手・腕・肩の筋力低下

手・腕・肩の筋力低下の本当の原因は、「筋肉」ではなく“神経の働き”にあった!

手・腕・肩の筋力低下の本当の原因は、「筋肉」ではなく“神経の働き”にあった!

最近、「腕に力が入りにくい」「物を持つとすぐ疲れる」「肩の筋肉が落ちてきた気がする」と感じる人が増えています。特にデスクワークやスマートフォンの使用など、長時間同じ姿勢を続ける生活が多い人では、首や肩まわりの筋肉や神経に負担がかかりやすく、手・腕・肩の筋力低下を訴えるケースが目立ちます。

日本整形外科学会の調査によると、40代以降の男女のうち約6割が「上肢の筋力低下」を自覚しており、特に女性では50代後半から急激に増える傾向があります。加齢やホルモンバランスの変化に加え、運動不足や姿勢の乱れ、ストレスによる神経機能の低下も関係していると考えられています。

初期の段階では、ペットボトルのキャップを開けるのが難しい、ドライヤーを持つ腕がだるいといった軽い違和感から始まりますが、進行すると腕が上がらない、肩に力が入らない、物を持つのがつらいといった明確な筋力の低下へと発展していきます。

筋力低下は単なる筋肉の問題ではなく、その背景に神経機能や姿勢バランスの乱れが関係している場合が多いです。同じ生活をしていても差が出るのは、身体の使い方や神経の働きが人によって異なるためです。年齢や疲労のせいと考える前に、なぜ力が入りにくくなっているのかという根本原因を見極めることが大切です。

このコラムでは、手・腕・肩の筋力低下に関する正しい知識と一般的な治療法、そしてカイロプラクティックによる根本的なアプローチの違いについて解説していきます。

こんな経験したこと
ありませんか?

  • ペットボトルのキャップやドアノブを回すときに力が入りにくい
  • 長時間パソコンやスマホを使った後、腕や手がだるく感じる
  • 髪を乾かす、洗濯物を干すなどの動作で肩が疲れやすい
  • 腕や手に力が入りづらく、細かい作業がしにくくなった
  • 以前よりも肩や腕の筋肉が落ちた、または左右の力に差を感じる

一般的な手・腕・肩の筋力低下に対しての治療法common medical care
一般的な腰痛に対しての治療法
手や腕、肩の筋力低下に対して、整形外科などの医療機関では主に「筋肉を鍛える」「炎症を抑える」「神経の圧迫を取り除く」といった方法が取られます。

初期の段階では、原因が筋肉の使いすぎや運動不足によると判断されることが多く、リハビリや運動療法が中心となります。軽いダンベル運動やストレッチ、チューブトレーニングなどで筋肉を刺激し、血流を促すことが推奨されます。また、炎症を伴う場合には、消炎鎮痛薬(痛み止め)や湿布、電気治療などが併用されます。

神経の圧迫が疑われる場合には、MRI検査などで頸椎や胸郭出口の状態を確認し、ブロック注射やけん引療法などの保存的治療が行われます。これらは痛みやしびれを一時的に軽減する効果がありますが、根本的な筋力の回復を保証するものではありません。

また、ビタミンB群やタンパク質などの栄養補給を通じて、神経や筋肉の再生を促す治療も行われます。しかし、栄養を摂取するだけでは、神経の働きが乱れたままでは筋肉がうまく機能せず、力を発揮できない場合が多いのです。

そもそも手・腕・肩の筋力低下は、「何かがおかしいですよ!今、体に負担がかかっていますよ!」と体が教えてくれている“内側からのSOSサイン”です。

その体からのサインを薬や電気治療で一時的に消すのではなく、なぜ筋肉が正しく働かなくなったのか、どのような神経の乱れや姿勢の崩れが関係しているのかを見極めることが大切です。

カイロプラクティックでは、体の内側にある“根本原因”が神経の働きの乱れにあると考えます。さまざまな検査を通してその原因を特定し、手・腕・肩の筋力低下に対して根本からアプローチしていきます。
カイロプラクティックでのアプローチchiropractic approach
カイロプラクティックでのアプローチ
手・腕・肩の筋力低下は、筋肉自体の問題ではなく、筋肉を支配している神経の働きが低下していることが根本原因となっている場合が多くあります。

人間の身体では、「正常 → 痛み → しびれ → 麻痺」という順で機能が低下していきます。筋力の低下とは、この中でも“麻痺”に近い段階であり、神経の働きが十分に伝わらなくなっている状態です。つまり、筋肉が弱っているように見えても、実際には脳からの指令が正しく届かず、神経系の働きが乱れているサインといえます。

特に手や腕、肩の動きは、首から出る神経(頸椎神経)を通じてコントロールされています。そのため、頸椎の可動性が低下していると神経の伝達が妨げられ、筋肉の働きが弱くなります。また、胸椎や骨盤といった体幹部のバランスが崩れると、首や肩の動きが過剰になり、局所的な神経へのストレスが増大します。

このように、筋力が低下している部位そのものは「結果」であり、その原因は別の部位に存在していることがほとんどです。可動性の低下が起こると、その周囲が代わりに動くことで補おうとします。こうした「補正作用(代償運動)」が続くと、一部の関節や神経に過剰な負担がかかり、最終的に筋力の低下へとつながっていくのです。

カイロプラクティックでは、こうした全身の連動性と神経機能の乱れを整えることを目的とします。頸椎だけを直接的に動かすのではなく、胸椎や腰椎、さらには骨盤部(仙腸関節)の機能を評価し、神経の伝達が最もスムーズに行われる状態へと導きます。

神経の働きが回復すると、筋肉の緊張と弛緩のリズムが整い、血流や代謝も改善されます。結果として、手・腕・肩の筋肉が再び自然に働き、本来の力を発揮できるようになります。

手・腕・肩の筋力低下は「加齢」や「運動不足」ではなく、神経と体の協調機能が乱れているサインです。カイロプラクティックケアを通じて、体全体のバランスを整え、しっかりと力の入る健やかな上肢の状態を取り戻しましょう!
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