圧剤を処方され、異常が無いのに薬を飲むことに対して猛烈な不安感を覚えた。

処方された降圧剤を前に、「この薬を飲み続けて一生を過ごすしかないのか」という葛藤が頭を離れなかった。整体や針治療にも通ったが、血圧が安定することはなく、根本的な改善にはつながらなかった。

「結局は薬か倒れるのを待つしかないのか」と、出口の見えない袋小路に追い込まれていった。

そんな時、偶然目にしたのが塩川満章先生のYouTube動画であった。薬や注射に頼らず、神経の働きを整えることで体が本来持つ力を引き出すという考え方に強く心を揺さぶられた。

「自分の問題は血圧そのものではなく、神経の働きや体の調和が乱れていることにあるのではないか」と気づかされ、「まだ自分の体には回復の可能性があるかもしれない」と希望が芽生えた。

調べるうちに、塩川先生の直弟子として長年の臨床経験を持つ院長が、藤沢で開院していることを知った。数多くの患者を改善に導いてきた実績を持つ人物であれば、これまでどうにもならなかった自分の体も変えられるかもしれないと強く感じた。

「もう二度と救急車で運ばれるような恐怖は味わいたくない。薬に頼らず、自分の体の力で健康を取り戻したい。」その切実な思いを胸に、最後の望みを託して当院に来院された。


【神奈川県藤沢市から来院】
初診の状態
  • 01

    全身の過緊張

  • 02

    右仙骨翼にスポンジ状の浮腫

  • 03

    第一頸椎右横突起から右後頭部にかけての強い浮腫

経過と内容
初診時の状態では、右の仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、骨盤部と上部頸椎に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また右仙骨翼と第一頸椎右横突起に強い浮腫が確認され、腰部起立筋と頸部胸鎖乳突筋を中心に全身の筋肉が過緊張の状態であった。

レントゲン評価では、椎間板をD1~D6という6段階で評価していく。腰の椎間板の段階は6段階中5段階の慢性的なD5レベルで重度の骨盤の傾きが確認された。首の椎間板の段階は6段階中4段階の慢性的なD4レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックとなっていた。

初期集中期の段階では週3回のケアを提示したが、仕事の関係で週2回のケアから開始した。

3週目(5回目のアジャストメント)には、来院当初は常に上180〜200台、下110~130台で推移していた血圧が、上170台前半・下100台前半まで下がる日が出てきた。夜中に動悸で目が覚めることが減り、朝の重だるい感じも軽くなった。

6週目(11回目のアジャストメント)には、最高血圧が160台で安定するようになり、職場で感じていた立ちくらみがほとんど消失した。肩こりや首の張りも和らぎ、集中力が戻り始めた。この段階でケアのペースを1週間に一度に広げることができた。

10週目(15回目のアジャストメント)には、血圧は150台を維持できるようになり、医師からも「以前と比べて危険な状態は脱している」と言われた。睡眠の質が改善し、ぐっすり眠れる日が増え、日中の疲労感が大幅に減った。

20週目(25回目のアジャストメント)には、血圧は140台前半まで安定するようになり、頭痛やめまいはほとんど出なくなった。家族と旅行に出かけても体調の不安を感じることなく過ごせるようになり、「もう一度健康を取り戻せるかもしれない」という実感が得られた。

現在は、血圧値も安定しており、ほとんどの症状が落ち着いたが、身体のメンテナンスとして定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の高血圧は、自律神経の乱れが原因であったと考えられる。

通常、上200下130のような拡張期も収縮期もどちらも高い「高血圧」のことだけを考えるのであれば、交感神経領域からアプローチをしたいところであるが、今回のケースでは明らかな骨盤部の乱れが確認された。

人間の背骨は土台である骨盤部の上に乗っているため、骨盤部の乱れは背骨全体への負荷となってしまうため、それが交感神経支配領域の過度な負担となっていたのだろう。検査では上部頸椎にも強い反応が確認されたが、骨盤部と上部頸椎はどちらも副交感神経支配の領域となる。

偏った神経系への負担は、自律神経のバランスを乱してしまう。高血圧以外にも、不整脈、動悸、めまい、耳鳴りといった症状が現れていた。

心臓などに器質的な異常が無く、不整脈や動悸が続く場合は迷走神経の問題も考慮する必要がある。検査で反応があった上部頸椎は迷走神経と密接な関係がある。また、上部頸椎は耳とも密接な関係があり、めまいや耳鳴りといった症状とも合致する。

初診時の状態では、全身の筋肉が過緊張の状態であったが、自律神経の乱れから交感神経が過剰に働いてしまい、強い筋緊張を生んでいたのだろう。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれ、自律神経のバランスが整った結果、高血圧のみならずさまざまな症状の改善に繋がったと考えられる。

どのような症状であったとしても、症状ベースでアプローチを決めるのではなく、問題となっている根本原因を特定する検査が何よりも重要である。改めて神経の流れを整えて、体の情報を脳へ届けることの重要性が確認できる症例であった。
【上220/下130という恐怖】救急搬送まで追い込まれた高血圧
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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