薬も鍼灸も効かず悪化した三叉神経痛による顔面の激痛

薬も鍼灸も効かず悪化した三叉神経痛による顔面の激痛

眠れないほどの電撃痛が消え、営業職として笑顔で働ける日常を取り戻せました!

30代男性
来院に至った経緯
普段は営業職として多忙な日々を送っており、若い頃から体力と気力には自信があった。多少の疲れやストレスも、気合いと工夫で乗り越えてきたつもりだった。しかし二週間ほど前、突然左の顔に電気が走るような痛みが出た。最初は一時的な違和感かと思ったが、数日のうちにおでこや目、頬から顎にかけて広がり、激痛が繰り返し走るようになった。特に食事や歯磨きといった動作のたびに強い痛みが走り、夜も眠れなくなってしまった。

翌朝、歯を磨こうとした瞬間にまた鋭い痛みに襲われ、出社どころではなくなった。営業の仕事は人と接して笑顔で会話をすることが欠かせないが、顔の痛みでまともに話すことさえ困難になり、このままでは仕事を続けることができないのではないかという強い不安を覚えた。取引先との大事な打ち合わせも控えており、プレッシャーがのしかかる中で「このままでは営業としての信用すら失ってしまうのではないか」という恐怖も頭をよぎった。

病院を受診すると「三叉神経痛」と診断され、抗てんかん薬を処方された。しかし副作用の頭の重さばかりが気になり、痛みはほとんど改善しなかった。さらに神経ブロック注射を打たれたものの、効果は一時的で翌日には再び強い痛みに戻ってしまった。医師からは「神経痛は時間がかかるものだから」と淡々と告げられたが、痛みで眠れない夜を過ごしている本人にとっては、先の見えない絶望感しか残らなかった。

「神経というくらいなら鍼灸の方が良いのでは」と思い立ち、以前腰痛で改善を実感したことのある鍼灸院に足を運んだ。しかし今回は全く効果を感じられず、それどころか顔の痛みが以前より強くなったように感じ、深い失望と焦燥を覚えた。かつて信頼できた場所でも改善しない現実に直面し、「このままでは営業の現場に立てなくなる」と仕事への危機感がさらに募っていった。

そんな中、職場の同僚から「インターネットで調べたら、ここは評判が良さそうだよ」と当院のホームページを紹介された。実際に見てみると、同じように顔面神経痛で苦しんだ人が改善した体験談が掲載されており、自分の姿と重ね合わせるように何度も読み返した。「ここなら根本的に助けてもらえるかもしれない」という希望がわき上がり、藁にもすがる思いで来院を決意した。


【神奈川県綾瀬市から来院】
初診の状態
  • 01

    第一頸椎左横突起にスポンジ状の浮腫

  • 02

    頸部胸鎖乳突筋の過緊張(特に左側)

  • 03

    左仙腸関節の可動域制限

経過と内容
初診時の状態では、第一頸椎と左仙腸関節には明らかな可動域制限があった。体表温度検査では、上部頸椎と骨盤部に明らかに左右の温度の誤差が確認された。また第一頸椎左横突起と左上後腸骨棘上端内縁に強い浮腫が確認され、頸部胸鎖乳突筋の過緊張(特に左側)と腰部起立筋は過緊張の状態であった。

レントゲン評価では、椎間板をD1~D6という6段階で評価していく。腰の椎間板の段階は6段階中3段階の慢性的なD3レベルで重度の骨盤の傾きや過前弯で反り腰が確認された。首の椎間板の段階は6段階中4段階の慢性的なD4レベルが確認され、首の前弯カーブ(前カーブ)は消失してストレートネックとなっていた。

顔に出てしまった症状は時間との戦いでもあるため、初期集中期の段階では週2回のケアから開始した。

1週目(2回目のアジャストメント)には、依然として左顔面に電気が走るような鋭い痛みは出ていたが、発作の回数が大幅に減少し、夜間に数時間まとまって眠れる日が出てきた。本人も「一晩中痛みに耐える日がかなり減った」と変化を実感し始めた。

2週目(4回目のアジャストメント)には、食事や歯磨きといった日常の動作でも、以前のような強烈な電撃痛はほとんど出なくなった。まだ瞬間的な違和感は残るものの、仕事への復帰に支障がないほどに改善し、表情にも余裕が戻ってきた。同僚からも「顔つきがだいぶ楽になったね」と声を掛けられるようになった。

4週目(7回目のアジャストメント)には、日中の痛みはほとんど消失し、夜も深く眠れるようになった。これまで恐怖心を伴っていた食事や会話も自然にできるようになり、精神的な負担が大幅に軽減された。

6週目(11回目のアジャストメント)には、痛みはほぼ完全に消失し、神経の過敏な反応も落ち着いてきた。営業職としての外回りや会話にも不安を感じることなく取り組めるようになり、仕事への集中力も回復した。

現在は、顔面の強い痛みや不眠といった症状は完全に落ち着いているが、二度と同じ苦しみを味わいたくないという思いから、再発防止のため定期的なカイロプラクティックケアを続けている。

考察
今回の左顔面神経痛(三叉神経痛)は、上部頸椎における軸転変位によって脊髄後方部1/3が圧迫されていたことが原因であったと考えられる。

上部頸椎は側方変位が主体となるが、顔面神経痛・三叉神経痛、あるいはベル麻痺のように顔へ症状が現れるケースでは、軸転変位による脊髄圧迫が背景にある可能性が高い。

そのため、単純に「首が傾いている」といった外見的な所見にとどまらず、どの椎骨がどの方向に変位し、どの神経を圧迫しているかを正確に見極める精度の高い検査力が不可欠である。

ここを誤れば、不必要な部位へのアジャストメントによって症状を悪化させてしまう危険性すらある。

上部頸椎は顔面の感覚を司る三叉神経(第5脳神経)とも密接な関係を持っている。三叉神経の一次ニューロンは脳幹に入力し、延髄から頸髄高位にまで広がる「三叉神経脊髄路核」に接続している。

この領域は上部頸椎に隣接しており、頸椎の変位や機能障害によって間接的に刺激や圧迫を受けると、顔面領域に異常感覚や電撃痛が生じることがあるとされている。こうした解剖学的背景からも、今回の症例のように上部頸椎の乱れが顔面神経痛を引き起こすメカニズムは十分に説明できる。

顔に症状が出る疾患は「時間との戦い」であることも重要な点である。顔面領域は感覚神経と運動神経が複雑に交差しており、一度強い圧迫や炎症が生じると、短期間で急激に悪化することが少なくない。

神経が長期間圧迫を受け続ければ、回復が遅れたり慢性化するリスクが高まり、患者の日常生活に大きな支障をもたらし、生活の質(QOL)そのものを低下させてしまう。

今回のケースでは、発症から約2週間という比較的早い段階でカイロプラクティックケアを開始できたこと、さらに初期集中期に週2回という集中的なアジャストメントを行えたことが早期改善に大きく寄与したと考えられる。

実際に、初診時には睡眠もままならないほどの強烈な電撃痛に悩まされていたが、集中的なケアを受ける中で表情の硬直が和らぎ、夜間にまとまった睡眠が取れるようになっていった。

この変化は、痛みの軽減という表面的な改善にとどまらず、神経機能そのものが回復してきたことを示している。

アジャストメントによりサブラクセーション(根本原因)が取り除かれた結果、脳と顔面領域をつなぐ神経伝達が正常化し、強い痛みが鎮静化へと向かった。

不安で眠れないほどの電撃痛が次第に落ち着いていった経過は、神経の働きが正しく回復してきたことを臨床的に裏づけるものである。

あらためて、顔に出る神経症状の改善には「早期の段階で神経の流れを整え、体から脳へ正しい情報を届けること」が決定的に重要であると確認できる症例であった。

※どのような症状でも同じことですが、顔の症状は特に時間との戦いになります。顔面の症状でお困りの方は早めのカイロプラクティックケアをおススメします。
薬も鍼灸も効かず悪化した三叉神経痛による顔面の激痛
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前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。1972年に塩川満章D.C.が開院した銀座の塩川カイロプラクティックに内弟子として入る。塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.に師事し、副院長まで務める。また日本で最も歴史あるカイロプラクティック学校シオカワスクールでは現役講師を務めており、後任の育成にも力を入れている。2023年5月に地元である藤沢の地で、カイロプラクティックの最前線である塩川カイロプラクティックで学んだ本物のカイロプラクティックを提供する院を実現するため、【前田カイロプラクティック藤沢院】を開院。

笑顔溢れ、心豊かに、幸せな毎日をサポートできるようにカイロプラクターとして尽力している。またシオカワグループの一員として、感謝・感動・希望に溢れる社会を目指している。

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